私たちが日々の買い物で利用しているポイントサービス。その経済圏には対象となる携帯キャリアが存在し、連携によって独自のサービスが受けられる。そんななか、「楽天経済圏」において対象になる携帯キャリアは「楽天モバイル」だが、多くの人は楽天の経済圏を利用しているのに、楽天モバイルは未使用だという。なぜそのようなねじれ現象が起きているのか、実態を見てみよう。

お得さ・使いやすさで「楽天経済圏」が圧倒的な利用率

株式会社IoTコンサルティングは2025年5月、コーポレートサイト スマホコラムにて「携帯会社とポイントサービスの経済圏とユーザーの利用実態」についてアンケートを行い、男女530人の回答結果を公開した。
まず、最も利用している経済圏についての調査では、アンケートに答えた約半数の275人が「楽天経済圏」を最も利用していると回答した(51.9%)。これは2位の「PayPay経済圏」の79人(14.9%)に3倍以上の差をつけた結果だ。3位は「ドコモ経済圏」(61人・11.5%)が入った。

特定のポイント・経済圏を選ぶ理由には「ポイント獲得のしやすさ」(353人)や「貯めたポイントの使いやすさ」(310人)のほか、「利用できる店舗やサービスの多さ」(279人)が挙げられ、楽天経済圏が最も選ばれているのも納得できる。
お得さも欲しいが、利便性や品質にこだわる

では、利用する経済圏と利用中の携帯キャリアに関連性はあるのだろうか。他社を見ると、「au経済圏」かつ「au/UQモバイル/povo」を利用している人は26人中25人で96.2%となり、ほぼ全員が経済圏の対象となる携帯キャリアを利用しているという結果に。次いで、「ドコモ経済圏」かつ「ドコモ/ahamo」を利用している人は61人中50人(82%)、「楽天経済圏」の次に利用者が多かった「PayPay経済圏」かつ「ソフトバンク/ワイモバイル/LINEMO」を利用している人は79人中44人(55.7%)と続いた。
それぞれの経済圏では半数以上の顧客が対象キャリアを利用しているが、「楽天経済圏」かつ「楽天モバイル」を利用している人は275人中77人で、28%にとどまっており、 “ねじれ現象”が見てとれた。お得さも欲しいが、通信の利便性や携帯キャリアごとのプラン・サービスで得られる恩恵を期待し、サービスを使い分けている消費者が多いと推測できる。他には、もともと利用している携帯キャリアから移行する面倒さを懸念する人や、「楽天経済圏」での買い物が便利であるがゆえ、「楽天モバイル」まで注目していない人もいるのではないだろうか。
だが、経済圏で対象となる携帯キャリアを利用し、受けられる恩恵は間違いなく大きい。「楽天モバイル」を「楽天経済圏」で利用する場合、手厚いポイントキャンペーンが度々受けられるほか、格安な回線無制限プランもある。しっかりと見比べてみることで、日々の支出をおさえつつ、自分により適した利便性が叶えられるかもしれない。1つのサービスで完結するのではなく、その時々に適した経済圏を利用できる時代だからこそ、比較してみてはいかがだろうか。
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています