近年、小中学生の約半分がスマホを所有しており、スマホを持たせる年齢も低下しています。では幼いころからスマホを持たせる際、親と子の間でスマホに関するルールを設けているのでしょうか。今回は、「スマホの親と子のルールについて」の調査結果を見ていきましょう。

96%が親子間のスマホルールを設定! どのようなルールが多い?

モバイル社会研究所は、2024年11月に実施した親と子に関する調査の中から、「スマホの親と子のルールについて」発表しました。
まずはじめに「スマホに関する親と子のルール」について調査すると、小中学生の96%が何らかのルールを決めていることが明らかになりました。もっとも多いルールは「勝手に課金・ネット購入をしない」で8割を超える結果に。スマホゲームの流行が、このルール決めの背景となっているのかもしれません。
他にも、時間や場所に関するルール、個人情報に関わるルールなどが多く設定されていました。
学年や地域別で設定しているルールに違いはある?

次に「学年別に設定しているルール」を調査した結果、学年問わず、課金に関するルールが多い結果となりました。
低学年では、「夜〇〇時まで、〇〇時間以内」などの時間に関するルール、「食事中や歩行中、自転車に乗りながら使用しない」などの場所に関するルールが多くなっています。
一方、高学年や中学生では「アプリダウンロード時には親に相談すること」「面識のない人と連絡先を交換しないこと」「個人情報を特定できる情報をネット上にアップしないこと」などの個人情報に関するルールが多くあがっていました。

「地域別に設定しているルール」を見てみると、地域ごとに特定のルールが多く設定される傾向は見られなかったものの、スマホの所有率が高く、所有開始年齢が早い近畿・関東は、決めているルールの数が多い傾向となりました。
ルールの有無でインターネットを終了する時間に違いはある?

最後に、ルールとして2番目に多かった「スマホを使うのは決められた時間だけ」に関して、インターネットを終了する時間(※スマホに限定せず)を調査。
中学生を対象に分析した結果、利用時間に関するルールを設けている子のほうが、インターネットを終了する時間が早い傾向であることが明らかになりました。なお、ルールを決めている子/決めていない子の終了する時間は、「夜10時頃まで」が最多となっています。
現代において、スマホは大人だけでなく子どもにも必要なツールとなりつつあります。共働きが増え、自宅にいる子どもや塾に通う子どもと連絡を取る、危険な場所にいないかチェックするなど、さまざまな使い方ができることが背景にあるのかもしれません。
問題となっている「スマホ依存症」や、ネット上のトラブルを避けるためにも、親子間でのスマホルール決めは重要と言えるでしょう。
出典:【モバイル社会研究所】
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