USB-Cでの充電やMagSafe充電はどうなった?

17の発売に合わせて15シリーズがすべて販売終了となりました。これで、Apple Storeで売っているiPhoneはすべてがApple Intelligence対応となっています。
充電端子はもちろん全モデルで「USB-C」なんですが、17とAirは「USB 2」で、Proモデルは「USB 3」と規格が異なります。
USB 2ではケーブルを使ってのデータ転送が最大480Mbpsですが、Proモデルなら最大10Gbpsに対応するので、20倍も速くデータ転送ができます。
これは、iPhoneからパソコンにデータ転送するのに20分かかる作業が、Proモデルなら1分で終わるということです。
充電については、17とProモデルは「MagSafe」で最大25Wのワイヤレス充電が可能ですが、Airだけは最大20Wになります。もしかしたら薄型なのであえて高速充電しないように制限しているのかもしれません。
ストレージ容量については全モデルで128GBがなくなり、最低でも256GBになります。17は256GBと512GBの2つ。AirとProについては256GB~1TBまで選べて、Pro Maxの場合は2TBも選べます。

ディスプレイについては、画面の明るさ(輝度)が変わっています。全モデルでピーク輝度が3,000ニトまでアップしました。もちろん、この数値が高いほうが明るい屋外でiPhoneの画面が見やすくなります。最小輝度も全モデル1ニトですが、これは常時表示に対応したためですね。

そして、気になるサイズと重量なんですが、17は高さが2mmほど高くなり、その画面サイズは6.3インチにアップしています。ただし、重量は177gと少し重くなっていますが……。
Airはやはりこの薄さ! 5.64mmというのはiPhone史上最薄です。しかも、重量は165gしかありませんが、12が162gだったのでそれと同じくらいなんですね。
17 Proと17 Pro Maxは以前のモデルとほとんど同じ感じですが、厚さは0.5mm大きくなっています。重量も17 Proが199g→206g、17 Pro Maxが227g→233gと、それぞれ数グラム増えています。もちろん、その分バッテリー容量が増えているので、これはまあしょうがないかなと思います。
Airだけ専用MagSafeバッテリーを販売! 物理SIMは非対応でeSIMのみに

電源とバッテリーについては、Airだけ「iPhone Air MagSafeバッテリーを使用した場合は最大40時間」という特別な記載があります。
これは、Airだけ専用のMagSafeバッテリーが販売されるということで、価格は1万5,800円と高額です。Airだけこういう製品を用意したということは、やはり、Appleもバッテリーの持ちを気にしているんだと思いますね。
高速充電もAirだけ少し遅いです。17とProモデルは20分で最大50%まで充電できるんですが(40Wアタプタ使用時)、Airは30分で最大50%となっています(20Wアダプター使用時)。
ワイヤレス通信については全モデルでWi-Fi 7、Bluetooth 6に対応。さらに嬉しいのが標準の17でも高精度2周波GPSに対応したことです。
今まで、これはProだけが対応していたんですが、2つの衛星からデータを取得して高精度な位置情報が分かります。

そして、17シリーズではAirも含め、全モデルでSIMカードスロットが廃止されました。物理SIMカードは使えず「eSIM」のみになります。
これまで物理SIMカードを使ってきた人も、機種変更時はeSIMを使用することになりますので、ご注意ください。
eSIMに不安を覚える人も多いと思いますが、iPhoneには「クイック転送」機能があるので、データ移行時には簡単に物理SIMカードからeSIMに変更することができます。
※全ての通信会社が対応しているわけではありません
※キャリア、キャリアのサブブランドは全て対応、その他通信会社は要確認

17シリーズとAirの価格はどうなっている?

機能の違いが分かったところで、iPhone 17/Air/17 Proモデルの価格を確認していきましょう。
まず、最安値は17の256GBで12万9,800円です。16よりも5,000円高くなってますが、ストレージ容量は128GB→256GBと2倍になっているので、実質値下げですね。
逆に、最高値は17 Pro Maxの2TBモデルで、なんと32万9,800円! もはやパソコン並みの価格です。
価格のルールは256GB→512GBにアップすると3万5,000円上がります。これは全モデルで共通しています。
次に、512GB→1TBにするときも3万5,000円上がります。これも全モデルで同じ。ただし、1TB→2TBにするときだけは6万5,000円上がります。この差額は凄いですね~。
それでは、17から他モデルとの価格差を確認しましょう。まず、17→Airは3万円差です。この3万円が性能差ということですね。
ただし、今回Airだけは少し特別ですよね。17とは単純に比較できませんので、もう、とにかくAirがカッコイイと思ったら値段は関係ないと思ってください。
というわけで、気になるのは17→Proですが、これは5万円差です。ストレージ容量が変わっても同じですね。この5万円差で違うのは「A19 Proチップ」と「望遠カメラ」になります。
やっぱり写真を撮る人にとって望遠カメラは必要です。今回は光学4倍と8倍で撮れるので、そこに5万円の価値を感じるか?ということですね。
次に。Pro→Pro Maxはたった1万5,000円差しかありません。これはストレージ容量が変わっても同じです。この2機種で違うのは「画面の大きさ」と「バッテリー」。
大画面でバッテリーが持つのが17 Pro Max。バッテリーは17 Proと17 Pro Maxで6時間差がありますが、これまでの経験から言うとそれ以上にPro Maxのほうが長持ちするでしょう。
正直言って、1万5,000円差で大画面とバッテリーが手に入ると思うと、かなり安く感じます。まあ、17 Pro Maxはかなり重いですし大きいので、そこが嫌な人は17 Proでも十分だと思います。
どんな人がどのiPhoneを買うべきか!?

機能比較と価格比較が終わったところで、どんな人がどのiPhoneを買うべきなのかを解説していきます。
今回は標準モデルの17がめちゃくちゃ優秀なので、とにかく、これを買っておけば間違いないです。
これまで、Proモデルを選ぶ大きな理由に“フレームレートの120Hz動作”があったんですが、今回は17やAirにも搭載されたので標準モデルの評価がグッと上がるでしょう。
スタート価格は16より5,000円上がりましたが、ストレージは256GBに倍増しているので、正直言ってお買い得感しかないです。迷ったら17で!
Airについては比較対象がないので、デザインや軽さに魅力を感じたら迷わず選ぶのが良いでしょう。もう値段なんか関係ありません。ただし、カメラはシングルになるので、そこだけは注意が必要ですね。
Proモデルはやはりズームカメラを使いたい人向け。今回はすべてが48MPになって画質も向上していますし、4倍、8倍ズームも可能になりました。
とくに、動物園や運動会、発表会などは被写体に近づきたくても近づけないことがありますが、そういった環境でもProモデルなら対応できます。
また、ProかPro Maxで迷う人はバッテリーと大画面での判断になります。でも、価格差が1万5,000円しかないので、私としては基本的にProモデルよりPro Maxをおすすめします。
こちらのチャンネルでも解説しています。
※サムネイル画像は(Image:筆者YouTubeチャンネルより)