これまでは物理SIMが主流だったが、近年は通信会社の情報を端末に直接ダウンロードして使う「eSIM」が普及してきている。eSIMは海外旅行での通信手段としても非常に優秀だが、では、実際にどの程度利用されているのか。株式会社ITSUKIが実施した調査結果を見ていこう。
インターネット回線事業を行う株式会社ITSUKIは今回、直近1年以内に海外旅行をした20代~50代の男女を対象に「海外旅行時の”eSIM”利用実態に関する調査」を実施した。

eSIMの利用経験者は半数以上

今回の調査結果から、直近の海外旅行で利用した通信手段を尋ねたところ「eSIM」が32.1%で最も多く、次いで「国際ローミング」が21.5%、「レンタルモバイルWi-Fi」が18.8%で「海外SIM」が16.1%という結果に。

関連し、直近1年以内に海外旅行で通信手段を利用した人を対象に行われた、eSIMの利用経験について質問の回答を見てみると、「eSIMを利用したことがある」という人は53.9%に達した。また、「eSIMの存在は知っているが、利用したことはない」といった回答が38.2%となり、ほとんどの人がeSIMを認知していることも明らかになった。
eSIMの魅力は、すぐ使えて手軽なところ

海外旅行でeSIMを利用したことがあると回答した人に対する、eSIMの利用理由について回答を見てみると、トップ3は「手軽で利用しやすいから」が69.6%で最も多く、次いで「料金が安いから」が54.4%、「申し込みや設定が簡単だから」が46.8%という結果に。

実際に海外旅行でeSIMを利用してよかったことを複数回答可で尋ねたところ、「現地到着後、すぐにデータ通信が利用できること」が56.1%で最も多く、次いで「Wi-FiルーターやSIMカードなどの持ち運びが不要なこと」が55%、「オンラインだけで購入・設定が完了すること」が54.4%と僅差で続く結果となった。
旅行先で不安が多い中、現地で着いた瞬間に通信できる点は大きなメリットだ。また、物理カードと異なり、盗難時にSIMカードを奪われる心配がない点も評価されている。一方、海外旅行でeSIMを利用したことがない人の理由も見てみると、「使い方が分からない」「設定が難しそう」「端末がeSIMに非対応」といった回答が集まった。今後eSIM対応機種が増えれば、物理SIMからの移行はさらに進むだろう。
出典:【株式会社ITSUKI】
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