スマホを持つシニアは年々増えているが、果たしてシニアたちはスマホを自由に使いこなせているのだろうか。機能はどんどん進化していくため、「せっかく使い方を覚えたのに、分からなくなってしまった」という経験もあるだろう。MMD研究所による、「2024年シニアのスマートフォンの利用に関する調査」の結果を見てみよう。
スマホ契約や利用で他者のサポートを受けたシニアは5割
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アンケートは2024年12月11日~13日、60歳から79歳の男女10,000人を対象にインターネット調査で実施された。その中でスマホを所有している8,921人を対象に「スマートフォンの契約や普段の利用にあたって他者からのサポートを受けたか」と尋ねたところ、51.4%が「サポートを受けた」と回答。
さらにサポートを受けた人の中でも59.3%の人が「契約時のみサポートを受けた」と回答しており、普段のスマホ操作はサポートなしで行っている人が多いようだ。だが、契約時に他者のサポートを受けることが多いとも言え、スマホ契約が複雑かつ難解であることを示していると言えるだろう。
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アンケートではメインで利用している通信サービスを聞いたところ、「ドコモ(docomo)」が28.7%と最も多く、次いで「Y!mobile」が13.9%、「UQモバイル(mobile)」が11.6%となっており、どれも実店舗があるサービスばかり。シニアに利用してもらうには、実店舗があることが重要かもしれない。
シニアがサポートを必要とするスマホ機能はポイ活、メッセージアプリ
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では、契約時以外のどんなシーンでサポートが必要となるのだろうか。予備調査から抽出したスマホ所有シニア1,200人のうち、他者のサポートを受けた経験があり、月に数回利用している機能がある513人を対象に、他者のサポートを受けないと利用できない機能があるかを聞くと、「ある」と答えた人は26.1%だった。
サポートが必要なものとして、「ポイントを貯める」(48.9%)、「メッセージアプリ」(30.1%)、「写真や動画の撮影・閲覧」(22.9%)、「ニュースの閲覧」(22.6%)など、日常的に利用する機会の多い機能が挙げられた。これらの操作のたびに誰かに尋ねなければならない煩わしさを想像すると、スマホの利便性を十分に活かせていないと感じるかもしれない。とはいえ、今やスマホは生活に欠かせない存在となっている。もし、ご両親からスマホの操作について尋ねられた際は、たとえ同じことを何度も聞かれたとしても、ぜひ丁寧に教えてあげてほしい。
出典元:【MMD研究所】
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)