新年度のスタートとともに、新入社員の受け入れや部署異動が行われます。その中で、業務の引き継ぎがスムーズにいかず、困惑するケースも出てくるかもしれません。実際にそのような経験をした人はどの程度いるのか、3月27日に公開された調査結果を見ていきましょう。
約半数が引き継ぎで困った経験あり

株式会社ヌーラボでは、20歳~25歳の若手ビジネスパーソン600人を対象に「若手社員の仕事における戸惑いや部署異動の課題」についての調査を実施。
はじめに「チームメンバーから業務を引き継ぐ際に困った経験はありますか?」を質問すると、「頻繁にある(12.5%)」「時々ある(35.3%)」といった回答を合わせて、約半数(47.8%)が引き継ぎで困った経験があることがわかりました。引き継ぎの質はその後の仕事に多く影響するため、困った経験が多いのは企業にとっても課題と言えそうです。

続いて、引き継ぎに苦労した理由をたずねると、「必要な情報が十分に共有されなかった」との回答が46.3%でもっとも多かった。次いで、「過去のタスクや業務の内容が不明瞭だった」の37.6%、「引き継ぎ資料が整理されておらず、見つけづらかった」の37.3%となっています。
情報共有の不足や情報管理の不備によって、業務効率や業務への適応を妨げていることがわかりました。特に、口頭での引き継ぎというアナログな方法で引き継ぎを行う企業も多いため、手探り状態で進めなければならない状況が発生してしまうのかもしれません。
“チームワークマネジメントの強化”に必要なことは?

業務の引き継ぎの質を高め、スムーズに業務に取り組むためには「過去の業務履歴やタスクの流れを、デジタルツールで整理する仕組み」や「担当者が変わっても業務の継続性が確保できる体制」を整備する「チームワークマネジメント」の強化が必要とされています。
では、「チームワークマネジメント」の強化のために必要なことは一体何なのでしょうか。もっとも多かったのは「チーム内でのコミュニケーションルールの策定」で31.2%でした。次いで、「メンバー間の役割分担を明確化する仕組み」の26.2%、「明確な目標の設定と共有、タスクの進捗を見える化するツールの導入」の24.8%となっています。
本調査から、情報共有の不足や情報管理の不備によって、引き継ぎに困る人が多いことが明らかになりました。新年度が始まってもスムーズに業務を進めるためには、情報の整理やツールの活用などの工夫が必要かもしれません。
出典:【株式会社ヌーラボ】
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