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意外と知らない、JR「入場券」の秘密 – 普通の「きっぷ」とはどう違うの?

JR各社では、乗車するための「きっぷ」とは別に、駅の改札内に入るための「入場券」も用意されています。普通に考えれば、ひと区間分のきっぷで入場すればいいような気もしますが、なぜわざわざ入場券が販売されているのでしょうか? 実はJRのきっぷと入場券には厳密な違いがあるのです。そこで今回は、意外と知られていない入場券の秘密を紹介しましょう。

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改札内の施設の利用や見送りなどでは「入場券」を購入しますが、そもそも「きっぷ」とは、何がどのように違うのでしょうか?(筆者撮影)
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JRの「きっぷ」と「入場券」は何がどう違う?

通常、電車に乗るときは「きっぷ(乗車券)」を購入しますが、JRの駅改札内の施設(飲食店や売店など)を利用したり、誰かの見送りや出迎えでホームに入る場合は「入場券」を購入しますよね。

もしかすると、入場券ではなく“ひと区間分のきっぷ”で代用してもいいのでは? と考える人もいるでしょうが、ひと区間分のきっぷで同じ駅の改札を出入りすると、自動改札機で止められてしまいます。

では、どうして「きっぷ」とは別に「入場券」が販売されているのでしょうか? ここでは両者の違いを確認していきましょう。

まず、「きっぷ」は特定の行き先へ行くためのもので、それ以外の目的に使うことができません。そのため同じ駅の改札を出入りすることはできないようになっているのです。

ただし、「定期券」の場合は指定区間が乗り降り自由となるため、同じ駅の改札でも出入りすることが可能です。

これに対し「入場券」は、駅の改札内に入るためのもので当日のみ有効です。もちろん、車両に乗ることはできません。しかも、入場券には2時間の利用制限もあります。

実は、きっぷと同じように使えるJR東日本の「Suica」も同じ駅の改札を出入りできませんでしたが、2021年から「タッチでエキナカ」サービスが開始され、Suicaエリア内の同じ駅の改札を出入りすることが可能となっています。

ただし、これが適用されるのは入場後2時間以内であること、また、新幹線の改札機では利用できませんのでご注意ください。

●JR東日本「IC入場サービス「タッチでエキナカ」の利用条件」は→こちら

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同じ乗車券でもJR東日本の「Suica」なら、同じ駅の改札を出入り可能なので、入場券代わりに使うことも可能となっています(Image:BT Image / Shutterstock.com)

また、25年4月1日~26年3月31日までは「タッチでエキナカ 入場券ポイントバック!」というキャンペーンが実施されています。

これは、タッチでエキナカで入場し、対象の施設で買い物をしたあとに同一駅の自動改札を出ると、150ポイントがもらえるというもの。この機会に、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

●JR東日本「タッチでエキナカ 入場券ポイントバック!」は→こちら

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タッチでエキナカ 入場券ポイントバック!キャンペーン期間は、25年4月1日から26年3月31日と1年間あります。Suicaを持っているなら、ぜひ利用してみましょう(画像はJR東日本公式サイトより引用)

なお、私鉄ではひと区間分きっぷを入場券の代わりに利用するところもありますので、改札内に入りたいときは駅員さんに確認してみましょう。

【1】入場券は地域によって料金が違う!

入場券の料金は全国どこでも同じだと思っている人も多いと思いますが、実は地域によって微妙に違います。

25年6月現在、JR東日本、JR東海、JR西日本では大人150円(子ども70円)ですが、JR四国では大人190円(子ども90円)、JR九州は大人200円(子ども100円)となっています。実は、JR北海道がもっとも高く、大人210円(子ども100円)となっており、意外と差があることがお分かりいただけるでしょう。

●JR東海「きっぷのルール・入場券」は→こちら

■入場券の価格表

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実は入場券の料金は地域によってけっこう違います。料金は大人の場合で150円~210円までの価格差があります(画像はJR東海公式サイトより引用)

【2】入場券の利用は2時間以内! それ以上は200円加算される

入場券には利用時間が設定されており、25年6月現在では入場券を買ってから2時間以内となっています。

もし購入から2時間経過すると2時間につき200円が加算されます。したがって、駅構内に6時間以上いた場合は計3回分の600円、8時間以上いた場合は計4回分の800円がかかるので注意してください。

入場から2時間を過ぎてしまった場合は、自動改札ではなく窓口で差額を支払うようにしましょう。

なお、この制限時間はJRの「旅客営業規則」には規定されていないため、エキナカ施設がもっと充実してきたら、将来このルールも変わるかもしれませんね。

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東京駅構内には「グランスタ」があり、ここでしか買えないお土産やスイーツ、レストランなどが充実しています。ゆっくり見て回るにはとても2時間では足りないでしょう(筆者撮影)

【3】実は入場券にも定期券が存在する

JR各社では入場券の定期券も発売しています。これは「定期入場券」と呼ばれるもので、駅構内で働く人や、頻繁に駅構内に入場する人のために発売されています。

しかし、近年ではエキナカの販売員は、そのお店の社員証で入場できることもあるそうなので、あまり需要はないとのこと。

定期入場券1カ月分の金額は、東京では大人4,280円、大阪では大人4,260円、JR北海道は大人5,920円、JR四国は大人5,910円、JR九州は大人5,130円となっています。

ちなみに、定期入場券は誰でも購入できるわけではなく、特定の駅でとくに必要と認められた場合に限り発行されます。

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(写真はイメージです)(Image:Khun Ta / Shutterstock.com)

【4】入場券では車両内に入れない!

入場券は駅の施設利用が目的であるため、止まっている電車や車両であっても車内に立ち入ることはできません。

たとえば、新幹線のホームで遠方から来た親族や知り合いの見送りで、たまに車内まで重い荷物を持ち込もうとする人を見かけますが、入場券ではこのような行為はできないので、十分注意してください。

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新幹線用の券売機で購入した入場券を確認すると、はっきりと「旅客車内に立ち入ることはできません」と書かれています(筆者撮影)

【5】新幹線ホームにも入場券で入れる!

入場券は在来線のホーム以外に、新幹線のホームにも入れるのをご存じでしょうか? 

たとえば、東京駅で入場券を購入して在来線の改札を通過すると入場券は手元に戻ってきますので、そのあと新幹線の改札を通せば新幹線のホームに行くことが可能です。

新幹線のホームでは、新型新幹線の写真を撮ったり、猛スピードで通過する新幹線を見たりできるので、鉄道ファンには重宝されているようです。

ほかにも、新幹線のホームでは“超固いアイス”の「新幹線アイス」といった、ここでしか買えない商品もあったりします。

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実際に筆者は在来線の券売機で購入した入場券で、そのまま新幹線のホームまで入ることができました(筆者撮影)
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大阪へ向かう東海道新幹線のホームには、車内で販売用の超固いアイスこと“新幹線アイス”の自動販売機が設置されています。お土産にぜひどうぞ!(筆者撮影)

まとめ|入場券でエキナカ施設の利用もオススメ!

いかがでしょうか? 鉄道ファンでもない限り、あまり入場券を買う機会はないと思いますが、意外と知らないことがたくさんあったのではないでしょうか?

入場券を買えばエキナカの施設も利用できますが、とくに東京駅のエキナカは施設が非常に充実しているので、わざわざ見に行く価値はあると思います。

もし、東京駅に行くことがあるなら、筆者オススメの観光スポットもぜひチェックしてみてください。

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このマークは東海道・山陽新幹線中央乗り換え口の階段を降りたところにあります。実はこれ、ある歴史的な事件があった場所なのですが、何だか分かりますか?(筆者撮影)
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答えはこちら。1930年(昭和5年)に浜口首相が襲撃された場所を示しているんですね。近くの柱に説明プレートがあるので、ぜひ確認してみてください(筆者撮影)
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こちらは丸の内口にある東京駅の赤レンガドーム。現在は一部分が駅構内に入っていますが、ここは建築当時のまま残っているため、重要文化財に指定されている貴重なものです(筆者撮影)
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赤レンガドームは重要文化財になっていますので、当然、この付近で飲食は禁止です。気をつけましょう(筆者撮影)
西澤浩一

西澤浩一

アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。趣味は乗り鉄であり、休日はフリーきっぷ片手に日本全国を徘徊中。お気に入りは青春18きっぷで乗れるリゾートしらかみ。他にもゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も趣味のひとつ。

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