企業の成長に欠かせない社員教育だが、Z世代の育成に課題を抱える企業は多いと言われている。ペンマークが「この人の下では働きたくないと感じる上司の特徴」に関するアンケート調査を実施したところ、Z世代の本音が明らかになった。採用やマネジメントの悩みを解決するためにも、どのような上司が敬遠されるのか知るところから始めてみよう。

Z世代が感じる、一緒に働きたくない上司の特徴1位は「高圧的な態度」

ペンマークは、過去にPenmarkを利用していた全国の若手社会人(Z世代)176人を対象にZ世代の就業意識調査の一環として「この人の下では働きたくないと感じる上司の特徴」に関するアンケート調査を実施した。
Z世代の社員育成はどうすればよいかは、よく話題にされるが、X世代・Y世代とは教育環境や経済の変動が大きく異なるため、価値観や特徴も当然のことながらギャップがある。円滑なコミュニケーションを図るためにも、まずはZ世代の特徴や考え方を理解しておきたい。今回の調査では、上司に対するZ世代の本音が見えてきたので紹介する。
この上司の下で働きたくないと感じる言動「高圧的・威圧的な態度」が最多

Z世代の社員が最も敬遠する上司の特徴は「高圧的・威圧的な態度」(61.9%)が最も多かった。次いで「感情的な言動が多い」(54.5%)、「指示が曖昧・矛盾している」(42.6%)という結果に。スキルや経験以前に、人としてのリスペクトの欠如や心理的安全性を損なう言動が最も敬遠される傾向にあることが判明した。また、指示の仕方やフォロー対応など上司のマネジメント能力も厳しく評価されている実態が明らかとなった。
この調査の結果から、Z世代の若手社員が上司に求めるのは単なる業務スキルや経験だけでないことが明らかになった。高圧的な態度や感情的な言動など人間性に起因する項目が上位を占めたことは、心理的安全性の高い職場であるかどうかを重視していることがうかがえる。
気分次第で言動が変わる上司の下では、個人の成長を妨げるだけでなく組織全体のイノベーションや生産性の低下に直結する深刻な問題になりかねない。これからの管理職には、業績を上げる能力以上に、社員一人ひとりの人格を尊重し、安心してパフォーマンスを発揮できるような環境整備や、的確な指示でチームの生産性を最大化する能力が求められるのかもしれない。Z世代の育成も重要だが、管理職としての上司の質の向上が結果として企業の持続的な成長にもつながるだろう。
出典:【Z世代若手社員の意識調査】“働きたくない上司”、1位「高圧的」、2位「感情的」。
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