買い物するときや店舗を利用する際に、口コミを参考にする人も多いだろう。この口コミだが、店舗側から投稿をお願いされた経験はないだろうか。口コミ探索サービス「みん評」は、「集客目的の口コミ依頼に関する意識調査」を実施。口コミ投稿の依頼が集客のためとわかっていた場合、どのような印象を持つのか、リアルな声とともに紹介しよう。

集客目的の口コミ依頼に対する印象は賛否に分かれるも、約半数が否定的な評価

株式会社マイスタースタジオが運営する口コミ探索サービス「みん評」は、2025年5月1日~3日、全国の10代~60代の男女(男性156人・女性344人)に、「集客目的の口コミ依頼に関する意識調査」を実施。
店舗が集客目的で口コミ依頼をする場合があることは多くの人が知っているが、それに対する印象を尋ねると「信頼性が低下する」45.8%とマイナスな印象を抱く人が約半数を占め、次いで「理解はできる」14.2%、「実体験ならいい」12.2%という結果に。
「いい口コミしか集まらなそうだと思う。信憑性に欠ける」(20代女性)、「ヤラセっぽい印象。正当な評価とは言いにくい印象」(50代男性)という否定的に捉える声がある一方、「ある意味、営業努力だと思う。口コミを見極める消費者の目が必要」(40代男性)、「口コミの内容がリアルであれば問題ないと思う」(40代男性)と集客目的で口コミを依頼することに一定の理解を示す意見も寄せられた。
だが、中には店舗からの口コミ投稿の依頼に不適切だと感じる対応もあったようだ。
不適切だと感じる口コミ投稿の依頼は「内容を指定する」が最多

店舗側から口コミ投稿を依頼される際に、不適切だと感じる対応を尋ねると(複数回答可)、「内容を指定する」32.0%で1位、続いて「悪い口コミを消す」28.2%、「投稿すると特典がもらえる」24.4%となった。
「悪いことは書かないよう言われた」(20代女性)、「過去に悪い口コミを消されました」(50代女性)といった体験を持つ人も。本来口コミは無償で正直な意見が投稿されることで信頼性が生まれ、利用者側が参考にできるというもので、否定的な意見を消すという行為は情報操作や批判を受け止めない店舗という印象を持たれてしまう可能性がある。
「商品の割引を条件に、口コミを書いてもらう」(30代女性)、「高評価なら割引とか書かないとサービスしない」などの条件つきの依頼は、正直フェアじゃないと感じる」(60代男性)という意見もあり、特典や割引を条件に口コミを依頼する行為は、一見利用者側にメリットがあるように感じるが、口コミの信頼性という観点からは疑問が生じる。
調査の結果から、集客目的で口コミを依頼することに対して一定の理解は示すものの、口コミの内容に信憑性があるかどうかは利用者側が見極める必要がありそうだ。依頼する店舗側は、顧客の自発性による投稿や正直な意見を求めるなどの工夫を行うことで、店舗への信頼を高めることができるのかもしれない。
出典:【みん評】
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