フリマアプリの利用が広がり、ブランド品や高額商品の取引も一般化しつつある一方で、「偽物が届くのではないか」「本当に安心して買えるのか」といった不安は根強い。こうした中、楽天グループが運営する「楽天ラクマ」は、鑑定サービス「ラクマ最強鑑定」の最新利用実績を発表した。今回は利用実績から読み取れるユーザーの変化と市場の動向について見ていきます。

21カ月で利用件数は26倍に拡大!背景に高まる「安心志向」

「楽天ラクマ」が提供する「ラクマ最強鑑定」の月間利用件数は、前身の「ラクマ鑑定サービス」を展開していた2023年11月と比べ、2025年7月に約26倍までに拡大しました。わずか21カ月での急成長は、ユーザーの高まる安心志向に加え、同サービスの信頼性が幅広く受け入れられた結果だと考えられます。背景には、CtoC市場におけるブランド品取引の活況と、偽造品流通への懸念があるようです。
楽天ラクマは24時間365日の不正出品検知やパトロールを実施し、出品段階から不正流通を未然に防ぐ仕組みを整備。さらに「ラクマ最強鑑定」を通じて、専門家が本物か否かを確認する体制を確立したことで、安心して高額な取引を行える環境が整ったと言えるでしょう。こうした取り組みが、偽造品出品の抑止につながり、プラットフォーム全体の健全性向上に寄与していると考えられます。市場全体を見ても、ブランド品の2次流通市場は拡大傾向にあり、消費者は「お得に購入する」だけでなく「安心して購入する」ことを重視する傾向が強いといえる。今回の利用実績の伸びは、鑑定サービスが単なる付加価値にとどまらず、取引の根幹を支える存在になっていることが示されたと言えるでしょう。
HERMESの取引が最多 安心感が高額取引を後押しか

「ラクマ最強鑑定」の柱となる「お届け前鑑定」の利用状況をブランド別に見ると、400以上のブランドが対象となる中で「HERMES」が全体の16.8%を占め、最も多く利用された。次いで「LOUIS VUITTON」が9.8%、「CHANEL」が8.4%と続き、トップ3ブランドで3割を占める結果となった。

特に「HERMES」においては注目すべき変化が見られる。2024年11月以降、「お届け前鑑定」を通じて購入された同ブランド商品の平均購入金額は308,195円となり、サービス提供前と比べ1.3倍以上の水準に達した。高額商品であっても、鑑定による安心感が購入意欲を後押ししていることがうかがえます。
また、この数値は「高額商品の購入が増える=偽造品リスクが高まる」という従来の不安を逆手に取り、信頼できる仕組みを整えることで、むしろ取引規模が拡大することを示す好例と言えるでしょう。今後も「ラクマ最強鑑定」が普及することで、CtoC取引における「安心を前提とした高額取引」が一般化していく可能性があります。
今や鑑定は、オプション的なサービスではなく、取引における前提条件となりつつある。「ラクマ最強鑑定」が生み出す信頼の仕組みは、ブランド品取引の新しいスタンダードとなり、これからのCtoC市場を一段と拡大させていくことになるでしょう。
出典:【ラクマ最強鑑定ご利用ガイド】
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています