同僚や先輩、上司とのコミュニケーションに悩んだ経験がある人もいるだろう。現実に、職場での人間関係が原因で転職を決意する人も少なくない。ペンマークとアルバトロスは共同で「Z世代と上司のコミュニケーションに関する実態調査」を実施したところ、仕事のパフォーマンスに深刻な悪影響を与えている実態が浮き彫りとなった。
上司との会話が原因でZ世代の3割が転職活動を開始

大学生向け学習管理SNS「Penmark」を運営する株式会社ペンマークと、累計3万件以上の実績を持つ退職代行サービス「退職代行モームリ」を運営する株式会社アルバトロスは、20歳~29歳の社会人316人を対象に、「Z世代と上司のコミュニケーションに関する実態調査」を共同で実施。
調査の結果、上司とのコミュニケーションが原因でモチベーションが下がったZ世代の30.1%が「転職サイトに登録した・転職活動を始めた」と回答した。コミュニケーションは対話やチャット、業務サポートなど多様な形があるが、いずれにしても上司との不調が転職を考える直接のきっかけとなっていることが判明した。
仕事のパフォーマンスへの悪影響が顕著に

上司とのコミュニケーションが原因でモチベーションが下がった結果、仕事のパフォーマンスや行動にどのような変化があったのかを尋ねると、「上司への報告・連絡・相談の頻度が減った」と回答した人が約半数を占め、コミュニケーションの質の低下が業務遂行に直接的な悪影響を及ぼしていることがうかがえる。
そのほか、「仕事の質やスピードが落ちた」「新しいアイデアの提案など積極的な行動をしなくなった」「コミュニケーションを避けるようになった」「会社に行くのが憂鬱になった」など、精神的な負担を感じているZ世代も少なくないことが明らかになった。
なかでも注目すべきは、「転職サイトに登録した・転職活動を始めた」と回答した人が3割に達しており、Z世代がコミュニケーションの課題をキャリアの選択に直結させていることが示唆される。
コミュニケーションは、「伝え方」「捉え方」双方のスキルが必要であり、一概にどちらの立場が一方的に悪いというわけではない。伝えるほうも受け取るほうも、お互いに信頼関係が構築できるコミュニケーションとは何かを考える必要がある。
その上で、世代間のコミュニケーションギャップは、個人の問題として片づけるのではなく、組織全体の生産性低下や離職率増加に直結する課題として、企業内で環境整備を進めることが不可欠だといえる。
※サムネイル画像(Image:「photoAC」より)