コロナ禍以降、働き方が多様化するなか、コロナ禍をきっかけに導入したリモートワークを継続している企業も少なくありません。テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)は、現在リモートワークで勤務する20歳~65歳の男女1,005人に「リモートワークによって退職を思いとどまった理由」に関するアンケート調査を実施した。

会社を辞めない理由ダントツ1位「通勤時間がない」

場所に依存しない働き方を推進・支援するWEBメディア「テレワーク・リモートワーク総合研究所」(運営:株式会社LASSIC)が、リモートワークを理由に退職を思いとどまった経験があるかを尋ねたところ(複数回答可)、「ある」と回答したのが全体の49.8%。その理由として「通勤時間がない」が1位で27.7%、次いで2位「朝ぎりぎりまで寝ていられる」17.5%、3位「MTG以外顔を合わせなくて済む」「飲み会がない」が同率で11.8%、「仕事しながら子育てと両立できる」が9.1%で5位という結果となった。
本来業務以外の負担が減ることで、よりワークライフバランスを取りやすい環境が整っていることがうかがえる。またMTG以外で顔を合わせなくて済むといった回答から、人間関係のストレス軽減に効果を発揮できているようだ。
男女別で見ても圧倒的に「通勤時間がない」ことがメリット

続いて、リモートワークできることを理由に退職せず続けられる理由を男女別に見ていった場合でも、「通勤時間がない」が圧倒的理由として挙がった。男性の場合は「上司が帰らないから残業という思考が不要になった」8.0%という意見が5位に入り、業務効率化や拘束感の緩和を重視する傾向が見られた。

女性の場合「長時間人に会うと疲れてしまう」13.5%といった意見が4位にランクインし、「気疲れ」に対するアプローチが退職抑制のポイントとなっていそうだ。
また、どの年代においても「通勤がない」ことが最も大きい理由として挙げており、長時間通勤による身体的な疲労や、満員電車のストレス、自由時間の減少など、通勤が心身に大きな負担を与えている実態がうかがえる。
子どもがいる家庭では、仕事と家庭を両立することの難しさを挙げる人は多い。保育園に通う子どもがいる家庭や学童に行かせている家庭では送迎の時間もあるため、リモートワークに助けられているケースも少なくない。
さまざまな事情を抱えるなか、ワークライフバランスを保つ上でリモートワークがあることで仕事を続けられている人が多数いることが今回の調査で判明した。柔軟な働き方を取り入れることが、社員の離職防止につながる可能性が高いといえそうだ。
出典:【株式会社LASSIC】
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