子どもが朝起きられないと悩む親も少なくないでしょう。忙しい朝に何度も起こしに行くのは、それだけでも大きな負担です。起きられない原因はさまざまだといわれていますが、起立性調節障害改善協会では、中高生の子どもを持つ親を対象に「子どものスマホ使用と体調変化」に関する調査を実施しました。

平日のスマホ使用時間は「2時間」が平均

起立性調節障害改善協会は、10月27日~28日に中高生の子どもを持つ親191人を対象に、スマホの使用時間と体調変化に関する調査を実施しました。
子どもが平日にスマホやタブレットを使用している時間を尋ねたところ、最も多かったのは「1~2時間」で40.8%、次いで「2~3時間」が20.9%、「1時間未満」が18.3%となり、平均して2時間ほど使用していることが明らかになりました。学習やSNS、動画視聴など、デジタル環境が生活の一部となっている様子がうかがえます。
また、就寝直前にスマホやタブレットを使用しているケースも多く、ブルーライトの影響で眠気が妨げられ、入眠が遅れる悪循環に陥っている可能性も示唆されています。
約6割が朝の不調を実感

実際に、朝、子どもが起きづらさやめまいを感じることがあるかを尋ねたところ、「ときどきある」が45.0%、「あまりない」が28.3%、「よくある」が14.1%、「まったくない」が12.6%という結果でした。「ときどきある」と「よくある」を合わせると、約6割の子どもが朝の不調を感じていることがわかりました。毎朝のように起きられない、登校直前まで布団から出られないといった場合は、単なる夜更かしにとどまらず、自律神経のバランスが崩れている可能性もあるとされています。
また、子どものスマホ使用時間が増えてから、約3人に2人の親が「体調や集中力に変化があった」と回答しており、長時間の使用が視覚疲労や集中力の低下、睡眠の質の悪化につながっている可能性があると推察されます。

こうした背景から、スマホやタブレットの使用ルールを設けている家庭も多いようです。たとえば、「就寝1時間前には見ないようにする」「SNSや動画アプリを制限している」「夜はリビングのみで使用する」「画面の明るさを落とす」「使用時間をタイマーで管理する」などの工夫が挙げられました。
一方で、ルールを決めていても守れなかったり、親の不在時に使ってしまったりと、運用面での課題もあるようです。すべてを管理するのは容易ではありませんが、家庭でのコミュニケーションを大切にしながら、子どもの健康を守る方法を考えていくことが大切です。
出典:【一般社団法人 起立性調節障害改善協会】
※サムネイル画像(Image:「photoAC」より)




