2024年から始まった「新NISA」。非課税期間の無期限化や非課税上限額の拡大など、旧制度よりも投資しやすい制度に変わったが、いったいどれくらいの人が利用しているのだろうか。また、どれくらい投資に充てているのだろうか。今回は、新NISAの利用に関する調査結果を紹介しよう。
新NISA、65.9%が成長投資枠を運用している
オリコンは、2024年9月4日~9月13日、証券会社で投資商品を運用している18~84歳の男女4978人を対象にインターネット調査を行った。
「新NISAの運用状況」について質問したところ、【成長投資枠】の場合は、「最もよくネット取引をしている証券会社でNISA口座を開設し、運用している」が57.4%、「メインのネット証券以外の金融機関でNISA口座を開設し、運用している」が8.5%となり、合わせて65.9%が運用していることがわかった。
一方、【つみたて投資枠】の運用状況については、「最もよくネット取引をしている証券会社でNISA口座を開設し、運用している」が38.4%、「メインのネット証券以外の金融機関でNISA口座を開設し、運用している」が7.0%となり、45.4%が運用していることが判明した。【成長投資枠】【つみたて投資枠】の2つを併用することもできるが、積み立てや一括購入ができるだけでなく、年間投資枠が240万円と大きい【成長投資枠】を利用する人が多いようだ。
成長投資枠、つみたて投資枠ともに年間投資上限額で運用する人が最も多い
【成長投資枠】の利用が多いことがわかったが、いったいどれくらいの金額を投資しているのだろうか。「投資額の利用状況」について聞いたところ、【成長投資枠】運用者の年間投資想定額は「220万円以上240万円未満」が21.2%で最も多く、次いで「1万円以上20万円未満」が11.0%、「100万以上120万円未満」が10.9%となった。
一方、【つみたて投資枠】の月平均投資額は、「9万円以上10万円未満」が24.4%で最も多く、次いで「1万円以上2万円未満」が11.6%、「3万円以上4万円未満」が9.4%だった。
【成長投資枠】の年間投資上限額が240万円、【つみたて投資枠】の年間投資上限額が120万円であることを踏まえると、どちらも新NISAの年間投資上限額で運用している割合が多いようだ。
増益を目指すのであれば、年間投資上限額まで投資し運用するのがいいだろう。しかし、新NISAは中長期的な資産形成に向けた制度であるため、すぐに増益は見込めない。家計を顧みず投資することで、家計が苦しいなんてことにならないようにしたいものだ。
出典元:【オリコン顧客満足度®】
※サムネイル画像は(Image:「photoAC」より引用)