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パチンコホールも脱現金?パチンコ・パチスロ向けキャッシュレス決済『PPPAY』のすごさ

パチンコホールも脱現金?パチンコ・パチスロ向けキャッシュレス決済『PPPAY』のすごさ1
(Image:Shutterstock.com)
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多くの人にとって「パチンコホール=現金のみ」というイメージは根強いものでしょう。パチンコ・パチスロはキャッシュレス化の波がなかなか届かなかった場所の一つです。

なぜパチンコホールでは、これほどまでに現金決済が原則とされてきたのでしょうか。その背景には、業界特有の事情と法律による制約が深く関わっています。

その上で、今回は業界に新しい流れをもたらす可能性を秘めたパチンコ・パチスロ専用のキャッシュレス決済アプリ「PPPAY」の登場に焦点を当てつつ、直面するであろう課題についても掘り下げていきます。

なぜパチンコホールは「現金」が当たり前だったのか?

パチンコホールは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風営法)によって規制される「風俗営業」に分類されます。この法律では、パチンコ店が客に対して現金や有価証券を賞品として提供することや、一度提供した景品を買い取ることを固く禁じています。

これは、パチンコが刑法で禁じられている「賭博」とみなされることを防ぐための重要な規定です。

そのため、出玉はあくまで「特殊景品」に交換され、それをホールとは別の景品交換所で現金化する「三店方式」という仕組みが採用されているのです。

なぜパチンコホールは「現金」が当たり前だったのか?1
(画像はスマホライフPLUS編集部作成)

こうした風営法および三店方式は、パチンコホールへのキャッシュレス決済導入の大きな壁であり続けてきました。クレジットカード会社は規約で換金目的の利用を厳しく禁じており、パチンコホールでの利用は「実質的な換金行為」に抵触する可能性が非常に高かったためです。

ギャンブル依存症問題への懸念

もう一つの大きな理由が、ギャンブル依存症問題への配慮です。

手元の現金以上に使いすぎてしまうリスクがあるクレジットカード決済は、依存症を助長する恐れがあるとして、長く懸念されてきました。現金であれば、「財布のなかにある分だけ」という物理的な歯止めがかかる一方、キャッシュレス決済、特にクレジットカードではそのタガが外れやすくなり、業界としても、社会的な責任の観点から慎重にならざるを得なかったのです。

『PPPAY』は何がすごいのか?その特徴と強み

『PPPAY』は何がすごいのか?その特徴と強み1
(画像は「PPPAY」公式サイトより引用)

キャッシュレス決済の導入が実現困難とされてきたパチンコ・パチスロ業界に、一石を投じるのがパチンコ・パチスロ専用のQRコード決済アプリ「PPPAY(ピーピーペイ)」です。

「PPPAY」は、クレジットカードをアプリに紐付けることで、パチンコ台やパチスロ台の横にある玉・メダル貸出機(サンド)や、ホール内の専用端末でQRコードを読み取らせるだけで、キャッシュレスで遊技が可能になるという画期的なサービスです。

対応するクレジットカードはVISAとMastercardで、現金を持ち歩かなくてもスマートフォン一つで気軽に遊べるようになります。

『PPPAY』は何がすごいのか?その特徴と強み2
(画像はスマホライフPLUS編集部作成)

「遊びたいのに現金がない」という状況がなくなり、時間や手間を大幅に削減できるようになるのが大きなメリット。

またホール内の現金流通量が減ることで、売上金の管理や警備にかかるコスト、盗難リスクを低減できるのも大きなメリットです。

パチンコホールのキャッシュレス化の課題とは

これまでパチンコのキャッシュレス化メリットを中心にご紹介してきましたが、一方で課題も残っています。

換金性の問題

換金性の問題1
(画像は「PPPAY」公式サイトより引用)

「PPPAY」で決済した玉・メダルは、あくまで遊技に使うためのものであり、勝った分の出玉をアプリに戻すことはできません。特殊景品への交換と、その後の現金化という流れは従来と変わりません。

つまりクレジットカードでチャージした直後に特殊景品を介して現金化できる可能性がある点は、依然としてクレジットカード会社が禁じる「現金化」とみなされるリスクをはらんでいます。今後、クレジットカード会社がこの利用方法を問題視し、サービス利用を停止する可能性もゼロではないでしょう。

厳しい利用上限額と手数料

「PPPAY」にはギャンブル依存症対策として、「1日2万円、月8万円」という利用上限が設定されています。しかし、現在のスマスロ(スマートパチスロ)などでは、AT(アシストタイム)の天井到達までに、2万円以上の投資が必要となるケースも多く、本格的に勝ちを目指すユーザーにとっては、この上限額はあまりにも低く、実用的とは言い難いのが現状です。

さらに、決済額の5%がシステム利用料として加算されます。

現状では、一部ホールが試験導入を検討したものの見送りとなる例が多く、まだ「PPPAY」は「アプリはあるが、利用可能なホールはまだない」という状況が続いています。2025年11月時点で、実際に利用できるホールはありません。

とはいえキャッシュレス化の波がパチンコホールにも及ぶ「気配」が強まってきたことは事実で、ホールでの現金流通量が減り、キャッシュレス化されることはユーザーにとってもホールにとっても一定のメリットがあります。パチンコホールが『脱現金』する日が着実に近づいていると言えるでしょう。

※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)

スマホライフPLUS編集部

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