資産形成の一つとして活用する人が多い「iDeCo」。制度改正により、さらに注目が集まっています。今回は、「『iDeCoユーザーの投資意識』に関する調査」の結果をご紹介します。
iDeCoの毎月の掛け金は1万~3万円が多い結果に
「ヤマワケ」を運営するWeCapital株式会社では、iDeCoに加入している1012人を対象に「『iDeCoユーザーの投資意識』に関する調査」を実施。
まずはじめに「iDeCoで運用している商品は何ですか?」と質問すると、「投資信託(元本変動型商品)」が81.3%で最多になりました。「定期預金・保険(元本確保型商品)」は18.7%の結果となっています。次に、「iDeCoの毎月の掛け金はいくらですか?」と質問したところ、「2万円以上~3万円未満」が35.3%と最も多く、次いで「1万円以上~2万円未満」の33.6%となりました。
iDeCoを利用するのは「税制優遇があるから」…制度改正も影響?
2024年12月に確定給付型の他制度を併用する場合のiDeCoの拠出限度額が1.2万円から2万円に引き上げられることから、「2024年12月より、確定給付型の他制度を併用する場合の、iDeCoの拠出限度額が改正されたことを知っていますか?」と質問すると、70.4%が「知っている」と回答しました。
次に「制度が改正され、掛け金を増額しましたか?または検討していますか?」と質問すると、「増額した」が25.3%、「増額していないが、増額を検討中」は37.1%と約6割(62.4%)が増額または検討していることが明らかになりました。
拠出限度額の引き上げを知ったことで、増額を決めた人も多いのではないでしょうか。
次に「iDeCoを利用している理由を教えてください」と質問すると、71.4%が「税制優遇があるから」と回答し、最も多い結果になりました。他にも、「老後資金を準備したいから(58.6%)」「公的年金だけでは不安だから(34.1%)」といった回答が高い割合を占めています。
最後に「iDeCoで不便に感じる点はありますか?」と尋ねたところ、「受け取りが60歳以降に限定されている」が44.0%と最も多い回答に。次いで「途中解約ができない(41.5%)」「手続きや管理が複雑(27.9%)」となっており、iDeCo利用者の多くが“制約があること”や“手続きが複雑であること”に不便さを感じていることがわかります。そのため、iDeCo以外にも「新NISA」や「投資信託」「株式投資」を行う人も多いようです。
今回の調査から、iDeCo利用者は毎月の掛け金を1万~3万円とすることが多いことが明らかになりました。また、制度改正の認知度も高く、多くの人が増額を検討していることもわかっています。
一方で、制約や手続きの複雑さに不便さを感じている人も見られました。不便な面も持ち合わせているものの、将来の不安を軽減する一つの手段としてiDeCoは有効だと言えます。iDeCoの仕組みを理解したうえで、自分に合った投資商品や掛け金を決めるようにしましょう。
出典元:【ヤマワケJOURNAL(ジャーナル)/WeCapital株式会社】
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