多くのシニアがスマートフォンを所有し、さまざまなサービスを利用している現状ですが、実際にどのような機能を使用しているのでしょうか。モバイル社会研究所が実施した「2024年シニア調査」のスマホスキルに関する調査結果を見てみましょう。
「メールやメッセージを送る」ことができるシニアは約9割
調査は2024年1月に全国の60歳から84歳の男女1,130人を対象に実施された。結果を見てみると、「メールやメッセージを送る」「カメラを使って写真や動画の撮影」は60代から80代までの全世代で80%を超えており、メールや写真撮影のスキルにおいては大半のシニアができていることがわかった。ところが、「アプリのダウンロード」においては60代前半では81%だが、70代前半では59%、80代前半では33%、「位置情報のON/OFF設定の仕方」においては60代前半では63%、70代前半では41%、80代前半では18%となるなど、込み入った作業においては年代が上がるごとに使いこなせている割合が大きく半減することも判明した。
スマホスキルの上昇は70代前半が最も大きい
シニア層のスマホスキルの習得における年代別の変化があるのだろうか。2022年から2024年の3年間のスマホスキルの推移を分析したところ、シニア全体では実施可能なスキルの平均数が4.5個から5.8個に増加。顕著に伸びているのが70代前半となり、1年間で0.5個ずつ着実にスキルが上昇していることが見られる。
続いて、「スマホ所有時期」と「利用できるスキル」の関係について調査したところ、所有期間が長いほど、利用できるスキルが多いことが判明。とくに、所有期間が5年以内と5年以上の場合では大きく差が見られた。長い期間スマホを使うことにより機能にも慣れ、わからないことを周囲に聞いてできるようにしたり、自分で調べてスキルを身につけたりして、使いこなしている人が多いようだ。
出典元:【モバイル社会研究所】
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