「通話中に切れた」「ネットがつながりにくい」など、スマホの通信品質は常にユーザーの関心事の一つにあがる。果たして、どのキャリアの通信品質が最も高く評価されているのだろうか。MMD研究所が実施した「2025年スマートフォンの通信のつながりに関する調査」の結果が発表されており、各キャリアの通信品質や利用者の満足度が明らかになっている。
通信が途切れた経験のある人は各キャリアで減少傾向
調査は2024年12月20日から23日にかけて行われ、予備調査では通信契約しているスマホ所有の18歳から69歳の男女10,000人、本調査では大手4キャリアを契約している2,000人を対象としている。調査結果によると、直近半年で外出時に通信が途切れた経験のある利用者は26.6%で、2024年7月の調査と比較して3.7ポイント減少している。そのため、各キャリアの通信インフラ整備が着実に進んでいると言えるだろう。
外出時の通信満足度においては、通信速度ではソフトバンクが82.4%と最も高く、安定性ではKDDIが81.0%でトップとなった。スピードではソフトバンク、安定性はKDDIが一歩抜きんでいているという結果だが、ドコモを含む3大キャリアはそれほど大きな差は見られず、均衡していると言える。だが一方で、楽天モバイルは他の3社と比較して満足度が低い傾向にあり、今後の改善が期待される。
移動時や繁華街でのつながりやすさを実感、伸び率が顕著なのはお花見や花火大会
利用シーン別の通信のつながりやすさでは、「電車やバスなど公共交通機関での移動」が49.0%で最も高く、次いで「繁華街」が48.9%、「主要都市のターミナル駅(東京、名古屋、大阪など)」が44.0%となった。これを見ると、特に都市部での通信インフラが充実しつつあると言えよう。
また、各キャリアのつながりやすさは前回調査と比較して全体的に向上しており、特にNTTドコモの「お花見や花火大会など」のイベント会場での改善が顕著だった。
利用サービス別では、「インターネットブラウザ」のつながりやすさが67.9%で最も高く、次いで「通話(LINE通話など)」が65.3%、「QR・バーコード決済」が60.4%となった。日常生活で特に利用されていると思われるネットと通話、スマホ決済が、改善傾向にあることはユーザーにとって喜ばしいこと。全体として、各キャリアの通信品質は着実に改善されており、特にソフトバンクの総合的な評価の高さが目立つ結果となった。今後も各社の競争が続くことで、さらなる通信品質の向上を期待したい。
出典元:【MMD研究所】
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