一般的にスマホの購入といえば、キャリアなどショップで新品を購入するか、中古スマホを購入するかのどちらかだろう。だがその他にも、リファービッシュ品といわれる、中古品として回収された電子機器を検査・クリーニング・修理し、すべての機能で正常作動が確認された整備済み製品も販売されているはご存知だろうか。リファービッシュ品が選ばれる理由はなんだろうか。今回は、スマホ購入経路、リファービッシュ品に関する各国の調査結果を紹介しよう。
日本はキャリアでスマホを購入する人が多い

Back Market Japanは、日本、アメリカ、フランス、スペイン、イギリスにおける18歳以上の男女約1000人ずつを対象に、スマホ購入経路およびリファービッシュ品に関する意識調査を行った。
「直近のスマホをどこで購入、もしくは受け取りましたか?」と質問したところ、「キャリアで購入」と回答した国は日本が62%と最も高かった。次いでアメリカが約半数で、イギリスは35%、フランスは30%、スペインは23%となり、ヨーロッパは約30%にとどまった。日本では「キャリアで購入」することが当たり前だが、他の国ではそうではないことが判明した。

また、「普段購入するスマートフォンはSIMロックがかかっているか、解除されているか」と尋ねると、日本は約7割が「SIMロック」されたものを購入していた。販売元のキャリアの携帯電話回線以外は利用できないため、自ずとキャリアのプランを利用することになる。アメリカでは約半数が「SIMロック」のスマホを購入していた。一方で、欧州は「SIMフリー」のスマホの購入が上回り、フランスは63%、スペインは82%、イギリスは73%という結果に。欧州では、通信契約と端末契約の分離が進み、割安のプランを柔軟に選べる環境が整っているようだ。
リファービッシュ品を購入する理由は「金銭的なメリット」

スマホの購入先とSIMの有無について見てきたが、スマホの整備品・再生品であるリファービッシュの購入を考える人はどれくらいいるのだろうか。
「リファービッシュ品を購入する理由は?」と尋ねると、どの国でも6割~7割が「金銭的なメリットがあるから」と回答していた。リファービッシュ品は、初期不良品の修理品や展示品・返品品が中心だが、中古品という扱いになるため、新品よりも安く手に入りやすい。また、一般的な中古品よりも傷が少ないため、新品同様に利用できる点から選ばれるのだろう。

また、日本とアメリカは約40%の割合で「新品と同じくらいの信頼性があるから」と回答しているのに対し、フランスやスペイン、イギリスは約30%に。ヨーロッパは整備品への信頼性が低いことがわかった。

同様にヨーロッパとの違いが表れた回答は、「環境に配慮されているから」。フランスやスペイン、イギリスは40%以上が回答しているのに対し、日本はわずか15%という結果となり、欧州のエシカル消費への意識の高さが伺える。
スマホを取り巻く市場の違いからか、ヨーロッパ、アメリカ、日本におけるスマホの購入への意識の違いがわかった。日本のスマホ市場も、欧州やアメリカのように変化していくのかもしれない。
出典:【Back Market Japan株式会社】
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