スマートフォンの買い替えサイクルについて、「スマホの替え時はいつ?」「2年ごとに買い替えるのがお得って本当?」という風に悩んでいる方は少なくないでしょう。

かつて主流だった「2年縛り」のイメージから、2年ごとが当たり前と考えている方も少なくない一方、そもそも近年はスマホ価格が大きく高騰していることから、10万円~20万円の端末を2年ごとに買い替えるのは負担が大きいと感じる人が増えているのではないでしょうか。
そこでこの記事では、大手キャリアの「スマホ購入プログラム」を利用して2年で買い替える選択肢と、SIMフリースマホなどを購入して4年以上長く使い続ける選択肢、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

「2年買い替え」「4年以上利用」のトータルコストはどう変わる?

まずスマホの買い替えの「お得さ」を探るには、買い替え周期によってトータルコストがどのように変わるのか試算する必要があるでしょう。
例えば、10万円のSIMフリースマホを購入し、月額2,000円の格安SIMを4年間利用した場合の総コストは、
・100,000円 + (2,000円 × 48カ月) = 196,000円
となります。
一方、キャリアのプログラムを利用して2年ごとに実質5万円で最新機種に買い替え、月額7,000円のプランを4年間利用した場合、
・(50,000円 × 2回) + (7,000円 × 48カ月) = 436,000円
となり、長期的に見ると大きな差が生まれます。
キャリアの購入プログラムは「損」?
キャリアの購入プログラムは、「購入から23カ月目までに返却」「支払い25回目以降に返却」など各プログラムが推奨している時期に端末を返却した場合にお得になります。
多くのスマホは、メーカー直販やSIMフリー端末に比べ、キャリアで購入した方が高価になる傾向があります。そのため、返却せずに最後まで割賦金を支払い続けた場合には損になってしまうといえるでしょう。
さらに、購入プログラムは回線契約なしでも利用することができます。キャリアはMVNO(いわゆる格安SIM)を使いながらMNOの購入プログラムを利用すれば、トータルのスマホ代をより安くすることができます。
なお、筆者の体験上、家電量販店の店頭で契約したい場合、店員が回線契約なしでプログラムを使えることを知らない場合があるので、自分で知識をつけておくことをおすすめします。

結局、スマホの買い替えは「2年ごと」「4年以上」どちらが良いの?
2年ごとにスマホを買い換えたい場合、購入プログラムとMVNOを賢く利用することで長期利用よりも安くすることができます。
一方、ひとつのスマホを長く使いたい、買い換えのための手続きが煩雑に感じるという場合、メーカーからSIMフリーのスマホを購入してMVNOを利用することでお得になります。
つまり、どちらの場合も利用環境を工夫することで金額を抑えることができるので、自分のスタイルにあって選ぶことがおすすめです。
【2年で買い替え派】キャリアの「スマホ購入プログラム」のメリット・デメリット

これらのプログラムは、スマホ本体の価格から数年後の買取予想価格(残価)をあらかじめ差し引き、残りの金額を分割で支払う「残価設定型」や、48回払いのうち24回分の支払いを終えて端末を返却すると残りの支払いが免除される「半額免除型」が主流です。
簡単に言えば、「約2年間スマホをレンタルする」ようなイメージで、2年後に端末をキャリアに返却することで、高価な最新機種を半額程度の実質負担額で利用できるのが最大の魅力です。
一方で先ほど試算例をご紹介した通り、購入プログラム利用時に回線契約もセットで行った場合、最終的に月々の通信費の総額が割高になる可能性があります。キャリアの購入プログラムは回線契約なしでも利用可能なため、回線契約なしでのプログラム利用を検討する価値があります。
【4年以上使い倒す派】SIMフリースマホのメリット・デメリット
SIMフリースマホの最大の魅力は、自由な組み合わせによるコスト削減です。
端末は家電量販店やメーカー公式サイト、中古販売店などで購入し、SIMカードは月額料金の安いMVNOと契約することで、月々の通信費を大幅に抑えることが可能です。
「2年」というサイクルに縛られず、本当に「バッテリーの持ちが悪くなった」「動作が遅くなった」「欲しい機能を持つ新機種が出た」と感じたタイミングで、自由に買い替えを検討できるのも大きなメリットです。
もちろん、長く使うことによるデメリットもあります。
4年以上同じスマホを利用することは、性能の陳腐化を招きます。最新のアプリの利用時に動作が重く感じる場面が増えるでしょう。また、2年以上使うと、充電の持ちが悪くなったと感じる場面が増えます。
4年以上同じスマホを使い倒すならば、バッテリーヘルスを高めるために日常的に工夫しておく必要があります。
【おまけ】スマホを長く使うなら知っておきたい!バッテリーケアの基本
4年以上スマホを使い続けるのであれば、快適さを維持するためにバッテリーのケアは重要なポイントです。バッテリーの最大容量が低下すると、充電が持たないだけでなく、スマホのパフォーマンス自体に影響が出ることもあります。最後におまけとして、今日から実践できる簡単なバッテリーケア方法をご紹介します。
iPhoneの場合、設定アプリを開き、「バッテリー」→「充電」と進みます。

Androidの場合、端末によって設定は異なりますが、一般的にはまず設定アプリを開き、「バッテリー」に進みます。

※サムネイル画像(Image:RYO Alexandre / Shutterstock.com)