iOSが新しくなると、新たに設定が追加されたり変更されるので、今回はiOS 26に対応したiPhoneで、バッテリー節約のためにオフにすべき設定を紹介します。基本的には、快適性を極端に損なうようなものは紹介しませんので、この機会にぜひ過去の設定も改めて見直してみてはいかがでしょうか。

【目次】
【0】自分のバッテリーの使用状況をアプリごとに知る
【1】画面の滑らかさを制限する(120Hz→60Hz)
【2】バッテリーの充電の上限値設定で優しく使う
【3】AI使用で自動で効率良く電力を使用する
【4】気付きにくいAppleのお知らせ設定をオフ
【5】バックグラウンド更新の無駄をオフ
【6】無駄な通知は今すぐオフ
【7】位置情報は本当に消費するので無駄はオフ
【8】キーボードの振動とサウンドをオフ
【9】常時表示はカスタマイズでオフ
【10-1】実は動いているウィジェットをオフ!
【10-2】使っていないならスタンバイもオフ
【11】5Gオートは環境によってオフ
【12】夜は光らせない睡眠モードで画面をオフ
【おまけ】設定ではない方法でも省電力は可能
【0】自分のバッテリーの使用状況をアプリごとに知る
今回紹介するバッテリー節約術はiOS 26以上のiPhoneが対象で、iOS 26.1のiPhone 17を使って解説します。
その前に、現状でバッテリーが減りやすいと感じている人は、ここで説明する部分を確認するだけでも解決する可能性があります。
実は、iPhoneには“どのアプリがどれくらいバッテリーを消費したか”を確認できる機能があります。たとえば、使っていないアプリがなぜか動いている、あるいは、昔遊んでいたゲームが位置情報を取得している、といったことが確認できますので、そのようなアプリの設定をオフにするだけでいいんです。
確認方法は、まず、iPhoneの設定から「バッテリー」を選択します。ここで現在のバッテリー残量と1日の使用状況が表示されます。また、「すべてのバッテリー使用状況を表示」をタップすれば、詳細な情報を見ることができます。
ここでは、1日ごとのバッテリーの使用量が確認できますが、オレンジ色の日にちのバーをタップすると、アプリごとにバッテリー使用量がパーセントで表示されます。
私の場合、1位はライブ配信アプリの「Pococha」で40分間見て10%消費しています。その次は「YouTube」で56分見て10%消費しているのが確認できました。
アプリごとのバッテリー消費を確認する手順


さらに、その下の「表示を増やす」を押せば、ほかのアプリのバッテリー消費量も分かります。たとえば、メールは画面上で3分しか見ていないのに、バックグラウンドでなんと1時間34分も動いていて2%もバッテリーを消費していました。
これ以外にもLINEが12分、Instagramが6分もバックグラウンドで動いています。とくにInstagramは見ているときの画面でも、バックグラウンドでもかなりバッテリー消費しますね。
そして注目してほしいのが「Pikmin Bloom」。実はこれ、ほとんど使っていないのにバックグラウンドで位置情報を取得するのに8分も動いています。このように、使っていないのにバックグラウンドで動くアプリもたくさんあります。
バッテリーを節約したいなら、まずは、バックグラウンドでバッテリーを消費しているアプリを確認するのが大前提です。そのうえで、「バックグラウンド更新」や「位置情報」などをオフにしていきましょう。

【1】画面の滑らかさを制限する(120Hz→60Hz)
まず、iPhoneでもっともバッテリーを消費する画面の動作について確認してみましょう。最初は“リフレッシュレートの制限”です。これは120Hzで画面を滑らかに動かす機能で、当然、滑らかなほうが快適なんですが確実にバッテリーを消費します。
もし、ゲームはしないし画面の滑らかさも求めていないなら、リフレッシュレートを「60Hz」に制限しておきましょう。ただし、この設定があるのは13 Pro以降のPro/Pro Maxモデル、Proモデル以外では17やAirのみになります。
設定方法は、まず「アクセシビリティ」→「動作」→「フレームレートを制限」と進み、ここのスイッチをオンにするだけ。これでリフレッシュレートが60Hzに制限されます。
60Hzにすると画面の滑らかさは半分になりますが、バッテリーが長持ちします。とくに、標準モデルでも17は120Hzに対応していますので注意してください。
「フレームレート」を60Hzに制限する手順


【2】バッテリーの充電の上限値設定で優しく使う
今後、バッテリーを長持ちさせるためにも設定しておきたいのが「充電上限」。ただし、この設定項目は15以降でしか表示されません。
これは、設定から「バッテリー」→「充電」→「充電上限」と進むと表示されますが、基本的には充電の上限値を変更できる機能になります。
最初は100%になっていて「バッテリー充電の最適化」がオンになっています。実はこれ、寝ているときにiPhoneを充電していると、普段の使い方をAIが学習して80%まで充電したら、残りの20%はゆっくり充電してくれる機能なんですね。
たとえば、充電開始後30分で100%になった場合、そのあと朝までずっと100%のままで充電することが、バッテリーの劣化につながると言われています。
バッテリーの充電上限を100%以下に変更する手順


規則正しい生活をしていれば、「バッテリー充電の最適化」も有効ですが、不規則な生活をしているとうまく機能しないこともあります。
それであれば、最初から充電上限を80~95%くらいに設定したほうがいいということになりますよね。いずれにせよ、バッテリーは“減らしすぎず充電しすぎず”というのが長持ちの秘訣なのです。
【3】AI使用で自動で効率良く電力を使用する
iOS 26の新しい機能に“AIを使った適応型電力制御”があります。これは、設定の「バッテリー」画面で「電力モード」をタップすると表示されます。
これは15 Pro以降でしか使えない機能ですが、ここをオンにすることによって、AIが毎日の使い方を学習して、今日はバッテリー消費が激しいと判定したら、自動的に処理速度を落としたり、ディスプレイの明るさを暗くしてくれます。
また、バッテリーが20%以下になったときは「低電力モード」にしてくれる機能もあります。毎回、自分で設定しなくてもいいのは便利ですよね。
ちなみに、「適応型電力制御の通知」もオンにしておくと、自動制御が働いたときに通知が届くので、「あっ、今日はもうバッテリーが残り少ない」といったことを認識できますので、こちらもオンにしておいたほうがいいでしょう。
「適応型電力制御」を有効にする手順

【4】気付きにくいAppleのお知らせ設定をオフ
iPhoneには“Appleからのお知らせ”がメールやメッセージで届くことがありますが、これは、ほとんどの人がオフにしていいでしょう。
その方法は、iPhoneの設定を開くと、画面のいちばん上に自分の名前が表示されていますので、名前部分をタップ。すると、Appleアカウント情報が表示されますので「個人情報」をタップします。
次に、画面のいちばん下に「コミュニケーション環境設定」があるので、これをタップすると「お知らせ」と「アプリ、音楽、テレビ番組など」という項目が表示されます。このスイッチを両方ともオフにすればOKです。
「Appleからのお知らせ」をオフにする手順


【5】バックグラウンド更新の無駄をオフ
続いては、冒頭で紹介した「バックグラウンド」や「位置情報」をオフにする方法を紹介します。
まず、設定から「一般」→「アプリのバックグラウンド更新」を開きましょう。すると、バックグラウンドで動いているアプリが表示されますが、ほとんどがオンになっていると思います。
とくに、「X」や「Instagram」はバックグラウンドで動いているためバッテリーを消費しています。実はこれ、アプリを起動したとき事前にデータを読み込んで素早く起動できるんですが、その効果はわずかに0.5~1秒くらいしかないんです。
したがって、SNS系アプリはバックグラウンド更新をオフにしても問題ありません。
アプリのバックグラウンド更新をオフにする手順


【6】無駄な通知は今すぐオフ
これは人によるんですが、とくにX、Instagram、LINEなどのアプリの「通知」はバッテリーをメチャクチャ消費します。
まず、設定の「通知」をタップすると「通知スタイル」で通知対応のアプリ一覧が表示されます。たとえば、「X」をタップして「通知を許可」をオフにすれば、もう通知は来ません。
通知が来ないということは画面も光らないので、バッテリーの節約につながります。
もちろん、Xひとつだけオフにしても効果は実感できませんが、SNS系アプリの通知をまとめてオフにすると、バッテリーの持ちがかなりよくなります。
アプリの通知をオフにする手順


【7】位置情報は本当に消費するので無駄はオフ
ほかにも、アプリが多ければ多いほど「位置情報」の取得で、かなりバッテリーを消費しています。
まずは、設定から「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」を選択。ここで「位置情報サービス」をオフにすれば、どのアプリも位置情報を利用できませんが、さすがにそれは不便なので、アプリごとにチェックしていきましょう。
やはり、InstagramやLINE、MHNowといった位置情報を使うゲームは頻繁に動いています。とくに注意してほしいのが「常に」となっているアプリ。
たとえば、もうまったく遊んでいないPikmin Bloomをタップし確認してみると、「位置情報の利用を許可」の項目で「常に」にチェックが入っていました。
もう遊んでいないならアプリを消せばいいんですが、また遊ぶかもしれないようなら「しない」か「このアプリの使用中」に変更しておきましょう。
常に位置情報を取得するアプリを「しない」に変更する手順



【8】キーボードの振動とサウンドをオフ
一般的に使っている機能で、デフォルトでオンになっているものも、不要であればオフにしましょう。今回はキーボードの振動とサウンドです。
これは、キーボードで文字を打ったときにカッカッっていう音と、軽い振動が出ることで文字を打った感が出ますが、やはりバッテリーを消費するのでオフにしてもいいでしょう。
iPhoneの設定から「サウンドと触角」→「キーボードのフィードバック」と進むと、「サウンド」と「触角(振動)」のスイッチがオンになっているので、これをオフにすればOKです。
キーボードの「サウンド」と「触覚」をオフにする手順


【9】常時表示はカスタマイズでオフ
常時表示に対応するiPhoneの場合、ロックをかけてもホーム画面が真っ黒にならず、壁紙、時計、通知などが薄っすら見えます。
これはさほど電力を使いませんが、真っ黒のときよりはやはりバッテリーを消費するので、常時表示がいらない人はオフにしておきましょう。

まず、設定を開いて「画面表示と明るさ」→「常に画面オン」をタップしましょう。ここで細かくカスタマイズできますが、常時表示はいらないということなら「常に画面オン」をオフすればOKです。
ただ、常時表示では時計が出ているのが便利なので、時計だけ表示したい場合は、「常に画面オン」のスイッチをオンにした状態でカスタマイズの項目をすべてオフにしましょう。これで、ロック画面には時計だけが表示されるようになります。
ちなみに、黒く表示されている部分は有機ELの特性上発光していないため、ほとんど電力を消費しません。
常時表示をオフにする手順


なお、常時表示は睡眠モードやポケットや鞄に入っている間は完全に真っ黒になります。これはiPhoneのセンサーが隠れる状態になると自動的に画面が真っ黒になる機能です。
もし、常時表示を便利に使えているなら、さほどバッテリー消費を気にしなくていいかもしれませんね。
【10-1】実は動いているウィジェットをオフ!
iPhoneのホーム画面には、アプリより大きな時計や天気などのウィジェットを表示できます。
もちろん、便利に使っているならいいんですが、ウィジェットも常に動作していて更新されるので、もし、あまり使っていない場合は削除したほうがバッテリーの消費が減ります。
その方法は簡単です。ウィジェットを長押して表示されるメニューで、「ウィジェット削除」を押せばOKです。
「ウィジェット」を削除する手順

【10-2】使っていないならスタンバイもオフ
もうひとつオフにしておきたいのが「スタンバイモード」です。これは、iPhoneを充電して本体を横にしているとき、ロック画面にカレンダーや時計、写真などを表示できる機能。

MagSafeスタンドなどでは便利に使えている人も多いと思いますが、もし、スタンバイモードをまったく使っていないならオフにしておきましょう。これは設定の「スタンバイ」を開いて「スタンバイ」のスイッチをオフにすればOKです。
「スタンバイモード」を解除する手順

【11】5Gオートは環境によってオフ
スマホの通信規格には「4G」や「5G」がありますが、環境によっては5Gの電波がなかなか掴めないことがありますよね。
とくに山間部では5G電波がなかったり、東京でも地下では4G、地上では5Gに切り替わったりすることがあります。
でも、iPhoneの「5Gオート」がオンになっていると、5Gがない環境であっても、ずっと電波を探し続けてしまうんですね。
この機能もやはりバッテリーを消費してしまいますので、もし、5Gが普及していなくて4G接続でも困っていない場合は、モバイル通信の設定を見直しましょう。
その方法は、設定で「モバイル通信」→「モバイルデータ通信のオプション」を開き、「音声通話とデータ」をタップしたら、「4G」を選択すればOKです。
まあ、これは各自の環境によるんですが、たとえば、私が住んでいる角田市ではあまり5Gが普及していないので4Gに設定しています。
「5Gオート」以外に設定する手順


【12】夜は光らせない睡眠モードで画面をオフ
iPhoneのバッテリーを節約したいなら、寝ている間にバッテリーを消費しない「睡眠モード」がオススメです。しかも、夜に通知が来ないようにすれば画面が光ったりしないので、睡眠を邪魔されません。
それを設定するには、まず「時計」アプリをタップして「睡眠/起床」が設定されていない場合は、「設定」をタップ。次に「ヘルスケアで設定」を押します。
ヘルスケアの設定が終わったら、ヘルスケアの「iPhoneであなたの睡眠を守ります」画面が表示されますので、「続ける」をタップ。ここで「睡眠のスケジュール」を設定していきます。
まずは、睡眠目標を決めましょう。私は6時間に設定していて、スケジュールは時間と曜日などを指定できます。
画面右上のチェックボタンを押して、次の画面で「次へ」をタップすると、「睡眠が設定されました」と表示されるので、「完了」を押せば睡眠がヘルスケアによって管理されます。
これで、指定した睡眠時間に通知が来ても光らなくなりますので、少しバッテリーも節約できますね。
ヘルスケアの設定で夜通知が来なくする手順



これは、基本的に「集中モード」にスケジューリングされますので、設定から「集中モード」を開くと「睡眠モード」が追加されます。
これをタップすると「連絡先」で“通知許す人”が設定できます。たとえば、家族は必ず通知が来るように設定できます。
これを指定するには「連絡先」をタップして、「通知を許可」の下の(+)を押せば連絡先から家族を選択できます。
また、「着信を許可」の「よく使う項目」をタップすると、電話の着信設定が可能です。たとえば、「すべての人」を選択すると、電話だけはすべての人の着信が可能になります。
ほかにも「繰り返しの着信を許可」をオンにしておけば、同じ人から3分以内に2回目の着信があったときは着信するように設定されます。
このように設定しておけば、夜は光らないしちゃんと充電できるし、無駄にバッテリーを使わなくて済みますよね。
とくに、SNSなどは深夜でもどんどん更新されるので、XやInstagramなどがオフになるだけでも快適になると思います。
集中モードで着信の許可を設定する手順



【おまけ】設定ではない方法でも省電力は可能
最後にもうひとつ省電力の方法を紹介します。それは、ロックした状態であればiPhoneを裏返しにするだけで、通知が来ても光らないし画面が真っ暗になるというもの。
実は、この状態がいちばんバッテリーを消費しない状態なんですね。私は車に乗っているときには、基本的にiPhoneを裏返しにしています。
とくに設定はいらないので、しばらくiPhoneに触れられない状態が続く場合は裏返しにしておくのがオススメです。

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※サムネイル画像は(Image:筆者YouTubeチャンネルより)



