ハイエンドモデルの場合、10万円超えが珍しくなくなってきたスマホ。スマホは長らく「2年サイクルでの買い替え」が定番でしたが、実際には10万円超のスマホを2年で買い替えることに抵抗感がある方も多いのでは?
すでに内閣府の消費動向調査によると携帯電話の平均使用年数は4.4年。OSアップデート期間だけで見れば、7年の保証が提供される端末が増えています。
しかし4年以上、一台のスマホを使うならば気になるのが「バッテリーの消耗」。逆に言えばバッテリー交換さえ柔軟にできれば、4年以上1台のスマホを使うのは簡単なことだとも言えます。
そこで今回はスマホのバッテリー交換について解説します。
スマホの「寿命」はすでに4年以上?
内閣府が2023年12月に実施した消費動向調査によると、携帯電話の平均使用年数は4.4年で、買い替え理由の1位は「故障」でした。つまり、多くの人が4年以上スマホを使用し、故障したために買い替えていると言えます。逆に言えば「性能」は買い替え理由になりづらく、故障さえしなければ、それ以上の年数利用する人も決して少なくないでしょう。
なお、スマホの故障といえば、バッテリーの消耗や故障、端末本体の破損が考えられます。また、年数が経ったことによってOSのアップデートができなくなることも買い替えの理由となるでしょう。
バッテリー交換をすればスマホは7年使える可能性も
先述した通り、OSアップデートができなくなった端末は買い替えの対象となりますが、一方では最近のハイエンドスマホは長期間のアップデートを打ち出しています。たとえば2023年10月12日に発売したGoogle Pixel 8とPixel 8 Pro。この2機種は7年間のアップデート保証を発表しており、少なくとも2030年まではOSアップデートが原因で買い替える必要はありません。
そのため、本体の破損とバッテリーの消耗さえ避けることができれば、スマホを7年使用することが可能となります。
スマホのバッテリー交換にかかる費用はどれくらい?
スマホのバッテリーが消耗した場合、バッテリー交換をすることで充電の持ちを復活させることができます。
ではスマホのバッテリー交換にかかる費用はどのくらいになるのでしょうか。
【iPhone】Apple Storeでのバッテリー交換の場合
iPhoneの場合、公式サイトからバッテリー交換の依頼を行うことができます。たとえばiPhone 8の場合、バッテリー交換にかかる金額は11,200円です。
なお、バッテリー交換は持ち込みもしくは配送修理のどちらかを選ぶことができます。
【iPhone】AppleCare+に加入している場合
AppleCare+に加入している場合は、無料でバッテリー交換が可能です。料金は端末によって異なりますが、たとえばiPhone 16, iPhone 15, iPhone 14の場合、月額1,180円(税込)。2年払いの場合は23,800円です。
高く感じるかもしれませんが、これだけの補償内容があるので長くスマホを使いたい方にはおすすめ。特にバッテリーの蓄電容量が80%未満になったら無償交換してもらえるのは魅力的でしょう。
【Android】キャリアやメーカーに交換を依頼する場合
Androidスマートフォンの場合、各キャリアショップやメーカーの正規サービスセンターでバッテリー交換が可能です。費用は機種により異なり、交換には1週間程度かかることが多く、予備の端末が必要になる場合もあります。
修理専門店にバッテリー交換を依頼する場合
公式サービス以外にも街中の修理専門店でバッテリー交換を依頼する方法があります。この場合、費用は2,000円から10,000円程度と比較的安価ですが、非純正品の使用や技術者による品質差など、安全面で注意すべき点があります。また、新機種の場合はバッテリーそのものを扱っておらず、受け付けてもらえないことも。ただし、多くの場合1時間ほどで完了するスピーディーさや予約不要など利便性が高いため、急ぎの場合にはおすすめ。
エンドスマホを購入して「7年使う」時代が近いかも?
先述した通り、ハイエンドスマホの価格は高騰しており、10万円以上は当たり前、中には20万円近いものもあり、一昔前に比べて気軽に購入できるものではなくなっています。
キャリアは購入プログラムを用意しており、定価の半額ほどで最新スマホを利用できる場合もありますが、購入プログラムは実質的にリースであり、お得に利用するには返却が前提。もし故障した場合は費用負担が増えてしまいます。
そう考えると、もっともコストパフォーマンスがいいのは、OSサポートの長いハイエンドスマホを使い、3、4年ほど絶ったらバッテリーを交換してさらに使い続けるという方法となるのではないでしょうか。環境への配慮やコスト面でもメリットが大きいため、これからのスマートフォンの使い方として注目されるでしょう。
※サムネイル画像(Image:Kevin Khoo / Shutterstock.com)