「新品じゃなきゃダメ」は、もう古い?
スマホを買い替えるたびに、「え、こんなに高くなったの?」と息をのんだ経験、ありませんか。iPhone 16 Proシリーズは最安でも15万円台、ハイエンドAndroidも軒並み10万円超えが当たり前。「もうちょっと安くならないかな」と思いつつ、結局キャリアの分割払いでなんとか凌いでいる——そんな方は少なくないはずです。
そんな中、興味深い調査結果が飛び込んできました。中古スマホ販売サービス「にこスマ」を運営する株式会社Belongが2026年1月に実施した調査によると、メイン端末として中古スマホを使っている人の割合が14.2%に到達。前年の9.6%から一気に4.6ポイントも跳ね上がっています。ざっくり言えば、約7人に1人がメインのスマホとして中古品を選んでいるという計算です。
この数字、「思ったより多い」と感じた方も多いのではないでしょうか。今回は、この調査データを深掘りしながら、中古スマホが「アリな選択肢」になった理由と、実際に選ぶ際に知っておきたいポイントを整理していきます。

30代の利用率が急伸——「若者の節約術」から全年代のスタンダードへ

10代だけのトレンドじゃなくなった
2024年の調査では、中古スマホをメインで使っているのは10代が中心でした。お小遣いやバイト代でやりくりする学生が、手頃な中古iPhoneを選ぶ——直感的にもわかりやすい構図です。
しかし2026年の調査で注目すべきは、30代の利用率が10.1%から17.3%へと7.2ポイントも増加した点です。約6人に1人が中古スマホをメインで使っている計算になります。住宅ローン、子育て費用、日々の物価上昇……。30代は家計の見直しに最も敏感な世代と言えますが、その「節約のメス」がついにスマホにも入り始めたわけです。
購入のきっかけ、1位は「新品が高すぎるから」
購入理由のトップは「新品価格の高騰」(21.9%)。これまで不動の1位だった「故障・破損による買い替え」(19.7%)を初めて上回りました。さらに「最新スマホのスペックが過剰に感じる」という回答も上位に食い込んでいます。
ここが重要なポイントです。つまり、壊れたから仕方なく中古を買うのではなく、「新品に15万円出す価値を感じない」という合理的な判断で中古を選んでいる人が増えているのです。
購入価格は「1万円台」が最多——3万円以下で約半数が収まる現実
中古スマホの購入金額で最も多かったのは「1万円台」(21.5%)、次いで「2万円台」(15.9%)、「3万円台」(11.9%)。3万円以下で全体のおよそ半数をカバーしています。
新品のiPhone 16が12万円台〜であることを考えると、その差は歴然です。たとえば型落ちのiPhone 13であれば、中古市場で2〜3万円台で状態の良い個体が見つかります。日常使い——SNS、LINE、動画視聴、キャッシュレス決済——において、2〜3年前のモデルで困る場面はほぼありません。
中古スマホの「コスパの方程式」
新品15万円のスマホを2年使えば、1日あたり約205円。一方、中古2万円のスマホを2年使えば1日あたり約27円。月額に換算すると約5,400円の差が生まれます。通信プランの見直しと合わせれば、年間で6万円以上の節約も現実的なラインです。
「安いから」じゃない。20代が中古を選ぶ意外な理由

指紋認証とサイズ感——”最新”にないものを求めて
今回の調査で特に目を引いたのが、20代の購入動機です。20代では**「特定の機能を持つ過去のモデルを意図的に選んだ」と答えた人が28.8%でトップ**。価格の安さよりも、今のラインナップでは手に入らない機能を求めて、あえて旧モデルを選んでいます。
具体的に何が求められているのか。年代別の人気中古iPhoneランキングが、そのヒントを与えてくれます。20代の1位はiPhone SE(第1世代)。2016年発売の、あの4インチの小型モデルです。40代でも同じくSE第1世代が1位。片手で楽に操作できるコンパクトさと、ホームボタンによる指紋認証(Touch ID)が根強い人気を誇っています。
現行のiPhoneはiPhone SE(第4世代)を除き、すべてFace ID(顔認証)に移行しています。マスク対応が進んだとはいえ、「画面を見なくてもロック解除できる」指紋認証の手軽さを支持する声は根強く、最新モデルでは得られない体験を中古市場に求める——これは単なる節約ではなく、「自分にとっての最適解」を能動的に選び取る消費行動と言えます。
購入経験者の7割超がiPhoneを選択
中古スマホ購入経験者の73.8%がiOS端末、39.8%がAndroid端末を購入しています(複数回答)。iPhoneが圧倒的に選ばれる理由は明確で、OSアップデートの長期サポート(現在は発売から6〜7年程度)、リセールバリューの高さ、そしてモデル間での操作感の統一性が挙げられます。中古で買っても「ハズレを引きにくい」安心感が、iPhone人気を下支えしているわけです。
編集部の視点——「買い」か「待ち」か
こんな人には中古スマホが「買い」
中古スマホがフィットするのは、「スマホに10万円以上かけたくない」「SNSと動画、決済ができれば十分」「小さいスマホが欲しい」という方です。特にiPhone 13以降のモデルであれば、カメラ性能・処理速度ともに日常使いで不満を感じることはまずないでしょう。
注意すべきポイントも
一方で、バッテリーの劣化状況、ネットワーク利用制限(いわゆる「赤ロム」)の確認、保証の有無は必ずチェックしてください。フリマアプリでの個人間取引はトラブルリスクが高いため、「にこスマ」のような検査済み端末を扱う専門サービスや、キャリアの認定中古品(au Certified、docomo Certified)を利用するのが安心です。
この流れ、止まらない
新品スマホの価格高騰はApple・Samsung・Googleいずれも続く見通しで、この調査結果が示すトレンドは2026年以降さらに加速するでしょう。中古スマホ市場の拡大は、端末メーカーにとっては新品販売への逆風ですが、消費者にとっては選択肢が増えるポジティブな変化です。
あなたの「次のスマホ」、中古という選択肢を一度シミュレーションしてみては
今使っているスマホの下取り価格を調べ、中古市場で同等スペックの端末がいくらで手に入るか。その差額を計算してみるだけでも、発見があるはずです。「新品を買うのが当たり前」という固定観念を一度外してみると、自分にとって本当に必要な一台が、意外と身近なところに見つかるかもしれません。
出典:【株式会社Belong:中古スマートフォン利用実態調査】
※サムネイル画像はスマホライフPLUS編集部が作成しています。



