iPhone/Androidスマホやキャッシュレス決済、SNS、アプリに関する情報サイト スマホライフPLUS
スマホライフPLUS > スマホニュース > スマホの主要3キャリアの年頭所感を4項目にまとめて比較【ドコモ・KDDI・ソフトバンク】
New

スマホの主要3キャリアの年頭所感を4項目にまとめて比較【ドコモ・KDDI・ソフトバンク】

2025年を迎え、スマホキャリアの主要各社が年頭所感を発表しています。そこで今回はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの主要3キャリアの年頭所感を比較してみました。年頭所感を4つの項目を通して読み比べることで、各社の戦略と今後の展望がある程度うかがい知れます。

スマホの主要3キャリアの年頭所感を4項目にまとめて比較【ドコモ・KDDI・ソフトバンク】1

この記事の画像(5枚)

・NTTドコモ 前田社長
・KDDI 高橋社長
・ソフトバンク 宮川社長

お三方の年頭所感を、具体的に詳しく見ていきましょう。

通信ネットワークについて

通信キャリアにとってまず大きな課題は「さらなるネットワークの強化」でしょう。能登半島地震から1年がたち、災害に強いネットワークの強化はますます求められています。また2025年には大阪万博の開催も予定されており、会場内では全面的にキャッシュレス決済が採用されます。通信の安定性はイベントの成否を決めるレベルで重要な項目です。

通信ネットワークの強化について、意欲的な言及が見られたのがまずNTTドコモ・前田義晃社長の年頭所感です。前田社長は最新のインフラやソリューションを導入して効率的かつスピーディーにネットワークの高度化と高品質化を進めていくと明言。また、災害に強いネットワークの構築についても触れています。

同様にKDDI・高橋誠社長の年頭所感では「5Gの磨き上げ」「衛星とスマホの直接通信」という、技術的な側面にも触れられており、こちらもネットワーク強化に意欲的です。

通信ネットワークについて1
(画像は「KDDI」公式サイトより引用)

なお、KDDIは2024年10月に衛星インターネットサービス・スターリンク(Starlink)とスマホを直接通信する実験に成功したことを発表済みです。2025年3月には商用化することも発表しており、これによって災害などによって基地局に甚大なダメージが及んだ際にも、対応機種では代替の通信手段が利用できるようになります。

ソフトバンク・宮川潤一社長の年頭所感では対照的に、通信インフラの運用に関する責務には言及されているものの具体的な内容は控えめです。同社はどちらかというと、年頭所感ではAIに関する言及が中心でした。

AIについて

AIについて極めて積極的に言及を行っているのが、ソフトバンク・宮川社長です。宮川社長はAIがあらゆる産業や社会に実装される可能性に言及し、ソフトバンクはそのAI社会を支える基盤の構築と通信ネットワークの高度化を推進することを目指すとしています。

AIについて1
(画像は「Perplexity」公式サイトより引用)

なお、ソフトバンクはAIスタートアップであるPerplexityと戦略的提携を結んでいます。年頭所感ではソフトバンクが開発しているAI「AITRAS(アイトラス)」や、国産大規模言語モデルの開発にも触れており、AIを一種の「次世代社会インフラ」と見ているのが分かります。

今後もAI分野には力を入れ、別のAIスタートアップ企業とさらに連携していく可能性も考えられます。同社にとって、AIは中心的な取り組みの1つとなりつつあると言えるのではないでしょうか。

また、KDDIもAI推進に積極的なスタンスを表明しています。「新たなビジネスプラットフォーム「WAKONX」を軸としてパートナーさまとともに新たな価値を創出する取り組みを推進する」と年頭所感で具体的に表明されています。

一方でAIをはじめとする最新テクノロジーに対して「一層のスピード感を求められる」と言及していますが、具体的な内容に踏み込んではいないのがNTTドコモの年頭所感です。ただし、この点に関しては、NTT(持株)の島田社長の年頭所感では、NTT版LLM「tsuzumi」をはじめとする取り組みを進化させる旨が言及されてもいます。

経済圏について

主要3キャリアはそれぞれ「ドコモ経済圏」「Ponta経済圏」「PayPay経済圏」を展開しており、各種キャッシュレス決済やポイントサービス、クレジットカードとの関連性が深いことも事実です。

そうした経済圏への言及を最も意欲的に行っているのは、NTTドコモの年頭所感です。前田社長は経済圏の顧客獲得競争にポイント・金融・エンタメといったサービスが含まれていることに触れ、「これまで以上にお客さまを深く理解し、期待を上回る提案活動をスピーディーに実行することが重要となります」としています。

経済圏について1
(画像は「au」公式サイトより引用)

コンビニとの連携の強化を間接的に示したのがKDDIです。

新春はauの「三太郎」シリーズのCMが毎年話題になりますが、高橋社長の年頭所感では「今回のCMでは、ローソンとauが一緒になって、いつもの日常の中にあるちょっとしたハッピーをお届けしていきたいという思いを込め、テーマは『みんなでハピろー!』としています」と触れられています。

CMへの言及が主ですが、2025年はKDDIが一層ローソンとの連携を深めていくこともほぼ確実と考えられるのではないでしょうか。

経済圏について2
(画像は「ローソン」公式サイトより引用)

なお、KDDIと三菱商事、ローソンは2024年2月6日に資本業務提携を発表。ローソンの株式をKDDIと三菱商事が50%ずつ保有するというもので、同年10月にKDDIはPontaを利用したサービス「Pontaパス」を開始。もともと2020年5月に「au WALLET ポイント」が「Pontaポイント」に移行していましたが、2025年はローソンとの連携がより強まっていく可能性が考えられるでしょう。

ソフトバンクの年頭所感ではPayPay経済圏への言及は特に見られませんでした。

大阪万博について

2025年は4月から大阪万博(EXPO 2025 大阪・関西万博)が開催されます。会場では全面的にキャッシュレス決済が導入予定であり、通信の安定性が各キャリアには期待されます。またパビリオンの出展など、展示にも期待されるところです。

KDDIの年頭所感では、大阪万博で日立製作所と「フューチャーライフ万博・未来の都市」に共同展示することに触れられており、「両社のノウハウやテクノロジーを組み合わせることで、人々が生き生きと暮らすことができる「未来の都市」での生活を、ご来場される皆さまが体感できる展示を目指しています」としています。

また、ドコモの年頭所感では大阪万博についての言及はありませんでしたが、NTTの島田明社長年頭所感では、「NTTパビリオンにおいて光電融合デバイスを利用したサーバーを実装し、IOWNがもたらす低電力消費なコンピューティングの進化を世界にお示ししていきたい」と触れられています。

ソフトバンクの年頭所感では大阪万博への言及は見られませんでした。ただし同社の子会社であるBOLDLY株式会社は大阪万博を見据え、自動運転バスの実証実験を行っているほか、過去にはドバイ万博でコンテンツ流通システムの実証実験を実施しています。

また公益社団法人2025年日本国際博覧会協会とソフトバンク株式会社は協賛・プロモーション契約を結んでおり、テーマソング「この地球(ほし)の続きを」に合わせてPepper(ペッパーくん)がダンスをするロボアプリがその一環として配信中。

大阪万博の本番に向けて、さらなるプロモーション強化が行われる可能性もあるでしょう。

2025年、各社の年頭所感に基づく事業展開が、どの程度実現されていくか引き続き注目されます。

スマホライフPLUS編集部

スマホライフPLUS編集部

iPhone/Androidスマホやキャッシュレス決済、SNS、アプリに関する情報サイト スマホ ライフPLUS

スマホの主要3キャリアの年頭所感を4項目にまとめて比較【ドコモ・KDDI・ソフトバンク】のページです。スマホライフPLUSは、【スマホPayPayドコモauソフトバンクPontaスマホ】の最新ニュースをいち早くお届けします。