今、Z世代の間で「LINE離れ」が進んでいるという噂を耳にしたことはありませんか。若者の間では今、「Jiffcy（ジフシー）」という新しいアプリが爆発的な人気を集めています。
「明日の集合場所どこ？」はLINEで送りますが、「なんか暇〜」「推しが尊すぎて無理」といった感情の共有は、Jiffcyでリアルタイムに雑談する、という具合にLINEとJiffcyの使い分けが進んでいるのです。
「テキスト通話」と呼ばれるこのアプリ、一体何がそんなに楽しいのでしょうか？
Jiffcy（ジフシー）とは？「文字でかける電話」
Jiffcy（ジフシー）を一言で表すと、「声を出さない電話」です。
通常のチャットアプリ（LINEなど）は、手紙やメールのように「送って、返信を待つ」という形式ですが、Jiffcyは大きく異なります。まず、相手を「呼び出し」ます。そして相手がその呼び出しに応答して初めて、トークルームが開かれます。
実際にどういう時に使うの？
最大の特徴は、「入力している文字が、1文字ずつリアルタイムで相手に表示される」こと。「あ、今の言い方変えたな」「打ち間違えて焦ってる（笑）」といった、完成されたメッセージからは読み取れない「空気感」や「人間味」が伝わってきます。
「今から電話できる？」と聞くほどでもないけれど、誰かと繋がっていたい。親や家族が寝ていて声を出せないものの、友達とリアルタイムで繋がりたい。ちょっとした隙間時間に、バイブス（ノリ）だけで会話したい。
そんな「寂しさ」と「面倒くささ」の間を埋めてくれるのがJiffcyなのです。
TikTok × 招待制で急成長
Jiffcyは当初、TikTokで「Jiffcyの面白い会話」といった動画投稿で認知拡大を図りながらも、「2人1組」での招待が必須でした。加入条件は友人や恋人など、リアルな関係性を持つ相手とのペアだったため、アプリ内は見知らぬ他人が入り込まない空間となります。
その結果として、既存のSNSで懸念されているようなトラブルを防ぎ、気心の知れた相手同士が安心して使える「治安が良い」状態が維持されることに。なお、サービスの成長に伴い、2024年7月からは一般公開されています。
「既読無視」のストレスから解放される
Z世代にとって最大のストレスの一つが「既読スルー」や「未読スルー」。送ったのに返ってこない、いつ返ってくるかわからないという待ち時間は、意外と精神をすり減らします。
Jiffcyは「電話」と同じ仕組みなので、「繋がっている間は話し、終われば切る」というスタイルです。「返信待ち」という概念そのものが存在しません。
話したい時に話し、終わればバイバイ。この「待ち時間ゼロ」の気楽さが、タイパ（タイムパフォーマンス）を重視する世代に強く支持されています。
Jiffcyの始め方
Jiffcyを始めるには、まずApp StoreもしくはGoogle Playからアプリをインストールします。
【1】アプリを開き、①「新規登録」をタップ。【2】②電話番号を入力すると、SMSに認証コードが送信されます。【3】③SMSで届いた認証コードを入力します。
【4】④自分の名前を入力します。【5】⑤通知とアクセスの許可を選びます。【6】⑥性別を選びます。
【7】⑦誕生日を設定します。【8】⑧職業を選びます。【9】⑨アプリをインストールした理由を選びます。
【10】プロフィール写真を設定します。⑩＋ボタンをタップし、⑪「写真を撮る」もしくは「ライブラリから選択」を選びます。【11】友達を追加する場合、⑫＋ボタンをタップします。【12】⑬シェアするSNSを選ぶと、招待を送ることができます。
Jiffcyが楽しい理由は、機能の便利さ以上に、「目的がなくても、ただ一緒にいられる感覚」が得られるからではないでしょうか。LINEが「連絡網」や「ビジネスメール」のように堅苦しくなってしまった今、Jiffcyはかつての長電話や、放課後に教室でダラダラと話していたあの空気感を、スマホの中で再現してくれています。
※サムネイル画像（Image:「App Store」より引用）
