子どももスマホを所有する時代であり、小学生高学年のスマホ所有率は半数を超えているとあって、子どもにスマホを持たせる時期について悩む親も多いだろう。実際にスマホを持ち始めるのは何歳が一番多いのだろうか。モバイル社会研究所による「2024年親と子の調査」の結果を詳しく見てみよう。
スマホを持ち始める時期によって理由に変化が見られる
モバイル社会研究所は、2024年11月に全国の小学生及び中学生とその親1300組を対象に「2024年親と子の調査」を実施した。
どのような理由で親は子どもにスマホを持たせているのだろう。「スマホを持たせる時期」と「子どもの性別ごとの理由」を調査した結果、持ち始める時期によって理由が異なることが明らかになった。小学校低学年の子にスマホを持たせた理由は「緊急時の連絡」「子どもの居場所の把握」が約半数であった。だが、学年が上がるにつれ、これらの理由に加え「子どもが欲しいと言った」、「友だちが持ち始めた」という理由が見られた。小学校低学年は親側の理由で子どもにスマホを持たせることが多いが、学年が上がるにつれ、子ども自身のきっかけで持つことが多くなるようだ。
次にスマホを所有させた年齢を地域別で調査した。全国平均は10.3歳であり、一番低いのは「近畿」で9.8歳となり、他の地域よりも早くからスマホを所有していることが判明した。スマホ所有開始の時期については少しだが地域によってバラつきが見られた。
スマホを持ち始める年齢は12歳が最多
続いて、親に「子にスマホを持たせた年齢」を尋ねると、男女ともに一番多かったのは12歳で、8割以上がそれまでにスマホを所有していることが判明した。中学入学とのタイミングでスマホデビューする子どもが多いようだ。
次に関東地域に住む小学生及び中学生とその親を対象に、スマホを所有した年齢について年別の変化を調査した結果を見てみよう。2019年には11歳台だったスマホを持ち始める年齢は徐々に低くなってきているが、2021年から2023年までは10.5歳と停滞。しかし2024年には10.4歳となり、若干の低下が見られた。また性別で見ると、女子の方が男子よりもスマホを持つ年齢は低い傾向であったが、2024年は男女の差があまり見られなかった。
年々、スマホ所有の低年齢化が進んでいるが、それに伴い子どもがスマホトラブルに巻き込まれる事件も増えている。子どもにスマホを持たせる際には親子で使い方や約束事を決めることが必要となりそうだ。
出典:【モバイル社会研究所】
※サムネイル画像（Image:Shutterstock.com）
