コミックシーモアやブックライブなど、電子コミックサービスの普及により、今やタブレットやスマホでマンガを読むのが当たり前の時代となった。そんななか、NTTソルマーレ株式会社は、国際高齢者デーにあわせて、マンガに興味を持つ全国のシニア(60代)・ミドルシニア(50代)世代1,050名を対象に「電子コミックとの距離感」についての調査を実施。50代以上の電子コミック事情について紹介していこう。

50代以上で、連載中の新刊や最新巻を読んでいる人は多数

マンガに関心があるシニア・ミドルシニア世代を対象とした調査の結果から、「電子コミックを利用したことあるか」と質問したところ、73.9%が「利用経験あり」と回答した。そもそも連載中の新刊や最新巻を読んでいる人も78.1%と、8割近くにのぼることが明らかになった。昔読んでいたマンガ作品をもう一度読みたいと思うかと尋ねたところ、86.9%が「そう思う」といった回答をした。マンガ文化自体が、もはや若年層だけに留まっていないことが分かる。

電子コミックを利用するなかでどこに魅力を感じているか尋ねたところ、全体の58.8%が「保管スペースを取らない」ところだと回答。保管場所に困らないところは、ある程度モノが揃っているもしくはあふれている状態の50代以上にとって魅力的に映っていると考えられる。次いで2位以降は、「手軽に読める」「試し読みができる」といった回答が集まった。
シニア・ミドルシニア世代は「火の鳥」や「ブラック・ジャック」など、マンガ文化に親しんできた世代でもあるため、電子コミックを通じて新しい作品や懐かしい作品を読めるのは、嬉しいことなのかもしれない。
一方、「画面だと読みづらそう」「紙をめくる感覚が好き」という声も・・・

シニア・ミドルシニア世代で、電子コミックを利用していない理由についても尋ねたところ、27.6%が「画面だと読みづらそう(目が疲れる、文字が小さいなど)」と回答。紙の本なら顔に近づけたりレンズを使ったりしてすぐ読めるが、デジタルではズーム操作を理解していないと読みづらいと感じる人も多い。次いで2位、3位には「紙をめくる感覚が好き」「紙で読む習慣がある」といった回答が集まり、読みやすさ云々よりも「紙であること」を好んでいる層が多いことが分かった。確かに、デジタルでは画面からの情報しか得られませんが、紙の本にはページをめくる感覚や手触り、紙の匂いといった独自の魅力があり、デジタルでは再現が難しいといえるでしょう。

「あったらいいな」と思うサポートについても尋ねたところ、27.8%で「文字サイズや明るさ調整」が一番多く、2位以降にも「使い方ガイド」や「シニア向けのオススメを紹介してくれる機能」など、使いやすさに特化した機能が求められていることが明らかになった。
今後電子コミックを利用してみたいという回答が34.3%にのぼり、電子コミックのファンは今後さらに増えていくと予想される。
出典:【NTTソルマーレ株式会社】
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