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どのブラウザでも同じ表示になる? Google・Appleら4社が挑む「Interop 2026」の中身

Chrome、Firefox、Edge、Safariの4つのブラウザアイコンが並んだイメージ画像
(画像はスマホライフPLUS編集部作成)

「このサイト、Chromeだとちゃんと表示されるのに、Safariだとレイアウトが崩れる……」。そんな経験、ありませんか? あるいは逆に、「このWebアプリ、Firefoxだと動画通話がうまくいかない」なんてケースも。2025年の今もなお、使うブラウザによってWebサイトの見え方や動き方が微妙に違う問題は、多くの人を地味にイライラさせています。

でも、その”地味なストレス”に終止符が打たれるかもしれません。Google、Mozilla、Apple、Microsoftの4社に加え、オープンソース開発企業のIgaliaが参画する共同プロジェクト 「Interop 2026」 が始動しました。

そもそも「Interop」って何?5年目を迎えた”ブラウザ協調”の歴史

ブラウザはなぜ「同じサイト」を違う表示にしてしまうのか

Webサイトを表示するために、各ブラウザは「レンダリングエンジン」と呼ばれる”翻訳エンジン”を内部に持っています。Chrome・Edgeは「Blink」、Safariは「WebKit」、Firefoxは「Gecko」。HTML・CSS・JavaScriptという共通の”設計図”を読み取るのですが、エンジンごとに解釈の仕方がわずかに異なるため、同じ設計図でも見た目や挙動にズレが生まれるのです。

これはWeb開発者にとっては悪夢で、4種類のブラウザそれぞれで動作確認をし、個別にバグを潰す作業が発生します。その手間とコストは、巡り巡って「サイトの品質低下」や「特定ブラウザの切り捨て」というかたちで、私たちユーザーに跳ね返ってきます。

Interopプロジェクトの仕組み

そこで2022年に始まったのが「Interop」プロジェクトです。毎年、主要ブラウザベンダーが共同で「今年中に全ブラウザで統一的に動くようにする機能リスト」を選定し、年末までにどこまで達成できたかをスコアとして公開します。

昨年の Interop 2025 では、CSSアンカーポジショニングやビュートランジション、ページパフォーマンスなどが対象でした。結果は、ChromeとFirefoxが 達成率99%、EdgeとSafariが 98% という驚異的なスコアで着地。つまり、このプロジェクトは”掛け声だけ”ではなく、ちゃんと成果を出しているのです。

Interop 2026の注目ポイント:私たちの”ブラウザ体験”はこう変わる

複数のブラウザアイコンが手を取り合っているイラスト、またはInterop 2026の公式バナー画像
(画像はスマホライフPLUS編集部作成)

今年は 20の重点領域 が選定されました。技術的な名称が並びますが、ユーザー視線で「何が嬉しいのか」をかみ砕いて紹介します。

ビュートランジション&スクロール駆動アニメーション

ページ遷移時にフワッと切り替わる演出や、スクロールに連動したアニメーション。これまではJavaScriptで重い処理を書かないと実現できなかったものが、CSSだけで軽快に動くようになります。体感としては、「ネイティブアプリのようにスムーズなWebサイト」が増えるということです。

WebRTCの統一

ビデオ通話やライブ配信を支える技術です。ZoomやGoogle MeetのWeb版、Discordなどが裏側で使っています。ブラウザ間の挙動差が埋まれば、「このブラウザだとカメラが映らない」「音声が途切れる」といったトラブルが減ることが期待されます。

ローカルデータベースの改善

Webアプリがブラウザ内にデータを保存する仕組み(IndexedDBなど)の互換性向上です。これが整うと、オフラインでも使えるWebアプリの信頼性がブラウザ問わず高まります。Notion、Figmaといったブラウザベースのツールを日常的に使っている人には朗報です。

WebAssembly(Wasm)

C++やRustといった高速な言語で書かれたプログラムをブラウザ上で動かす技術。ゲームや画像・動画編集、CADのような重い処理をWeb上で実行するために欠かせません。ブラウザ間の対応状況が揃えば、「Chromeでは動くのにFirefoxでは動かない」ケースが減ります。

contrast-colorなどのCSS新機能

テキストと背景色のコントラストを自動で最適化するCSS値です。現在はFirefoxとSafariが対応済みですが、ChromeとEdgeが未対応。これが全ブラウザで使えるようになると、アクセシビリティの高いWebサイトを少ないコードで実現できるようになります。

メリット vs デメリット:ユーザーと開発者の両面から考える

Webブラウザ相互互換性のメリット・デメリット表
(表はスマホライフPLUS編集部作成)

 

「ブラウザ戦争」から「ブラウザ協調」の時代へ

かつてのWeb業界は、各ブラウザが独自機能で囲い込みを図る「ブラウザ戦争」の時代でした。Internet ExplorerのActiveXしかり、初期のChromeによるWebKit独自拡張しかり。その結果、開発者はブラウザごとの分岐コードに疲弊し、ユーザーは「このサイトは○○専用です」という不自由を強いられました。

Interopプロジェクトは、その反省の上に成り立っています。特筆すべきは、Chrome系エンジンのシェアが圧倒的な現在においても、GoogleがFirefoxやSafariとの互換性向上に真剣にコミットしている点です。これは「Chromium一強」がWeb全体の健全性を損なうリスクを、Google自身も認識していることの表れと言えるでしょう。

もちろん、完璧ではありません。20の重点領域すべてが年内に100%達成される保証はなく、特にSafariはiOS上の唯一のレンダリングエンジンとして(EUでの規制緩和はあれど)独自の課題を抱えています。それでも、過去4年の実績——毎年98〜99%の達成率——を見れば、このプロジェクトが「実効性のある取り組み」であることは間違いありません。

まとめ

特別な操作は不要です。ただ、ブラウザを最新バージョンに保つこと。これだけで、Interopプロジェクトの成果は自動的に手元に届きます。ChromeもFirefoxもEdgeもSafariも、自動アップデートが有効になっているか、設定画面で一度確認してみてください。

そして、もしお気に入りのブラウザがChromeだけなら、たまにはFirefoxやSafariも試してみてはいかがでしょう。「どのブラウザを使っても同じように快適」——Interop 2026が目指すのは、まさにそんな未来です。ブラウザを選ぶ理由が「互換性」ではなく、純粋に「使い心地の好み」になる日が、すぐそこまで来ています。

出典:【HowtoGeek

※サムネイル画像はスマホライフPLUS編集部が作成しています。

スマホライフPLUS編集部

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