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Officeの「邪魔な丸ボタン」、消せるって知ってた? 5月末の神アプデで作業エリア復活

WordやExcel、PowerPointを使っていて、画面の右下にずっと居座る丸いボタンに「邪魔だな」と感じたことはないでしょうか。あのボタン、実はMicrosoftが2025年12月からすべてのOfficeアプリに配置した「Copilot Dynamic Action Button(DAB)」というAI機能への入口です。そしてついに、このボタンを元の場所に戻せるアップデートが配信されます。

 

Officeの「邪魔な丸ボタン」、消せるって知ってた? 5月末の神アプデで作業エリア復活の画像1
(画像はスマホライフPLUS編集部作成)

 

あの「浮遊するボタン」の正体は何だったのか

問題のボタンは、MicrosoftがAIアシスタント「Copilot」の利用を促進するために導入したものです。画面右下に常時フロート(浮遊)表示され、クリックするとCopilotの機能にすぐアクセスできる仕組みになっています。

2025年12月に登場し、2026年5月までにはMicrosoft 365の全ユーザーへと静かに展開されました。ところが、この「目立たせる戦略」が裏目に出ます。特にExcelユーザーからの苦情が殺到しました。理由は明快で、ボタンがスプレッドシートのセルの真上に重なり、データが見えなくなってしまうからです。

数字の確認作業をしているときに、消せないボタンが数値を隠す──仕事の道具として致命的な問題でした。

 

なぜMicrosoftはボタンを「強制表示」したのか

背景にあるのは、Copilotの厳しい普及状況です。Microsoft 365の有料商用シートは約4億5,000万席にのぼりますが、そのうちCopilotの有料プランを契約しているのは約1,500万席。つまり、有料利用率はわずか3.3%にとどまっています。

Copilotの価格はBusinessプランで月額18ドル(2026年6月30日までのプロモーション価格。以降は月額21ドル)、Enterpriseプランでは月額30ドルです。決して安くはありません。Microsoftとしては、まず無料の範囲でCopilotに「触れてもらう」機会を増やし、有料契約につなげたかったのでしょう。

しかし、ユーザーが求めていたのは「AIへの導線」ではなく「作業の邪魔をしないこと」でした。ボタンの視認性を上げればクリック数は増えましたが、同時に不満の声も急増したのです。

 

5月末のアップデートで何が変わるのか

2026年5月最終週から配信されるアップデートで、以下の操作が可能になります。

ボタンをリボンに戻す手順

フローティング表示されているCopilotアイコンを右クリックする

表示されたメニューから「リボンに移動」を選択する

これで、ボタンは画面上部のリボン(ツールバー)に収まり、作業エリアからは消えます。なお、Microsoftはドック表示(画面端に固定)のオプションも残しており、フローティング・ドック・リボンの3種類から好みの配置を選べるようになります。

MicrosoftのパートナーグループプロダクトマネージャーであるKatie Kivett氏は、「より良い長期的なアプローチを検討しながら、短期的な調整を行っている」と述べており、今回の変更はあくまで暫定措置であることを示唆しています。

 

Microsoftの「AI押し売り」は転換期に入ったのか

注目すべきは、これが初めての後退ではないという点です。Microsoftは約1カ月前にも、Windows 11の各種アプリからCopilotボタンを撤去し始めています。ユーザーからの同様の反発を受けてのことでした。

一方、競合のGoogleはやや異なるアプローチを取っています。GoogleはかつてGemini機能を月額20〜30ドルの別売りアドオンとして提供していましたが、2025年1月にこれを廃止し、Gemini機能をWorkspaceの各プランに標準同梱しました。ただし「無料化」ではなく、その分だけ基本料金を約17%(おおむね月額2ドル)引き上げる形です。アドオンという別建ての導線をなくし、「邪魔なボタン」ではなく「最初から備わっている機能」として定着させる狙いがうかがえます。

Microsoftが学びつつあるのは、「AIを目立たせること」と「AIを便利だと感じてもらうこと」はまったく別の問題だということでしょう。有料率3.3%という数字は、機能の存在を知らないから低いのではなく、現時点では月額18〜30ドルを払うだけの価値を多くのユーザーが感じていないことの表れです。

 

まとめ

今回のMicrosoftの対応は、遅すぎたとはいえ正しい方向への一歩です。ユーザーが自分の作業環境をコントロールできること──これはソフトウェアの基本中の基本であり、AI時代であっても変わりません。

ただし、Katie Kivett氏の発言から読み取れるように、Microsoftがフローティングボタンを完全に諦めたわけではなさそうです。「長期的なアプローチを検討中」という言葉は、今後また別の形でCopilotの導線を模索してくることを意味しています。

今すぐやっておきたいことは3つです。

・アップデートを確認する──5月最終週以降、Word・Excel・PowerPointの更新を適用する

・Copilotアイコンを右クリックし、リボンに移動する──作業エリアをすっきりさせる

・Copilot自体は一度試してみる──リボンに移動しても機能は使えるので、自分の業務に合うかどうか、邪魔にならない形で判断できる

AIは押し付けられるものではなく、選ぶものです。まずは「消せる」という選択肢を手に入れてください。

 

 

出典:Digital Trends

参考:gHacksTweakTownOffice WatchComputerworldNo JitterGoogle Workspace公式ブログ

スマホライフPLUS編集部

スマホライフPLUS編集部

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