スマホは今や、シニア世代にとっても生活に欠かせないアイテム。モバイル社会研究所の調査では、それを裏付けるように2025年のシニア世代のスマホ所有率は89%と、10年間で約4倍になっている。さっそく、調査結果の詳細を見てみよう。
シニア世代の89%がスマホを所有している

モバイル社会研究所は、2025年1月に全国の60〜84歳の男女1,300人を対象に訪問留置法で「2025年シニア調査」を実施した。
同調査をスタートした2015年と、2025年の関東在住の60〜70代の情報機器の所有状況を比較したところ、シニア世代のスマホ所有率は10年間で約4倍に増加し、2025年は89%だった。一方、従来型ケータイの所有率は大幅に減少し、2025年はわずか7%だった。2015年は69%と、約10分の1にまで落ち込んでおり、スマホと従来型ケータイの立場が逆転している。


次に、シニアの情報機器の所有率を調査すると、スマホ所有率は全世代で前年よりも増加していた。60代は94%と高い割合で、80代前半も3人に2人が所有している。一方で固定電話、従来型のケータイ所有率は前年よりも減少した。従来型のケータイは3Gの終了により、生産・販売が終了しているため今後もスマホ所有率は高くなると考えられる。固定電話においても、スマホを持っているからと解約する人も多いだろう。
シニアのスマホ所有率が高い地域は「近畿」

続いて、スマホと従来型ケータイの所有率を地域別で調査した。スマホ所有率が最も高かったのは「近畿」で92%だった。「東海」、「関東」、「近畿」はスマホ所有率の全国平均を上回っており、地域によって多少のばらつきが見られた。
10年前と比べ、今では多くのシニア世代が、スマホを所有していることが分かった。スマホは今までよりも連絡が取りやすくなったり、さまざまなサービスが受けられるようになったりと便利になった反面、使い方が分からず困ってしまうシニアもいるだろう。またスマホを標的とした不正アクセスや詐欺などが潜んでいることがある。シニア世代が安心して利用できるように使い慣れた人がサポートすることが大切だろう。
出典:【モバイル社会研究所】
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