X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSに掲載するために、自撮り写真や食事風景などを撮影する人をよく見かけます。では、公衆空間で撮影することについて気になる人はどの程度いるのでしょうか。今回は、モバイル社会研究所が15~79歳の男女6559名を対象に実施した「2023年 一般向けモバイル動向調査」をご紹介します。
SNS利用者のほうが撮影のマナーへの意識が高い傾向に
同社が2023年8月17日に公開したレポートでは、「『公衆空間で他人が場所や状況を気にせず写真や動画を撮影する行為』が気になる割合」は全体で6割を超えることが明らかになっていました。
そして1月に公開した本調査では、「SNSの利用有無によってその割合に違いがあるか」を分析。X(旧Twitter)とInstagramの両方で、“利用者のほうが気になる割合がやや高い”という傾向に。中でも、60代~70代のInstagram利用者がとくに撮影マナーを気にしているようで、「『場所や状況を気にせず写真や動画を撮影する行為』が気になる」と回答した人の割合は、最多の66%にのぼりました。
また、10代~20代の若者に関しても、半数以上が「場所や状況を気にせず写真や動画を撮影する行為」を気にしている模様。以前は、邪魔になるような場所でダンスなどを披露する動画がアップされていましたが、批判コメントも少なくありませんでした。そうした影響からか、最近では「気にならない」という人たちのモラルやマナーが向上しているのかもしれません。
居住地域の都市区分別では、気になる人が年齢層によって異なる
最後に、居住地域の都市区分別に「『電車内やバス内などの公衆空間で、他人が場所や状況などを気にせず写真や動画を撮影する行為』が気になる割合に違いがあるか」を調査しました。
その中で、とくに差が見られたのは、10代~20代と60代~70代です。10代~20代は都市部在住のほうが気になる人の割合が高い結果となり、60代~70代は地方部在住のほうが気になる人の割合が高い結果となっています。若年層・高年層で居住する都市規模別の傾向が異なることがわかります。
都市部に在住する10代~20代は、若年層が集まりやすい場所を訪れる機会が多いため、公衆空間での撮影に遭遇する確率が高いのではないでしょうか。
公衆空間での撮影は、場合によって周囲の人々に大きな迷惑をかけてしまいます。年代かかわらず、TPOをわきまえたうえで撮影を楽しんでいきたいものですね。
出典元:【モバイル社会研究所】
※サムネイル画像(Image:「photoAC」より)