SNSは対面よりも気軽に本音を言えるという人もいれば、その内容に気をつかうのが面倒、という人もいるだろう。SNSへの意識は、性別や年齢と関連があるだろうか。モバイル社会研究所による、「2024年 SNS利用者行動調査」の結果を詳しく見てみよう。
15~24歳の約半数が「SNSでは気軽に本音を言える」と回答

アンケートは2024年2月に全国の15~59歳の男女3,936人を対象にインターネット調査で実施された。「SNSでは気軽に本音が言えると思うか」と尋ねたところ、全体の40%が「SNSでは気軽に本音が言えると思う」と回答。年代別に見ると、15〜24歳の男性は53%、女性は48%が「SNSでは気軽に本音が言える」と回答する一方で、40〜59歳は男女ともに約3割だった。若年層のほうがSNSで気軽に本音が言えると感じているようだ。
SNS上で気軽に本音が言えるかどうかによって、SNSの発信状況は変わるのだろうか。X・Instagram(以下:インスタグラム)の発信率を、SNSでは気軽に本音が言えると思う人と思わない人に分けてみると、Xは全体で23ポイント、インスタグラムは18ポイントの差があり、ともに「気軽に本音が言えると思う」人のほうが、発信率が高かった。
男性6割強、女性7割強が「SNSでの発信を気にするのが面倒」

ではSNSでの発信内容に違いはあるのだろうか。15〜59歳のSNS利用者を対象に「SNSで発信しようとする場合に、トラブルにならない文面を考えたり写真の写り映えを気にしたりするなど、発信内容を気にするのが面倒だと思うか」と尋ねると、全体の約7割が「発信内容を気にするのが面倒だと思う」と回答。
またどの年代においても男性よりも女性のほうが発信内容を気にするのが面倒だと思っている人の割合は高かった。最近ではネット上でうっかり起こした小さなトラブルが大きな犯罪につながってしまうこともある。そのためSNSの発信に対して気にしなくてはならないことが多く、それを面倒だと感じる人も多いようだ。


次にSNSでの発信内容を気にすることが面倒だと思うかによって、SNSの発信状況が変わるかどうかを調べた。Xユーザーは6ポイント差、インスタグラムユーザーは7ポイント差と、どちらも発信内容を気にするのが面倒だと思わない人のほうが、発信率が高かった。しかし、15〜24歳のインスタグラムユーザーに関しては面倒だと思うかによって発信率に差はなかった。若年層のほうが、SNSでは気軽に本音を言えると思う割合が高いのは、こうした意識の違いがあるのかもしれない。
SNSで本音が言えるのは良いことだが、他人を傷つけてしまうような本音は、発信しないのがベストだろう。
出典:【モバイル社会研究所】
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