【3】自由周遊区間内を跨いだら対象外!
通常の自由周遊きっぷなら、自由周遊区間を出ても自由周遊区間からそこまでの運賃を精算すれば利用可能です。
しかし、JR西日本無限大パスは“入出場の改札が両方とも自由周遊区間である必要がある”ので、どちらかの改札が範囲外だと、対象外になってしまうんですね。
そのため、境界駅となるJR敦賀駅やJR米原駅・JR児島駅などを跨いでしまう場合は、一度出場してICOCAで入り直しましょう。これをしないとポイントバックを受けられないので注意してください。
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【4】1回で利用できる距離は最大200キロまで!
JR西日本無限大パスでは対象のICOCAエリア内であっても、1回の入場で利用できる距離にも注意が必要になります。
そもそも、ICOCA自体が基本的に200キロを超えて利用することはできませんので、当然、ICOCAを使うJR西日本無限大パスも、その条件が当てはまるんですね。
したがって、1回の乗車距離が200キロを超えそうな場合は、基本的に途中駅で出場するしかありません。
たとえば、JR大阪駅からJR広島駅までは営業キロが337キロもあるので、途中のJR岡山駅などで一旦下車しないとJR西日本無限大パスの対象にならないのです。気を付けましょう。
とはいえ、大阪近郊区間内相互発着の利用や特急やくも号の停車駅相互間の利用。あるいは、大阪近郊区間内の駅と在来線特急列車停車駅相互間の利用(サンダーバード/しらさぎ/くろしお/こうのとり/きのさき/はしだて/まいづる/はまかぜ)は例外で、200キロを超えてもICOCAが利用できますので、その辺りの情報も事前にしっかり確認しておいたほうがいいでしょう。
●ICOCA「ご利用可能エリア」は→こちら
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【5】販売は「KANSAI MaaS」アプリのみ!
すでに紹介しましたが、JR西日本無限大パスはスマホアプリの「KANSAI MaaS」だけで販売される商品なので、JRのみどりの窓口やJR西日本が運営している「JRおでかけネット」などで購入することはできません。
KANSAI MaaSはJR西日本が運営するおでかけに便利なアプリで、さまざまな企画きっぷを購入&利用することが可能です。実はこのKANSAI MaaSとICOCAを連携することで、JR西日本無限大パスがICOCAで利用可能になるんですね。
なお、KANSAI MaaSでの支払いはクレジットカードのみとなっていますのでご注意ください。
●KANSAI MaaS(公式)は→こちら
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JR西日本無限大パスはどう使えば元が取れる?
JR西日本無限大パスはかなり特殊なフリーパスなので、利用にはいろいろな注意点があることがお分かりいただけたと思います。
そのうえで、ここではJR西日本無限大パスをどのように使えばお得なのか検討してみましょう。
まず、1カ月の通勤定期券として利用する場合は、もう単純に今利用している1カ月定期が5万240円以上ならお得になります。ただし、普通列車しか利用できませんし、3カ月や6カ月定期の割引料金も考慮したほうがいいでしょう。
次に、JR西日本無限大パスは連続する30日間利用できるので、5万240円を30日で割ると1日あたり約1,675円となります。つまり、30日間毎日1,675円以上乗り続けられる人ならお得になります。
最後に、有効期限30日間のうち毎週末の土・日(2日×4回=8日間)で列車を利用する場合で考えてみましょう。
JR西日本無限大パスの価格を8日間で割ると1日あたり6,280円となります。1日で6,280円分乗るには営業キロで370キロになりますので、毎週末にこの距離を往復できる関西在住者であれば元が取れるかもしれません。
■JR西日本無限大パスで元を取る基準
【通勤定期(1カ月)】1カ月5万240円以上の定期券を購入
【毎日利用】毎日1,675円以上乗車する
【毎週末旅行】土・日で1日あたり6,280円以上乗車する
このように見ていくと、JR西日本無限大パスで元を取るのはなかなか難しいように感じられます。確実なのは1カ月の通勤定期の代用ですが、さすがに1カ月5万円以上の定期を利用している人はごくわずかでしょう。
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まとめ
いかがでしょうか? 今回は、30日間という長期間のフリーパス「JR西日本無限大パス」について解説しました。
JR西日本無限大パスは、基本的にICOCAを利用してICOCAエリアの鉄道を利用すると一旦残高が引かれ、翌月末にポイントバックされるという特殊なシステムです。
しかも、ICOCAが利用できる駅でタッチして乗り降りしないとポイントバックされないのは、けっこう厳しい条件でしょう。
また、最初に5万円以上ICOCAで運賃を支払ってから、乗車した翌月末にポイントバックされるというのも、なんだかモヤモヤしますよね。
やはり、ある程度鉄道に詳しい乗り鉄のような人でないと、JR西日本無限大パスで確実に元を取ることはなかなか難しいかもしれません。