電力自由化が始まって9年ほどたち、その間に新電力会社が急速に増加。各社電気料金の安さや再生エネルギーの専門、地域密着などさまざまなサービスで差別化を図っている。大手電力会社も含め、結局どの電力会社がおすすめなのか気になるところだ。NTTコム オンラインは、電力業界を対象にNPSベンチマーク調査2025を実施。東日本・西日本それぞれのNPSトップ3を見ていこう。
NPS1位は、東日本部門「東京ガス」、西日本部門「九州電力」
2025年5月8日～14日、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、インターネットリサーチモニターのうち、前述の電力会社の契約者・東日本3667人、西日本4030人を対象にNPSベンチマーク調査2025を実施した。
調査の結果、東日本部門における電力会社8社のうち、NPSのトップは「東京ガス（-33.0）」となった。続いて2位は「ENEOSでんき（-41.9）」、3位は「東京電力エナジーパートナー（-52.3）」という結果に。8社のNPS平均は-52.8、トップ企業と下位の企業との差は39.5ポイントとなった。
西日本部門の9社の電力会社のうち、NPSのトップは「九州電力（-41.7）」、続いて2位は「大阪ガス（-42.2）」、３位は「中部電力ミライズ（-42.9）」。9社のNPS平均は-49.6、トップ企業と下位の企業との差は21.1ポイントとなった。
ブランドイメージやサービスの信頼性がロイヤルティ醸成のポイント
東日本部門1位を獲得した東京ガスは、「お客さまの声に耳を傾ける姿勢」や「契約者の節電を促進する取り組み」が高く評価された。また、「マイページなどの契約者専用ページの使いやすさと分かりやすさ」や「自然環境・SDGsに配慮した企業姿勢」もロイヤルティの向上に寄与した結果に。
西日本部門1位の九州電力は、「企業の信頼性／ブランドイメージ」「サービスの信頼性／安定性」がロイヤルティ向上につながったよう。「自分にあった契約プランがあること」「契約プランがシンプルで分かりやすいこと」においても高い評価を獲得している。
業界全体としてロイヤルティを向上させるためには、「利用料金の適切さ」や「お客さまの声に耳を傾ける姿勢」が優先的に改善を期待する項目として挙がった。
各電力会社では再生可能エネルギーの導入拡大やCO2排出量の削減目標の設定・実施といったSDGsの取り組みが行われている。電力会社によるSDGsの取り組みの認知状況別にNPSを分析したところ、「よく知っている」と回答した人のNPSは6.6となり、よく知っている人ほどNPSが高い傾向にあることが判明。推奨者の推奨理由について、「電力供給ばかりでなく周囲環境維持に努めている」「環境に配慮し、信頼できるサービスを提供している」といったコメントが寄せられた。
推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる傾向にあることから、先に挙がった改善ポイントの取り組みが重要となりそうだ。
出典:【NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社】
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