今、社会を担う存在になりつつあるZ世代。役職者からあらゆる知識やスキルを学び、吸収していかなければならない彼らだが、ビジネスシーンにおいて、上司にどんなコミュニケーションを求めているのだろうか。大学生向け学習管理SNS「Penmark」を運営する株式会社ペンマークと、累計3万件以上の実績を持つ退職代行サービス「退職代行モームリ」を運営する株式会社アルバトロスは、全国のZ世代の若手社会人316名を対象に、「Z世代と上司のコミュニケーションに関する実態調査」を共同で実施。Z世代の抱える思いについて紹介していこう。

Z世代は上司に「やる気を引き出す言葉選び」を求めている?

今回の調査結果から、Z世代が上司に求めるコミュニケーションについての回答を見てみると、全体の74.7%が「上司がAIによる、やる気を引き出す言葉遣いの提案機能を使う」ことを期待していると回答。Z世代の多くは、上司からのコミュニケーションに何らかの不満を抱えているということが分かった。おそらく、モチベーションダウンにつながるネガティブな言葉や、人格否定と感じる言葉に不満を感じているのではないかと考えられる。しかし、上司も望んで部下に嫌がられるようなコミュニケーションを取っているわけではないだろう。発破をかけてやる気を出してもらう意味合いで言葉をかけることもあるに違いない。
こういった、コミュニケーションに対する価値観や考えの違いは、団塊世代とZ世代で生きてきた時代の性質が大いに異なるという点が起因しているのではないだろうか。
Z世代は上司の言葉選びに「AIを使ってほしい」?

Z世代は、やる気の出る言葉を求めているほか、上司にAIコミュニケーションサポートツールを使ってほしいと期待していることも明らかになった。Z世代は幼少期から多様な情報に触れ、共感性や個を尊重する価値観が強く、曖昧な表現や一方的な指示に対しては不信感を抱きやすい傾向がある。そのため、「自分の気持ちやモチベーションに配慮した伝え方をしてほしい」という、Z世代らしい繊細なインサイトを反映していると考えられる。もちろん、効率や生産性も大切だが、精神面での配慮も求めているというわけだ。AIを使ってほしいというのは、ある意味でZ世代は上司が考えるコミュニケーション手法に対して一定のあきらめを感じているとも捉えられるが、世代をまたいだ適切な言葉を提案してくれるという、AIへの期待感から来ている部分も大いにあるだろう。
今、役職者の人々は、これからを担うであろうZ世代に対して、改めてコミュニケーションの取り方を考えるべき時が来ている。これを成長痛だと捉えて歩み寄る気持ちが、会社をより良いものにしていくのではないだろうか。
出典:【Penmark「Z世代と上司のコミュニケーションに関する実態調査」】
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