JR東日本は2025年11月11日、交通系ICカード「Suica」のイメージキャラクター「Suicaのペンギン」が、2026年度末で卒業すると発表しました。今後、どのような新キャラが登場するのか気になるところですね。そこで今回は、日本全国の交通系ICカードのキャラクターを振り返ってみます。あなたはどこまで知っていますか?
Suicaのペンギンは2026年度末で卒業!

長い間親しまれてきたJR東日本「Suica」のイメージキャラクター「Suicaのペンギン」ですが、Suicaのペンギンは2026年度末で卒業し、2027年度から新キャラクターが採用される予定です。
Suicaのペンギンは、作家「坂崎千春」氏のデザインで、2001年11月のSuicaサービス開始時からSuicaのポスターに登場するなど、長く親しまれてきました。そのため、ファンからは卒業を悲しむ声が多数上がっており、関連グッズは完売が続いている状況です。
ちなみに、初代のSuicaイオカードにペンギンの姿はなく、ペンギンがSuicaに描かれたのは2004年3月の2代目からでした。
とはいえ、交通系ICカードに採用されているキャラクターは日本全国にたくさんいますので、これを機にちょっと振り返ってみることにしましょう。

JR東日本以外のキャラにはどんなものがある?
JR各社の交通系ICカードにはそれぞれの地域の色が出ていて、かなり特徴的です。
まずJR北海道「Kitaca(キタカ)」のキャラクターはエゾモモンガ。イラストレーター「そら」氏がデザインしたゆるい雰囲気の人気キャラです。
JR東海の「TOICA(トイカ)」は黄色く丸みのあるヒヨコが描かれており、名前はとくに設定されていないため「TOICAのヒヨコ」と呼ばれています。大小のヒヨコが並んだ優しいタッチのイラストが特徴ですね。
JR西日本「ICOCA(イコカ)」のキャラクターはカモノハシの「イコちゃん」。青い体に黄色のくちばし、ずんぐりとした体型が愛らしく、Suicaのペンギンに次ぐ人気キャラクターとして有名ですよね。漫画家の「夏野ひまわり」氏のデザインで、愛らしさが溢れています。
JR九州の「SUGOCA(スゴカ)」のキャラクターはカエルの「カエルくん」。『パラッパラッパー』で有名な「ロドニー・グリーンブラット」氏がデザインし、家族設定も細かく決められています。語呂合わせで「買える(カエル)」「無事帰る」などの意味も込められているそうです。

なお、JR四国は独自の交通系ICカードを導入していないためキャラクターはいませんが、「すまいるえきちゃん」という駅舎のキャラクターがいます。
私鉄や地下鉄のキャラクターは個性派が多い
交通系ICカードは、私鉄や地下鉄も独自に発行しているので、そのキャラクターたちも紹介しましょう。
まず、仙台市交通局「icsca(イクスカ)」のキャラクターはスズメの「イクスカすずめ」。卵型の体と広げた羽が特徴で、ハート型の尻尾がチャームポイント。足が描かれておらず、浮いているように見えるのもユニークです。
次に、福岡市交通局「はやかけん」のキャラクターは、オグロプレーリードッグの「ちかまる」くん。人形にデフォルメされた可愛いデザインで人気。実際のプレーリードッグとは異なるデフォルメデザインが特徴です。
また、名古屋市営地下鉄「manaca(マナカ)」には丸い黄色の不思議なキャラクターが描かれています。動物とは明言されておらず、柔らかい表情と動きのあるデザインが特徴。公式サイトでは手や足が生えたり、びっくりした顔をしていたりとユーモラスな一面が見られます。
そして、京成電鉄の「京成カード」のゆるキャラ「京成パンダ(ケイセイパンダ)」は、交通系ICカードではありませんが、PASMOのオートチャージに設定できるので紹介しておきます。赤いマントと大きな目が印象的で、上野動物園のパンダをモチーフに2007年に誕生しました。赤いマントに目が特徴的で、なかなか強烈なキャラですね。

西日本鉄道の「nimoca(ニモカ)」にはフェレットのキャラクターが描かれています。このキャラに名前はありませんが、フェレットは人懐っこく俊敏で頭もいいため、子どもからお年寄りまで幅広く愛されるようにとデザインしたとのこと。
沖縄のゆいレールでは、「OKICA(オキカ)」という交通系ICカードが発売されています。とくにキャラクターは描かれていないのですが、フィギュアとICカードが一体となったOKICAが発売されています(現在完売中)。
フィギュア部分は沖縄の民族衣装「琉装」を纏った女の子で、花笠が鮮やかでお土産にもぴったりですね。現在は在庫切れで、再販を待っている人もいるでしょう。
そして、最後は四国の高松琴平電気鉄道(通称:ことでん)。「Iruca(イルカ)」という交通系ICカードがあり、それに描かれているのがイルカのキャラクター「ことちゃん」です。
公式ページのキャラクター紹介で「2002年8月8日 ことでんの大人の事情により「ことちゃん」誕生」とあり、なかなかはっちゃけたキャラ。ちなみに、Suicaが誕生した翌年にことちゃんが誕生しているので、交通系ICカードのキャラクターとしては、かなり早期に登場した古参です。

鉄道会社オリジナルキャラクターもある!
最後に、交通系ICカード以外にも存在する、鉄道会社の独自キャラクターも紹介しておきます。
まず、相模鉄道の「そうにゃん」は、鉄道帽子と大きな耳が目印のネコのキャラクター。広報活動の中心としてイベント出演やグッズ展開も行われています。
次に、えちごトキめき鉄道には、トキと鉄道をモチーフにした「トキテツくん」がいます。沿線イベントでは着ぐるみとして登場し、地域で親しまれています。

まとめ
いかがでしょうか? Suicaのペンギンが2026年度末で卒業してしまうのは大変残念ですが、全国の交通系ICカードには個性豊かで愛らしいキャラクターがたくさん存在します。
JRだけでなく地下鉄や私鉄でもさまざまな“ゆるカワ”キャラクターが活躍しており、意外にも名前のないキャラクターが多いのも興味深いポイントですね。
Suicaの新キャラクターにも注目が集まりますが、これを機に全国の鉄道キャラクターにも目を向けてみてください。





