近年、詐欺の手口が多様化しており、対策はどんどん難しくなってきている。なかでもフィッシング詐欺は年々増加しているが、どのようなブランドやカテゴリが狙われやすいのだろうか。そこで今回、BBSS株式会社は10月度のネット詐欺リポートを公開。ネット詐欺レポートは、毎月調査・収集した詐欺サイトを分析し、傾向をまとめたものだ。フィッシング詐欺に使われやすいブランドやサイトのほか、詐欺被害を防止するポイントなどについても紹介していこう。

三井住友カードや国税庁などのフィッシングサイトにご注意を

今回の調査結果から、10月度は「三井住友カード」と「マネックス証券」を装うフィッシングサイトが急増したことが明らかになった。三井住友カードは前月比約3倍、マネックス証券は約6倍に増加しており、ログイン情報を詐取したり偽の認証ページへ誘導したりするケースもあるため、注意しなければ引っかかってしまう可能性がある。さらに、国税庁や全国信用金庫協会などを装ったフィッシングサイトも増加傾向にあることが分かった。国税庁は前月比7倍に膨れ上がっており、税金未納を切り口として認証情報を盗む手口が横行しているという。全国信用金庫協会については、ポイント加算を装って認証情報を盗み取る手口が横行しており、11月にかけて急増しているようだ。

こうしたフィッシングサイトのブランド別割合をランキング形式で見ると、前月は「GMOクリック証券」がトップだったものの、10月で三井住友カードが29.09%で大きく上回り、「マネックス証券」も16.54%で続く結果となった。
フィッシング詐欺の被害防止ポイントとは


調査結果をもとにフィッシングサイトのカテゴリ別構成比を見ると、前月比で「クレジットカード」は22.68%から44.12%まで大きく伸びていることが分かった。他にも「消費者金融・キャッシング」や「官公庁」「株/証券」「SNS」「仮想通貨」が伸びているようだ。
こうしたフィッシング詐欺に対する主な被害防止ポイントを確認しよう。
1つ目は、メールやSMSで案内されたURLが正規のものか確認すること。2つ目は、個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメール・SMSに注意すること。3つ目は、ログインID・パスワードの使い回しを控えること。そして4つ目は、セキュリティソフトやネット詐欺専用ソフトを導入することだ。
このほか、詐欺サイトを無料で診断できる「詐欺サイトチェッカー」といったツールもあるため、ぜひ活用してほしい。
出典:【BBSS株式会社】
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