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【サンライズ出雲】B寝台の「シングル」と「ソロ」はどっちがいいの?

現在、唯一の定期運行寝台特急の「サンライズ出雲」には、さまざまな客室が用意されています。そのため、初めてチケットを取るときに少し悩むのが一人用のB寝台に「シングル」と「ソロ」があることでしょう。果たして、この2つは何がどう違うのでしょうか?

一人用個室のB寝台には「シングル」と「ソロ」があるが……

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こちらが東京-出雲市間を結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」です。車両は2階建てになっていて、上段と下段で客室内部の作りも大きく異なります(筆者撮影)
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東京-出雲市間を約12時間(臨時列車は約15時間)で結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」は非常に人気が高く、お盆や年末年始、ゴールデンウィークなどの繁忙期には、なかなか予約できないプラチナチケットとなっています。

現在は、1カ月前からネット(e5489)でも予約できるのですが、繁忙期のときはJRのみどりの窓口で朝10時ジャストに予約してもらう「10時打ち」でないと、チケットの確保が難しいでしょう。

そのようなサンライズ出雲には、A寝台(シングルデラックス)や、2人で利用できるサンライズツイン、シングルツインなど、さまざまな客室が用意されています。一般的な一人用個室は、B寝台の「シングル」(7,700円)になりますが、実は料金が1,100円ほど安い「ソロ」という部屋もあるんですね。

筆者も初めてサンライズ出雲を予約するとき、この「シングル」と「ソロ」の違いがよく分からず、かなり悩んでしまいました。しかも、上段と下段ではまるで部屋の作りが異なるので、その辺りも初心者は悩んでしまうかもしれません。そこで、今回はこの2つの客室の違いを上段・下段も含めて解説しましょう。

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写真は、2階建てのサンライズ出雲の内部にある階段ですが、上段と下段で客室の構造はかなり違いうので注意が必要です(筆者撮影)

1,100円安くても絶対に「シングル」にしたほうがいいワケとは?

それでは、サンライズ出雲の「シングル」と「ソロ」の違いを確認していきましょう。

まず、「シングル」の上段は大きなラウンドした窓があって非常に開放的です。下段より多少揺れるという人もいますが、筆者はさほど揺れ方の違いを感じませんでした。

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こちらは「シングル」の上段になります。客室内には余裕があり、大きくラウンドした窓から夜空を見上げながら、豪華な寝台列車の旅を満喫できます(筆者撮影)

次に、「シングル」の下段ですが、こちらは低い位置にあるため、ホームから客室内を覗かれてしまうので、出発前はカーテンを閉じておきましょう。また、ベッドとドアの間は意外と狭く、大きなスーツケースはここに置けません。

ただし、ベッドの足元にはスぺースがあって広めなので、ここに大きな荷物を置くことができます。また、大きめのテーブルもあって、部屋のなかで弁当を食べたりすることも可能です。

ちなみに、シングルは上段も下段もどちらも装備はほぼ同じ。天井高は180cm程度あり、一般男性でも室内で立つことができます。

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B寝台の「シングル」下段は、ベッドが広いので足元にスーツケースを置くことができますし、テーブルで食事も摂れます。ただし、客室が低い位置にあるので、ホームから覗かれてしまうことも……(筆者撮影)

「ソロ」の上段は少し変わった作りになっていて、階段を上がったところにベッドがあります。また、窓はシングル上段と同じようにラウンドしているので、狭いながらも開放感があるのです。ベッド幅は狭いのですが奥に荷物入れも設置されていますし、階段にも荷物を置けるので、さほど窮屈さは感じないでしょう。

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「ソロ」の上段は室内の階段でベッドに上ります。ベッド幅が狭く部屋も広くはないのですが、ラウンドした窓があって意外と開放的。また、奥に鞄を入れるスペースもあります(筆者撮影)

問題は「ソロ」の下段です。こちらはベッドの半分くらいが出っ張りで塞がれており、まるで押入れのような狭さ。窓もラウンドしていないので、閉塞感がよりアップします。

ベッドとドアの間が狭く小さい鞄しか置けません。大きめのスーツケースなどは置き場所に困るでしょう。また、シングルにはある大きめのテーブルもないので、部屋で食事をするのは困難です。ただし、ソロの車両にはラウンジが設置されているので、ここで食事をすることは可能となっています。

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こちらが「ソロ」の下段。出っ張りがあってベッド幅が極端に狭く、まるで押入れのような閉塞感。小さい鞄がベッドとドアの間になんとか入る程度で、シングルにあるテーブルもありません(筆者撮影)
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ソロの車両にはラウンジが設けられているので、ソロ下段の人は、ここで食事をとったほうがいいでしょう(筆者撮影)

というわけで、どの部屋も利用したことがある筆者からすると、ソロの下段は非常に狭いので、1,100円の価格差なら絶対に「シングル」にしたほうがいいと思います。

そもそも170cmの筆者でも、「シングル」は多少狭く感じられますが、それでもまだ豪華な寝台列車の旅といった風情は味わえます。

しかし、ソロの下段になると室内が狭すぎて、大きめのスーツケースを置くスペースすらなく、初心者には絶対にオススメできません。

同じソロでも、上段ならまだ開放感があって窮屈さは感じないので、ソロにするなら上段のほうがましでしょう。

というわけで、一人用B寝台のいちばんいい客室は、室内が広くてラウンドした窓から夜空を存分に楽しめるシングルの上段ということになります。

ちなみに、シングルには台車上にある「平屋」の客室も存在します。こちらは天井が2mほどあって室内が広いのが特徴です。

ただし、台車上にあるためかなり揺れますし、列車の走行音がダイレクトに感じられてしまうため、走行音が好物の鉄道マニアにしかオススメできません。

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シングルの「平屋」は天井が高く部屋は通常より広めです。窓もラウンドしておらず直線的な部屋になります。ただし、乗り心地はあまりよくありません(筆者撮影)

まとめ

いかがでしょうか? 今回はサンライズ出雲の一人用B寝台の「シングル」と「ソロ」の違いについて解説しました。

すべてのB寝台の客室を利用した筆者の意見としては、快適性では「シングル上段」→「シングル下段」→「ソロ上段」→「ソロ下段」の順になります。ただし、ソロ下段も慣れてくると、子どものころに押入れで秘密基地ごっこをした感覚が蘇って、妙なワクワク感も味わえました。

もし、シングルに飽きたら、あえてソロ下段にしてみるのもアリかもしれませんね。閉所恐怖症でなければ……。

すずきあきら

編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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