今回は、今買うべきiPhoneはどれかを解説します。結論から言うとiPhone 16を買っておけば間違いありません。ただし、値段がiPhone SE3の2倍くらいしますので、iPhone 16以外の選択肢も解説していきます。また、今はちょっと買わないほうがいいモデルもありますので、その辺も含めて解説していきますよ。
iPhone SE3/14/15/16で選ぶならどれがいい?
今買うならどのiPhoneにすればいいのでしょうか? 今回、検討するのはiPhone SE3/14/15/16です。
14~16にはPlusモデルもありますが、Plusモデルは画面が大きくてバッテリーが持つ以外に性能的な違いはないので、詳しい解説はしません。
また、SE3に関してはもうすぐ新モデルの「SE4」が発表される可能性が高いと思われます。SE3でも性能的に何も問題ないんですが、新しいモデルが出るとなると敬遠する人も多いでしょう。ただし、SE4は少し値上がりするという情報もありますので、安価にiPhoneを買えるのは今と考えることもできますね。
価格について
価格については、当然のことですが新しいモデルになるほど高くなります。SE3は6万2,800円で買えますが、16は12万4,800円と2倍くらいの値段になるんですね。
とはいえ、SE3はストレージが64GBから用意されていて、ほかの機種は128GBからになっていますので、それを考慮すると、実際にはそこまで大きな価格差があるわけではありません。
iPhone SE3/14/15/16の性能の違いを確認しよう
それでは、iPhone SE3/14/15/16それぞれの機能の違いを、各項目ごとに比較していきましょう。
ディスプレイの違い
まず、ディスプレイはSE3だけが4.7インチのRetina HDで、14~16は6.1インチですべてSuper Retina XDRになっています。これ、簡単に言うとSE3は「液晶」で、ほかの機種はすべて「有機EL」ということです。
有機ELは、暗いところはしっかり暗く、明るいところはしっかり明るくなりますので、画面が白っぽい液晶よりかなりクッキリした印象。写真が好きな人なら14以降の機種にしたほうがいいでしょう。
iPhoneの本体ボディと機能の違い
iPhoneの本体ボディは、全機種が側面はアルミニウム、背面はガラスになっています。
ただし、SE3や14はガラスでギラギラしていますが、15と16はカラーインフューズドガラスといって色を素材に塗り込んであるため、マットな質感になっています。
また、SE3/14/15の左サイドには消音モード(マナーモード)スイッチがありますが、16ではここが「アクションボタン」に変更されました。
アクションボタンも標準で消音モードになっていますが、ほかの機能を割り当てることも可能。たとえば、PayPayに設定しておいて、サッと支払いをすることもできます。
とはいえ、ほとんどの人が消音モードのままであまり活用していないようなので、さほど重視しなくてもいいかもしれません。
16だけにある機能としては「カメラコントロール」があります。ここを押すとカメラが起動してサッと撮影することができるんですね。
では、これがもの凄く便利かというとそこまでではないんですが、将来はApple Intelligenceと統合し、写真を撮るだけで被写体を調べられるとか、ポスターを撮るとスケジュールを登録できるといった機能が期待されています。
Apple Intelligenceへの対応
ほかにも、16だけが対応するのがAppleのAI機能「Apple Intelligence」です。AIなんてまったく興味ない人もいるでしょうが、これは“あえて使う”というよりも、“いつのまにか使わないと不便”といったところを目指していると思われます。
実は、現状でもGoogleの消しゴムマジックみたいなことはできますので、数年後にはきっと「あったほうがいいな」という感じになるでしょう。
処理チップの違い
SE3と14の処理チップは、実はどちらも同じ「A15」です。GPUに関してはSE3が4コアなのに対し14は5コアという違いはありますが、 実感できるような差ではありません。
そして、15は「A16」に、16は2世代ジャンプアップして「A18」を採用しています。これは、Apple Intelligenceに対応するためですね。
メモリ容量も大きく違います。SE3が4GBで、14が6GBなのに対し、16は8GBもあります。これによってApple Intelligenceも動きますし、『バイオハザード』のような最新3Dゲームにも対応できるんですね。
カメラ性能や機能の違い
カメラの性能は、SE3だけがシングルカメラで、SE3と14は12MP(1,200万画素)です。
また、見た目ですぐに分かりますが、14~16はデュアルカメラなので超広角で撮影できます。この超広角は、手を伸ばしても入りきらない場合に全員が映るとか、標準よりも広いエリアを撮影できるんですね。
しかも、15と16では48MP(4,800万画素)の高画質写真が撮影できるようになっています。
ほかにも、16はマクロ撮影も可能になっています。花などをクローズアップ撮影できるマクロ撮影はカメラ好きには必須でしょうね。実はこれ、今まではProモデルにしか搭載されていなかった機能なんですよ。
なお、SE3や14に光学ズームはありませんし、15や16のズーム機能は2倍ですが48MPで撮影した写真を切り取るだけなので、やはり光学ズームを求めるならProモデルにしておきましょう。
ダイナミックアイランドの有無
15と16にしか搭載されていないのが「ダイナミックアイランド」です。iPhoneの画面上部を見ればすぐに分かるんですが、以前までの「ノッチ」では何も操作できません。
しかし、ダイナミックアイランドでは、サブディスプレイのように操作できるんですね。
これに慣れてしまうと、タイマーを使っているときに表示されてないと不安になりますし、音楽の再生もここで操作できてしまうのでかなり便利に使えますよ。
バッテリーの持ちは?
気になるバッテリーに関しては、まず、SE3のビデオ再生時間が最大15時間、14/15は20時間、16は22時間となっています。
これは、新しいモデルほど処理チップが省電力になっており、バッテリーの容量が増えているためでしょう。
とはいえ、ゲームやYouTubeもガンガン観ていると、実際にはSE3のバッテリーはかなり減るのが早い印象を受けます。
やはり、バッテリーが気になるなら14以降がいいですし、Plusモデルにするとさらに5~6時間は長持ちしますよ。
充電機能の違い
充電端子にも注意が必要です。SE3と14はLightning、15と16は汎用性の高いUSB-Cを採用しています。
Lightningは周辺機器を使うときに変換アダプタが必要になりますが、USB-Cなら市販のデバイスがそのまま使えるのが便利ですよね。
ほかにも、Lightningでは電力が足りなくて外付けSSDが動かないこともあるんですが、USB-Cだと問題ありません。
ワイヤレス充電の「Magsafe」に関しては14~16が対応しているのに対し、SE3は非対応です。また、14/15では最大15W充電ですが、16では最大25Wに対応しています。充電速度が速いほうがいいなら16がオススメとなります。
もちろん、SE3もワイヤレス充電には対応していますが、やっぱりMagsafeのほうがカチッと固定して充電できるので、安心できますよね。
生体認証の違い
生体認証もホームボタンがあるSE3だけがTouch ID(指紋認証)で、14~16はすべてFace ID(顔認証)になります。セキュリティの強度はFace IDのほうが高いと言われていますし、おそらく、この先Touch IDは消えていく運命でしょう。
各モデルの価格をチェック!
それでは私が作成した一覧表で価格を比較してみましょう。横がiPhoneの種類で縦がストレージ容量。その下にはチップやバッテリーなどの項目になっています。機種ごとの価格差で、どのような機能が使えるのかをチェックしていくといいでしょう。
各モデルの価格差をチェック
もっとも安価なのはSE3の64GBモデルで6万2,800円。いちばん高いのは16の512GBモデルで16万9,800円なので、10万円以上の差があります。
14(128GB)はSE3(64GB)より3万3,000円も高くなって9万5,800円。14から15にした場合は1万7,000円上がって11万2,800円。15から16にした場合は1万2,000円上がって12万4,800円となります。
つまり、先ほどまで説明してきた機能の違いが、各モデルの価格差になっているんですね。これはストレージ容量が変わっても同じです。
たとえば、15と16は1万2,000円差しかありませんが、これにはアクションボタンやカメラコントロール、A18チップ、そしてApple Intelligenceへの対応が含まれます。
これに1万2,000円の価値があるかどうか検討してみるといいでしょう。私は十分あると思いますが……。
ストレージ容量はどれを選べばいい?
ストレージ容量について悩む人も多いでしょう。まず、SE3を選ぶ人はiPhoneを使い倒してやろうとは思ってないでしょうから、ストレージは64GBで十分。14と15もほとんどの人が128GBで大丈夫です。
たとえば、128GBから256GBにすると1万5,000円、256GBから512GBにすると3万円も上がりますが、ほとんどの人が512GBまではいらないと思います。
ただ、現状のiPhoneが128GBでもパンパンだという人には、256GBをオススメします。たとえば、動画をたくさん撮るとか、最新ゲームをたくさん詰め込んでおきたい人です。ストレージはあとで変更できないので、これは仕方ありませんね。
どういった人がどのiPhoneを選べばいいか?
iPhoneの価格が分かったところで、どんな人がどの iPhoneを買うべきなのか検討してみましょう。
まず、今回のなかで飛び抜けてデキがいいのがiPhone 16です。最新モデルなので当然ですが、14から15のときの性能アップよりも2倍くらい良い感じですね。
でも、iPhone 16は価格が高いので、AI機能はいらないし写真も普通でいい。電話、SNS、LINE、インターネット、YouTubeが見られれば十分という人なら、やはりほかのiPhoneも視野に入って来るでしょう。
iPhone SE3を買うべき人は?
iPhone SE3については、もうすぐiPhone SE4が発表されると見られていますので、基本的には待ったほうがいいでしょう。
ただし、SE4は為替レートを考えても6万2,800円では販売されず、少し値上げされると考えられますので、とにかく今すぐ安いiPhoneが欲しいという人ならSE3を買っていいと思います。
そもそも、SE3は14と処理性能はほとんど一緒ですので、何ら困ることはありません。唯一心配なのはバッテリーだけです。他機種と比べて持ちは良くないことは覚えておきましょう。
iPhone 14を買うべき人は?
iPhone 14は正直言ってかなり微妙です。処理性能はSE3とほぼ同じですし、充電端子がLightningなのが厳しいでしょう。現状で、14をオススメする理由は見つかりません。
しかも、Lightnig端子のSE3と14は、SE4が発売されるタイミングで販売終了になるとの噂もあります。
とはいえ、15や16よりは安価で大画面モデルが買えるので、最新機能などどうでもいい。逆にLightningの周辺機器を引き続き使いたいという人なら、14もアリかもしれません。
iPhone 15を買うべき人は?
AIとかどうでもいいけど、今より少し新しいモデルが欲しいということなら、iPhone 15がオススメ。16より1万2,000円も安いですし、最近は少し安くなっているお店もあったりします。
15は充電端子もUSB-Cですし、ダイナミックアイランドも使えますので、それ以前のモデルよりはかなり新しい感じがすると思いますよ。
iPhone 16を買うべき人は?
iPhone 16は、まるでProモデルのような機能がてんこ盛り。これまでなら、カメラコントロールといった新機能は、まずProモデルから搭載されるのですが、今回はいきなり標準モデルにも採用されました。
ほかにも、マクロ撮影やApple Intelligenceにも対応しますので、あれこれ迷うなら16で間違いありません。
確かに12万4800円は高いんですが、チップ性能もメモリ容量もかなり上がっていますので、他機種よりも長く使えることを考慮すれば、1万2,000円の差は納得できるでしょう。
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