SNSを利用しない日はないといって過言ではないが、どのSNSが一番利用されているのだろうか。2025年1月、ICT総研が発表した調査結果によると、日本のSNS利用者数が8,452万人に達し、普及率は79%に上るという。この数字は、行政手続きや医療サービスでのデジタル化の進展により、高齢者層へのスマホ普及が進むことで、今後も増加傾向が続くと予測されている。日本のSNS利用の現状と、今後の展望について詳しく見ていこう。
SNSユーザーは8000万人オーバーに、LINE、YouTube、Xがトップ3
日本のSNS利用者数8,452万人という数字は、国内ネットユーザー1億704万人の79.0%に相当する。2025年には年間61万人、月平均で約5.1万人のペースで増加すると予測されており、2026年末には利用者数が8,550万人に達し、ネットユーザー全体に占める割合も80.1%になると見込まれている。
利用率の高いSNSサービスは、LINEが74.7%で首位を維持。続いてYouTubeが65.4%、X/Twitterが55.9%、Instagram(インスタグラム)が54.5%、TikTok(ティックトック)が30.6%、Facebook(フェイスブック)が19.8%、ニコニコ動画が9.5%、Pinterest(ピンタレスト)が7.2だった。注目したいのが、TikTokの急成長。プライバシー侵害などの問題点があると言われているTikTokだが、2年前の調査から11%も利用率を伸ばし、Facebookを追い抜いて国内利用率5位のSNSサービスとなった。
SNS満足度トップはTikTok、Xは3ランクダウン
SNSの利用者満足度はどうだろうか。100点満点換算の満足度ポイントでは、TikTokが86.5ポイントで1位となり、YouTubeが85.6ポイントで2位となった。InstagramとLINEがそれぞれ85.3ポイント、84.2ポイントで続いている一方で、X/Twitterは2年前の調査では5位だったが、今回は8位まで順位を下げ、相対的に大きく評価を落とす結果となった。
満足度の変化は、各サービスの機能や使いやすさ、コンテンツの質などが利用者の評価に大きく影響していると言えるだろう。機能追加や変更が頻繁に起こるSNSは、その影響が満足度に直結しているのかもしれない。
また、未成年のSNS利用に関する意識調査では、15歳未満の利用を制限すべきという意見が22.9%と最も多かった。未成年の利用に対して一定の規制を求める声が強いことが明らかになった。SNSは利便性とリスクが常に隣り合わせにあるという認識が高まっていることを反映している。
実際、SNSのリスクとして「個人情報の流出」が60.9%、「アカウントの乗っ取り」が50.8%と高い割合で挙げられており、セキュリティ面での懸念が利用者の間で大きな課題となっていることがわかる。今後、SNSのさらなる進化と多様化が予想される中、利用者が安心・安全に活用できる環境を整えることが、社会全体の重要な課題となるだろう。
出典:【ICT総研】