老若男女を問わず利用されているSNSと言えばLINEを頭に思い浮かべる人が多いだろう。だが、利用経験のあるSNSのトップはYouTubeであることが、ネオマーケティングによる調査により判明した。X(旧Twitter)やmixi2の登場など、SNSの業界全体が大きな転換期を迎える今、SNSユーザーの利用実態や継続意向は一体どのようになっているのだろうか。
LINEとYouTubeがSNS利用の2大勢力に

調査は2025年1月14日~15日の2日間、全国の20歳以上の1000名の男女を対象に実施された。昨今の連絡手段のインフラとも言える「LINE」は、SNS認知度の調査で全体の95%を超えてトップとなった。「YouTube」がLINEとほぼ同率の94%で続き、X(旧Twitter)を10%近く突き放す結果に。4~6位でMeta社の「Instagram」「Facebook」や「TikTok」が70%代に落ち着き、Instagramが5%ほどリードしている。また、2023年7月にMeta社からリリースされた「Threads」は、20~30代女性の認知度が40%を超えたものの、他年代の認知度が低く「mixi」を下回る結果となった。

一方、利用経験のあるSNSの実態を見てみると、YouTubeが認知度トップだったLINEを僅差で上回りトップに。YouTubeはもはや「動画視聴のインフラ」と言えるかもしれない。3位のX(旧Twitter)から6位のTikTokまでは、70%~80%という高い認知度に比べて利用経験率が大幅に落ち込んでいることが分かる。つまりSNSの2大勢力がLINEとYouTubeだと言えるだろう。また、男女ともに40代以降で利用経験率がガクッと下がることも明らかになった。
YouTubeは広告の多さがネック?各SNSのイメージと利用理由が明らかに

それぞれのSNSにはコミュニケーションツールや映像・音楽コンテンツなど特徴があり、利用理由もさまざま。中でも顕著なのがLINEであり、「友人・知人・家族との連絡や交流」という用途で使用されることが90%以上を占めていた。また、Facebookやmixiも50%を超えており、その傾向が強いことが分かる。調査対象となったSNS全体の約40%程度が連絡や交流で利用されていることも興味深い。
一方、YouTubeは「趣味や興味のある情報の収集」「コンテンツ(動画、音楽、画像、音声)の利用」が50%近くを占め、連絡や交流として利用されている割合は5%程度となった。他にもコンテンツや情報源として利用されているのがInstagramやTikTok、PinterestでYouTubeとほぼ同率。X(旧Twitter)に関しては、興味のある情報だけでなくニュースなどの収集にも使われ、4位に連絡や交流としての用途が入るなど、利用理由は豊富だと言える。
SNSごとで利用理由が異なるからか、ユーザーが各SNSに抱くイメージも大きく異なっていた。YouTubeは情報量や興味深いコンテンツの多さ、シンプルに楽しいというポジティブな意見が多く挙げられたが、広告が多いというネガティブな意見も見受けられた。ビジネスシーンで活躍するSNSとしてFacebookやLinkedInも挙げられ、実名登録だから信頼できるという意見もあるが、対照的にプライバシーの心配や危ないといったネガティブなイメージもあるという。これはMeta社の運営するInstagramやThreadsのイメージに引っ張られているとも言える。

引き続き利用していきたいSNSの調査では、「今後もとても利用したい」という割合が圧倒的に高かったのはYouTubeで、50%を超える結果に。次いで2位は連絡手段のインフラであるLINEが45%以上となった。「利用したい」という意見の合計はInstagramやX(旧Twitter)が高く、安定感を保っている。一方、主要SNS以外で目に留まるのは「Bluesky」で、Instagramに次いで5位という興味深い数字となった。今後、どのSNSがLINEとYouTubeに次ぐ第3勢力になるのか、注目していきたい。
出典:【株式会社ネオマーケティング】
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