動画が止まる、ページの読み込みが遅い、オンラインゲーム中に接続が切れる―こうした「ネットの不調」に心当たりはないでしょうか。原因はルーターの置き場所や時間帯だけでなく、そもそも契約している回線の種類にあるのかもしれません。
通信インフラ事業を手がける株式会社ALL CONNECT(本社:福井県福井市)が運営する通信メディア「オールコネクトマガジン」は、2026年5月、オンラインゲームをプレイする男女613人を対象としたインターネット調査(クラウドワークス)を実施しました。この調査では、約60%のゲーマーが何らかの回線トラブルを経験していることが明らかになっています。
この記事では、同調査の結果をもとに、回線の種類ごとの利用実態やトラブルの傾向、そして料金と品質のバランスをどう考えればよいかを整理していきます。

【調査結果】ゲーマーの6割が光回線以外を使っている?回線種類の内訳
「オンラインゲームなら光回線が当たり前」と思っている方も多いかもしれません。しかし、ゲーマー613人を対象にした調査では、意外な実態が見えてきました。
調査によると、現在利用中の回線で最も多かったのは「光回線」で40.3%。たしかにトップではありますが、裏を返せばゲーマーの約6割は光回線以外の手段でプレイしていることになります。
光回線以外の内訳は次のとおりです。
ホームルーター(コンセントに挿すだけで使える据え置き型Wi-Fi)…15.2%
マンション備え付けの回線…11.9%
モバイルWi-Fi(持ち運べる小型ルーター)…11.4%
スマホのテザリングのみ…10.9%
ケーブルテレビ回線…10.3%
ホームルーター・モバイルWi-Fi・テザリングだけでプレイしている層を合わせると約37%にのぼります。工事不要で手軽に使える反面、回線の安定性では光回線と差が出やすい接続方法です。「なんとなく今の回線で遊べているから」と、回線の種類をあまり意識していない方も少なくないのではないでしょうか。
なお、光回線利用者247人に契約サービスを聞いた結果では、ドコモ光19.4%、ソフトバンク光19.0%、フレッツ光17.8%、auひかり13.8%、NURO光9.3%が上位を占めました。一方、ゲーム特化型のGameWith光は1.6%、hi-hoひかり with gamesは0.8%と、契約者はごく少数にとどまっています。
回線トラブルは約6割が経験――でもPing値を知っている人は1割未満
「ゲーム中に画面がカクついた」「急に接続が切れた」―そんな経験に心当たりはないでしょうか。調査で「特にトラブルなし」と答えた人は39.4%にとどまり、裏を返せば約60%が何らかの回線トラブルを経験しています。
具体的なトラブルの内訳は次のとおりです。
アップデートやダウンロードが遅い:11.4% 突然の接続切断:10.9% ラグ(操作と画面の動きにズレが出る現象):10.5% マッチングに時間がかかる:8.2%
こうしたトラブルがプレイに与えた影響も見逃せません。「特に影響なし」は48.7%ですが、「途中でやめた」が10.7%、「楽しめなくなった」が8.5%、「ランクマッチで負けた」「対戦相手に迷惑をかけた」がそれぞれ6.4%と、ゲーム体験や対人関係に支障が出ているケースが一定数あります。
ここで注目したいのが、回線品質の指標であるPing値(サーバーとの応答にかかる時間を示す数値)の理解度です。調査結果では「全く分からない」が57.3%で過半数を占め、「なんとなく分かるが数値は知らない」が21.4%、「聞いたことはあるが意味はよく分からない」が12.6%。正確な数値を把握しているのはわずか8.8%でした。
つまり、約6割がトラブルを経験しているにもかかわらず、回線の良し悪しを判断するための指標をほとんどの人が知らない状態です。トラブルの原因が回線にあるのか、それとも別の要因なのかを切り分ける手がかりがないまま、「なんとなく我慢している」層が多いことがこの調査から浮かび上がっています。
光回線選びで一番重視されるのは「月額料金の安さ」―ゲーム特化型は7割が知らない
「回線を変えれば快適になる」と聞いても、毎月の支払いが増えるなら踏み切れない―そう感じる人は少なくないはずです。613人のゲーマーを対象にした調査では、光回線を選ぶ際に最も重視するポイントとして「月額料金の安さ」が29.2%で1位でした。
以下が重視ポイントの上位です。
月額料金の安さ:29.2%
安定性(切断しにくさ):20.6%
運営会社の知名度・信頼性:8.8%
手続き・工事が簡単:8.5%
下り速度:8.0%
夜間でも速度が落ちにくい:7.8%
スマホとのセット割:7.3%
Ping値(低遅延):5.2%
ゲームの快適さに直結するPing値を最重視する層はわずか5.2%にとどまり、料金と安定性が判断の中心になっていることが分かります。
一方、「ゲーム特化型光回線」の認知度を見ると、状況はさらにはっきりします。
全く知らない:70.3%
聞いたことはあるが詳しくは知らない:10.8%
知っているが利用したことはない:10.3%
実際の利用者(過去+現在):合計8.7%
約91%が未利用層という結果です。では、なぜ利用しないのか。未利用の理由として挙がった上位は次のとおりです。
一般的な光回線より料金が高そう:15.4%
現在の回線に大きな不満がない:13.5%
対応エリアか分からない:13.5%
乗り換えの手続きが面倒:12.5%
本当に一般回線と差があるのか疑問:10.6%
「料金が高そう」というイメージが最大の壁になっています。加えて、今の回線に不満がない、エリアが分からない、手続きが面倒といった理由が続き、コストだけでなく「よく分からないから動けない」という心理も大きいことがうかがえます。毎月の支出を増やしたくないという気持ちと、情報不足による判断の保留が重なっている構図です。
毎月いくらまで払える?約半数が「3,999円以下」、上乗せは「0円」が過半数
「回線を変えたほうがいいのかも」と思っても、家計のなかで毎月の通信費をどこまで出せるかは切実な問題です。調査では、ゲーマーの支払い許容額と乗り換え意向がはっきり数字に表れています。
支払い上限は約8割が「5,999円以下」
ゲーム用途で毎月支払える上限金額は「3,999円以下」が49.9%で最多でした。「4,000〜4,999円」16.6%、「5,000〜5,999円」16.0%を合わせると、約82%が5,999円以下を上限として想定しています。
品質が上がっても「上乗せ0円」が過半数
回線品質が確実に向上すると保証された場合でも、月額への上乗せ額は「0円」が51.1%と過半数を占めました。一方で「品質が上がるなら金額は気にしない」が16.0%、「+1,000円まで」が11.1%、「+500円まで」が10.3%という結果も出ています。追加負担を望まない層がいる一方で、「気にしない」層と一定額までなら許容する層を合わせると約49%にのぼり、品質さえ示せれば支出を増やしてもよいと考える人も半数近くいることが分かります。
乗り換え意向──約21%が「顕在層」
現在の回線からの乗り換えについては「特に考えていない」が46.0%で最多です。ただし「積極的に検討している」6.0%と「良いサービスがあれば乗り換えたい」14.9%を合わせた約21%は、条件次第で具体的に動く可能性のある顕在乗り換え層です。このほか「いつか乗り換えたい」16.8%、「最近乗り換えたばかり」16.3%もおり、潜在的な需要や、すでに行動した人も一定数存在します。
家族の同時利用がある世帯は約57%―回線への負荷は想像以上
回線の速度や安定性は、自分ひとりの使い方だけで決まるわけではありません。調査では、家族や同居人との同時利用がある世帯が合計約57%にのぼることが分かっています。
内訳は「動画・SNS等で同時利用」27.7%、「同時にゲームをすることもある」10.4%などで、一人暮らし(42.7%)以外の多くの世帯では、自分だけでなく家族の使い方も回線の負荷に関わってきます。
支払い上限が低めでも、家族全員の通信を1本の回線でまかなっているケースは少なくありません。回線を見直す際は「自分のゲーム用途だけ」ではなく、世帯全体の利用状況を踏まえて判断することがポイントになりそうです。
結局、自宅のWi-Fi回線はどう見直せばいい?今日確認したい3つのこと
ここまで見てきたように、回線トラブルを経験しているゲーマーは約6割にのぼる一方で、光回線選びで最も重視されているのは「月額料金の安さ」(29.2%)です。支払い上限も「3,999円以下」が49.9%と約半数を占めており、「できるだけ出費を増やしたくない」という気持ちは多くの家庭に共通しています。
そこで、今の回線を見直すときに意識しておきたいポイントを3つに絞って整理します。
【1】自分が使っている回線の種類を把握する―調査では光回線が40.3%で最多ですが、約6割はホームルーターやモバイルWi-Fi、テザリングなど光回線以外を利用しています。まず「自分がどの回線を使っているか」を知ることが出発点です。
【2】トラブルの原因が回線なのか機器なのかを切り分ける―回線トラブル経験が約6割という数字は、回線そのものだけでなくルーターや接続方法に原因がある場合も含まれます。契約中の回線事業者に問い合わせれば、回線側の問題かどうかを確認できます。
【3】「ゲーム特化型光回線」という選択肢があることを知っておく―調査では70.3%が「全く知らない」と回答しています。すぐに契約する必要はありませんが、選択肢として存在を知っておくだけで、将来トラブルが深刻化したときの判断材料になります。
月額料金を増やさずに改善できる余地があるかどうかは、まず今の契約内容を正確に知ることから始まります。調査の詳細は株式会社ALL CONNECT(オールコネクトマガジン)が公開しています。



