コレクションとしてだけではなく、資産価値としても注目を集めているトレーディングカード(以下、トレカ)。生活者を起点にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングの調査によると、希少価値の高いカードは高額で取引されるため、投資目的でトレカを集めている人が増えているという。詳しい調査結果を見てみよう。
トレカ収集歴「5年以上」が多数を占める一方、“投資目的”の新規参入者が約3割も!
調査は2024年12月24日~25日、トレカを収集する全国の20歳以上の男女1,000人を対象に実施された。トレカの収集歴を尋ねたところ、全体では、収集歴「5年以上」のベテラン勢が40.5%と最も多かった。
目的別で見ると、「将来の価値上昇を期待した投資目的」「コレクション目的/ゲームや対戦目的/友人・知人との交流目的/その他」は「5年以上」が最も多かったが、「短期売買による利益獲得目的」は「1年~2年程度」が最多となった。短期売買をしている人は、コロナ禍でトレカの価格が跳ね上がった時期から始めたケースが多いようだ。
また、収集歴が「3カ月未満」の新規参入者も増えており、「将来の価値上昇を期待した投資目的」では30.5%と、約3割いた。現在でも、資産価値としてトレカを購入する人が一定数いることが明らかになった。
では実際に、トレカの売買で利益を得られた人は、どのくらいいるのだろうか。
トレカ売買で利益を得た人は約4割!総利益は「5万円~10万円未満」が最多
トレカ売買で利益を得た経験の有無については、「あり」が38.1%、「なし」が49.2%と、稼いだ経験のない人がやや多かった。ただ、利益を度外視したコレクション目的での購入のほか、収集歴が浅く、まだ売買にまでいたっていない人も一定数いるため、その点を考慮してグラフを見る必要があるだろう。
次に、カード売買で利益を得たことのある381人に「今までのトレカ売買で得た総利益」を尋ねたところ、全体では、「5万円~10万円未満」と回答した人が19.2%と最も多く、次いで「1万円未満」が17.3%、「3万円~5万円未満」が16.3%と続いた。
目的別で見ると、「将来の価値上昇を期待した投資目的」では、最多が「1割未満」で30.0%、次いで「3万円~5万円未満」が17.5%、「1万円~3万円未満」と「100万円以上」が12.5%という結果に。
全体的に少額の利益獲得が多いものの、投資目的では「100万円以上」が12.5%いたことから、トレカ投資で大金を稼ぐ人が、少数ながらいることが明らかになった。
ちなみに、「購入・収集しているトレカ」として最も多かったのは「ポケモンカードゲーム」で、全体では、約半数にあたる49.4%が集めていた。「将来の価値上昇を期待した投資目的」でも、ポケカがトップであったことから、資産価値としても期待されていることが伺える。
ただし、トレカは値段が乱高下するケースが少なくなく、やみくもに投資することは危険だ。興味がある人は、中古市場の動向を見ながら、少額から始めてみてもいいのかもしれない。
出典元:【株式会社ネオマーケティング】
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