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「法律は自分に関係ない」は本当か? デジタル庁が進める意外な暮らしへの影響

「法律の文章は難しくて読む気にならない」「自分に関係する制度が変わっても気づけない」――そんな不安を感じたことはないでしょうか。いま、デジタル庁が「法令」×「デジタル」というテーマで、法律の情報をもっと分かりやすく届けるための取り組みを進めています。2026年5月28日には、調査・実証/技術検証における令和7年度の資料として「法制事務における生成AIの活用等に関する技術検証」が新たに掲載されました。

この記事では、デジタル庁が進める「法制事務デジタル化・法令等データ利活用促進」の概要と、パソコンやスマホを使う生活にどう関わりうるのかを整理します。

 

「法律は自分に関係ない」は本当か? デジタル庁が進める意外な暮らしへの影響の画像1
(画像はスマホライフPLUS編集部作成)


「法令×デジタル」って何?法律の情報がパソコンで身近になるって本当?

デジタル庁は「法制事務デジタル化・法令等データ利活用促進」という政策に取り組んでいます。法制事務とは、国家公務員が法令を作成する業務などのことです。

この取り組みが目指す方向は、大きく分けて次の3つです。

国家公務員による法案作成及び審査業務のさらなる効率化

法令に関するデータを正確に、より分かりやすく提供できるようなベース・レジストリ(法令データの基盤)に改善

法令に関するデータの利活用による産業・技術の発達、新たなサービス創出の促進

つまり、法律のデータが整備されることで、将来的にパソコンやスマホから使える新しいサービスが生まれる可能性があるということです。制度変更が暮らしにどう影響するのか、この先のセクションで詳しく見ていきます。

 

なぜ今、法律をデジタル化?デジタル庁が目指す3つのこと

「法律のデジタル化」と聞くと、自分には関係なさそうに感じるかもしれません。しかしデジタル庁が進めている「法令」×「デジタル」の取り組みは、将来的にパソコンやスマホで利用するサービスにも影響しうる政策です。ここでは、デジタル庁が掲げている3つの目的を整理します。

【1】国家公務員による法案作成及び審査業務のさらなる効率化

法律をつくったり審査したりする「法制事務」と呼ばれる行政の業務を、デジタル技術で効率化することが1つ目の目的です。行政の作業が速くなれば、制度変更の情報がより早く届く可能性があります。

【2】法令に関するデータを正確に、より分かりやすく提供できるようなベース・レジストリに改善

ベース・レジストリとは、行政が管理する基本的なデータベースのことです。法令のデータを正確かつ分かりやすい形に整えることで、必要な法律の情報を探しやすくなることを目指しています。

【3】法令に関するデータの利活用による産業・技術の発達、新たなサービス創出の促進

整備された法令データを民間企業や開発者が活用できるようにし、新しいサービスが生まれる土壌をつくることが3つ目の目的です。デジタル庁のページでは「設計図面の自動審査システム」や「法令の参照ツール」といった取り組み例が紹介されています。

こうした動きは、日常的にパソコンやスマホを使って行政手続きや法律の確認をする場面に、今後じわじわと関わってくる可能性があります。暮らしに直結するサービスの裏側が変わろうとしている点は押さえておきたいところです。

 

具体的に何が変わるの?「e-Gov法令検索」や「法令API」とは

「法律の文章を調べたいけれど、どこを見ればいいか分からない」――そんな経験はないでしょうか。デジタル庁がこの不便を解消するための整備を進めています。

デジタル庁は、現在提供している「法令等データ(e-Gov法令検索)」の整備を進めています。e-Gov法令検索とは、法律や政省令などの条文をインターネット上で検索・閲覧できる仕組みのことです。

さらに、法律や政省令などのデータを提供する「法令API」の機能拡張にも取り組んでいます。APIとは、外部のサービスやアプリがデータを自動的に取得するための接続口のことです。

これらの取り組みでは、ニーズを調査し、随時データや機能をアップデートしているとされています。一度作って終わりではなく、利用者の声を反映しながら改善が続けられている点がポイントです。

加えて、「法制事務」と呼ばれる行政業務――国家公務員が法令を作成・審査する業務など――についても、調査、分析、プロトタイプ(試作品)の開発等を実施しています。

こうした法令データや法令APIの整備が進むことで、将来的には民間の開発者がこれらのデータを活用し、暮らしに関わる新しいサービスを生み出す基盤になると考えられます。パソコンやスマホで法律の情報を調べる場面が、今後さらに身近になっていく可能性があるでしょう。

 

パソコン生活にどう関係する?新しい便利サービスが生まれる可能性

「法律のデジタル化」と聞くと、行政や専門家だけの話に思えるかもしれません。しかし、この取り組みの目的の一つには、法令データを利活用した「新たなサービス創出の促進」が含まれています。パソコンやスマホで普段使うようなサービスにも、将来的に影響が及ぶ可能性があるということです。

デジタル庁は、新しいビジネスの創出を目的として「法令」×「デジタル」ハッカソン(短期間で集中的にサービスやツールを開発するイベント)を開催しています。こうしたイベントでは、法令データを活用した民間サービスのアイデアが実際に形になっていきます。

さらに、イベントの目的には「より分かりやすい国民への法令データの提供」も含まれています。法律の内容をパソコンで調べたいとき、今よりも分かりやすい形で情報が届くようになる可能性があります。

現時点で、パソコンの操作や設定がすぐに変わるわけではありません。ただ、法令データが整備され、それを使った新しいサービスが生まれる土台づくりが進んでいるという段階です。今後、暮らしに関わる法律情報がパソコンやスマホでもっと身近に使えるようになるかもしれない――そうした動きが始まっていることは、知っておいて損はないでしょう。

 

例えばどんなサービス?「設計図面の自動審査」や「法令の参照ツール」も

「法令のデジタル化」と聞いても、暮らしにどう関係するのかピンとこない方も多いのではないでしょうか。具体的にどんなサービスが想定されているのか、デジタル庁の公式資料で紹介されている例を見てみましょう。

デジタル庁が公開している「新しいリーガルサービスや政策立案プロセスを創出する『法令』×『デジタル』の取組」では、次の2つのサービス例が紹介されています。

設計図面の自動審査システム――建築などの図面が法令の基準を満たしているかを自動でチェックする仕組みです。

法令の参照ツール――必要な法律の条文をすばやく探して確認できるツールです。

いずれも、法令データをデジタルで整備・公開しているからこそ実現が見えてくるサービスです。設計図面の審査が自動化されれば、住宅の建築確認にかかる時間や手間が変わる可能性がありますし、法令の参照ツールが使いやすくなれば、専門家でなくても関連する法律を調べやすくなるかもしれません。

まだ開発・検証の段階ではありますが、パソコンやスマホから利用できるサービスとして形になれば、日常の手続きや情報収集に影響が出てくる分野です。


今後の予定は?ハッカソンなど開発者向けイベントも継続開催

「法令×デジタル」の取り組みは、一度きりのプロジェクトではありません。デジタル庁はこの取り組みをさらに発展させるため、継続的にイベントを実施しています。

これまでに開催された主なイベントは次のとおりです。

法令APIハッカソン(2023年11月10日〜17日):法令API(法律や政省令などのデータを外部から取得できる仕組み)の高度化の一環として開催されました。

「法令」×「デジタル」ハッカソン(2025年2月5日〜3月6日):取り組みをさらに発展させる目的で開催されました。

「法令」×「デジタル」ハッカソン(2025年12月9日〜2026年3月10日):法制事務の効率化、より分かりやすい国民への法令データの提供、法令データを利活用した新たなビジネスの創出を目的として開催されました。

ハッカソンとは、開発者などが短期間でアイデアを形にする開発イベントのことです。2023年から繰り返し開催されていることから、デジタル庁がこの分野に継続的に取り組んでいることが分かります。

法令データを活用した新しいサービスが今後どのように広がっていくのか、引き続き注目しておきたいポイントです。


まとめ

デジタル庁は、法制事務のデジタル化や法令データの利活用促進を進めています。この取り組みは、国民への分かりやすい法令データの提供や、データを活用した新サービスの開発促進を目的としたものです。

「法律の情報なんて自分には関係ない」と感じるかもしれません。しかし、こうしたデータ整備が進むことで、パソコンやスマホから法令情報を調べやすくなったり、暮らしに関わる新しいサービスが登場したりする可能性があります。

 

 

 

出典:法制事務デジタル化・法令等データ利活用促進|デジタル庁

参考:「法令」×「デジタル」の取組(PDF)|デジタル庁新しいリーガルサービスや政策立案プロセスを創出する「法令」×「デジタル」の取組|デジタル庁ニュース「法令」×「デジタル」ハッカソンを開催します|デジタル庁

スマホライフPLUS編集部

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