子どもが中高生になると、心も体も急激に成長する反面、口数が少なくなったり、急に反抗的な態度を取ったりと、親子のコミュニケーションが難しい年ごろになる。そんな思春期の子を持つ親に朗報だ。KDDIが実施した「親子のスマホ意識と実態調査」によると、子どもにスマホを持たせる親の7割以上が、親子間で「本音で話せている」という。詳しい内容を見てみよう。
子にスマホを持たせる親の7割以上が「円滑なコミュニケーションが取れている」
アンケートは2024年1月31日～2月2日、子どもにスマホを持たせている中高生の保護者1,000人を対象に実施された。子どものスマホ保有と親子関係について尋ねたところ、子どもにスマホを持たせている保護者の7割以上が「コミュニケーションが円滑に取れている」と感じているほか、約7割が「本音で話せている」と回答。また、子どもにスマホを持たせたことで「親子のつながりが強まった」と実感した人が半数近くいることも明らかになった。
スマホを介した親子間の具体的なやりとりとして、「感謝の気持ち」や「言いにくいこと」などを伝えてくれたという、親にとってうれしいエピソードが多数寄せられた（下図）。思春期の子を持つ親にとって、スマホが我が子との大事なコミュニケーションツールのひとつになっているようだ。
思春期のスマホ使用ルール 子の意志や自律を鑑み、「親子で話し合って作る」が最多
スマホを使用する際のルール作りについて尋ねたところ、約7割の家庭は何らかのルールを決めており、そのうち約半数に当たる49.1％が「親子で話し合って作る」と回答。中高生ともなると、親の意見を理解しつつ、自分の意見も主張できる年ごろになってくるからか、話し合いで決める家庭が最も多かった。
次に、「親子で話し合って作る」と回答した親に、子どもの意見をどの程度反映させるのかを尋ねたところ、「半々程度」取り入れる家庭が65.0％と圧倒的多かった。
理由を尋ねたところ、最も多かった回答は「子どもに責任感を持たせたいから」で48.3％、次いで「子どもの意見を尊重したいから」（44.6％）、「子どもに納得してもらいたいから」（39.5％）という結果となった。我が子の意志を尊重し、また、自律や成長を考えて子の意見を反映する親が多いことが明らかになった。
では、スマホのルールの決め方で親子関係に変化はあるのだろうか。
子どもにスマホを持たせたことによる親子関係の変化を、「親が決める」「親子で話し合って決める」「子どもが決める」「決めていない」に分けて集計したところ、「親子で話し合って作る」と答えた人のスコアが最も高く、「子どもとの会話や話題が増えた」が56.4％（全体＋10.2pt）、「親子間の信頼関係が強まった」が54.0％（全体＋11.0pt）と、どちらも全体平均より10ポイント以上高かった。
また、現在の親子関係についても、「親子で話し合って作る」人のスコアが最も高かったことから、親子でスマホ使用ルールを作った家庭は、親子仲がとりわけ良いことがわかった。
子にスマホを持たせる際、親子でしっかりと話し合い、コミュニケーションを取ると、親子関係に良い影響をもたらすことが明らかになった。まだ子どもとスマホのルールについて話し合っていない人は、一度話し合う機会を設けてみてもいいかもしれない。
出典:【KDDI株式会社】
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