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ChromeにAI「Gemini」が日本上陸——なぜ日本だけ「制限付き」なのか?

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(画像はスマホライフPLUS編集部作成)

ブラウザを開いて検索し、複数のページを行き来しながら自分で情報をまとめる——そんな作業に時間を取られた経験は、誰にでもあるはずです。Googleはこの「ブラウザでの情報整理」そのものをAIに任せる未来を、着実に現実のものにしつつあります。

2026年4月20日(現地時間)、GoogleはChromeブラウザにAIアシスタント「Gemini」を統合した機能「Gemini in Chrome」を、日本を含むアジア太平洋地域(APAC)の7か国に展開すると発表しました。

日本を含むアジア7か国が対象——ただし日本には制限も

今回新たに展開が発表された国は以下の7か国です。

・オーストラリア

・インドネシア

・日本

・フィリピン

・シンガポール

・韓国

・ベトナム

注目すべきは、デスクトップ版とiOS版の両方で利用できるのは日本を除く6か国という点です。TechCrunchの報道によると、日本だけがiOS対応の対象から外れており、現時点ではデスクトップのみの展開となっています。Googleからの詳細な説明は現時点でありません。

Gemini in Chromeは2026年1月にまずアメリカで提供が始まり、3月にはインド、カナダ、ニュージーランドに拡大。今回のAPAC展開で、合計11か国での利用が可能になりました。なお、Googleはその後「今回の展開はAPACのChromeが利用可能な全地域が対象」と補足しており、実際の対象国はさらに広い可能性があります。

Gemini in Chromeで何ができるのか

Googleは昨年からChromeにAI機能をフローティングウィンドウの形で統合し始めていましたが、その後サイドバー型のアシスタントへと進化させています。主な機能は以下の通りです。

複数タブをまたいだ質問応答

開いている複数のタブの内容を横断して、ユーザーの質問に回答してくれます。たとえば旅行先の候補をいくつかのタブで調べているとき、「この中で一番安いのはどれ?」といった使い方が想定できます。

Googleサービスとの連携(Personal Intelligence機能)

GmailやGoogleフォトなどのサービスと接続し、パーソナライズされた回答を返す「Personal Intelligence」機能が利用できます。過去の会話コンテキストも記憶するため、よりパーソナルな応答が可能です。具体的には以下のような操作が可能とされています。

・Googleカレンダーで会議のスケジュール設定

・Googleマップで場所の詳細確認

・Gmailでメールの下書き・送信

・YouTubeの動画を視聴しながら質問

Nano Banana 2による画像変換

サイドバー上で、Web上の画像をテキストプロンプト経由で変換・生成できます。Gemini 3.1 Flashモデルをベースとした「Nano Banana 2」という機能によるものです。

つまりGemini in Chromeは、単なるチャットボットではなく、ブラウザの中にGoogleの各サービスを操れるアシスタントが常駐するイメージに近いものです。

「ブラウザを自動操作する」エージェント機能はまだ先

今回の展開で注意しておきたいのが、Googleのエージェント機能(agentic feature)は今回の対象に含まれていないという点です。

このエージェント機能は、ユーザーに代わってブラウザの画面を操作しタスクを完了させるというもので、現在テスト段階にあり、アメリカのAI ProおよびAI Ultra有料プランのユーザーのみが利用できる状態です。

「AIがブラウザを勝手に操作して仕事を片付けてくれる」世界はまだ一般ユーザーの手元には届いていません。ただし、Googleがこの機能を有料プランで先行テストしているという事実は、将来的な一般展開を見据えた動きと見てよいでしょう。

ブラウザAI競争が激化——Chrome一強ではなくなる可能性

Gemini in Chromeの拡大は、「ブラウザ×AI」の主導権争いが激しくなっている背景と無縁ではありません。

Windows Latestによると、Microsoft EdgeはCopilot機能のUI刷新を2026年に実施し、より統合されたAI体験を提供する方向に舵を切っています。さらにNeowinの報道では、Microsoftが2026年2月時点でChrome向けのCopilot拡張機能を開発中とされ、Chrome上でもEdgeのAI機能を使えるようにするという、Chromeの市場支配力を認めた上での戦略が浮き彫りになっています。

Appleも動いています。AppleInsiderによれば、SafariはiOS 27でApple Intelligenceの新機能として自動タブグループ命名機能の追加が見込まれています。ただしこれはAppleのバックエンドコードから発見された情報で、Appleの公式発表はまだありません。

新興勢力の存在も見逃せません。BraveのAIアシスタント「Leo」は無料で利用でき、プレミアム版は月額14.99ドルで提供されています(Brave公式サイトより)。Perplexity Cometブラウザは2026年3月18日にiOSへの展開を開始しました。ダウンロードは無料ですが、同社は閲覧履歴・検索履歴を広告ターゲティングに活用するビジネスモデルを採用しており、Pro/Maxサブスクリプション(月額20ドル〜)も用意されています。

まとめ

今回のAPAC展開は、Googleにとって「AIブラウザの世界標準化」を進める重要な一手です。1月のアメリカ、3月のインド・カナダなどに続き、わずか4か月で11か国に到達するスピード感は、この機能をChromeの「おまけ」ではなく「中核体験」として位置づけていることの表れでしょう。

日本のユーザーにとって気がかりなのは、他の6か国と異なりiOSへの対応が明言されていない点です。言語対応の複雑さや規制面の事情が関係している可能性がありますが、これは現時点では推測の域を出ません。今後のGoogleからの続報は要チェックです。

いずれにせよ、2026年はブラウザが「Webページを表示するツール」から「AIアシスタントが常駐する作業環境」へと変わる転換点になりそうです。Chrome、Edge、Safari、そしてBraveやPerplexity Cometといった勢力——どのブラウザが「AI時代の標準」を勝ち取るのか、今後数か月の動きから目が離せません。

出典:TechCrunch 参考:Google Blog9to5GoogleAndroid HeadlinesMacRumorsPerplexity BlogAppleInsider

スマホライフPLUS編集部

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