Google検索で何かを調べるたびに、画面上部にどーんと表示されるAIの回答文。「知りたいのはそこじゃないんだよ」と思いながらスクロールした経験、ありませんか。あの機能は「AI Overviews」と呼ばれ、いまやGoogle検索のほぼ半数のクエリに表示されるまでに拡大しています。便利な場面もあるものの、「従来のリンク一覧をすぐ見たい」というニーズに応えてくれない——そんな不満を持つ方に朗報です。検索ワードにたった3文字を加えるだけで、AI Overviewsを消す方法があります。

AI Overviewsはもはや「検索の標準装備」
AI Overviewsは、2023年にSearch Generative Experience(SGE)として試験導入され、2024年5月14日に米国で正式リリースされた機能です。検索結果の上部にAIが生成した要約文を表示し、ユーザーがリンクをクリックしなくても答えを得られるようにする仕組みで、200以上の国と地域、40以上の言語に対応しています。
2026年初頭のデータでは、AI Overviewsは検索クエリの約48%に表示されており、前年同期の約31%から大きく拡大しました。2026年1月27日からは、Gemini 3が全世界のユーザー向けにAI Overviewsのデフォルトモデルとして稼働しています。Googleはこの機能を、従来の「Featured Snippets(強調スニペット)」や「Knowledge Panels(ナレッジパネル)」と同列の検索の基本機能と位置づけており、公式にオフにするスイッチは用意していません。
つまり、「設定画面から無効化する」という正攻法は存在しないのです。
検索ワードの末尾に「-ai」を付けるだけ
9to5Googleが紹介しているのは、驚くほどシンプルな方法です。
やり方は一つだけ。検索キーワードの末尾に半角スペースと「-ai」を追加する。これだけです。
たとえば「天気予報 東京」と検索するところを、「天気予報 東京 -ai」と入力すれば、AI Overviewsが表示されない検索結果が返ってきます。
この「-」(マイナス記号)はGoogleの検索オペレーター(修飾子)と呼ばれる機能で、指定した語句を検索結果から除外する働きがあります。「ai」という語を含む結果を除外することで、結果としてAI Overviewsパネルの表示も抑制される、という仕組みです。検索オペレーター自体は何年も前から存在しており、Googleの公式サポートページでも多数紹介されています。「”(ダブルクォーテーション)」で囲んで完全一致検索をする技を使ったことがある方もいるでしょう。「-ai」はその応用版というわけです。
ただし注意点が二つ。一つは、これが恒久的な設定ではないこと。検索するたびに毎回「-ai」を付ける必要があり、一度設定すればずっとオフ——という類のものではない点は覚えておいてください。もう一つは、「ai」という語を本文に含む正当な検索結果も一部除外されてしまう可能性があること。とはいえ一般的な検索では、このデメリットはほぼ気にならないレベルです。なお、同じ要領で「-noai」を使う方法も知られています。
「Webフィルター」という別の選択肢も
もう一つ、Googleが公式に用意している回避策があります。検索結果ページ上部のタブにある「Web」フィルターを選ぶ方法です。このフィルターを適用すると、AI Overviewsや強調スニペットなどの拡張表示が排除され、昔ながらのテキストリンクが並ぶシンプルな検索結果に戻ります。ただし、この場合はマップ・画像・ニュースなど他の統合結果へのアクセスも失われる点には留意が必要です。
こちらもワンクリックで切り替えられる手軽な方法ですが、検索のたびにフィルターを選び直す必要がある点は「-ai」修飾子と同様です。
知っておくと便利な検索オペレーター
今回の「-ai」をきっかけに、他の検索オペレーターも押さえておくと日常の検索効率がぐっと上がります。代表的なものをいくつか紹介します。
“キーワード”(ダブルクォーテーション):完全一致で検索。表記揺れを排除したいときに便利 site:example.com:特定のサイト内だけを検索 intitle:キーワード:ページタイトルにキーワードが含まれる結果だけを表示 after:2026-01-01:指定日以降の情報だけに絞り込み before:2025-12-31:指定日以前の情報だけに絞り込み
これらはすべてGoogleの公式サポートページで解説されており、現在も有効です。「-ai」と組み合わせれば、AIなしかつ特定サイト内だけを検索する——といった精密な絞り込みも可能です。
AI検索の波は止まらない——だからこそ「選択肢」が要る
GoogleがAI Overviewsのオフスイッチを用意しない理由は明確です。同社にとってAI Overviewsは検索体験の中核であり、ユーザーを自社プラットフォームに留めておくための重要な武器だからです。BingのAI統合やChatGPTの台頭など、AI検索の競争は激化しています。Similarwebのデータによれば、2024年12月時点でChatGPTの生成AIウェブトラフィックシェアは68.0%、Geminiは18.2%まで伸びており、Googleとしてはこの領域で後れを取るわけにはいきません。
一方で、AI Overviewsの拡大はWebメディアにとっては逆風です。調査によっては、AI Overviewsの表示によりサイトへのクリックが30〜70%減少しうると報告されています。ユーザーが検索結果ページ上で「答え」を得てしまい、元のサイトを訪問しなくなるためです。
こうした状況だからこそ、ユーザー側に「AIの回答を見る/見ない」を選べる手段があることは重要です。Googleが正式なオフ機能を提供しない以上、「-ai」修飾子のような小さなテクニックが、私たちの検索体験をコントロールする数少ない手段になっています。
今日からできる3つのアクション
AI Overviewsを非表示にしたい方は、以下の3ステップを試してみてください。
① まずは「-ai」を一度試す 普段よく検索するキーワードの末尾に「 -ai」を付けて検索してみてください。AI Overviewsが消え、従来の検索結果だけが表示されるはずです。
② 「Web」フィルターも併用する 検索結果ページ上部の「Web」タブをクリックすれば、テキストリンク中心のクラシックな表示に切り替わります。「-ai」を打つのが面倒なときはこちらが手軽です。
③ 検索オペレーターを”お気に入り”にする Googleの公式サポートページで検索オペレーターの一覧をブックマークしておきましょう。「site:」や「after:」など、AI以外の場面でも検索精度が格段に上がります。
出典:9to5Google
参考:Engadget、Search Engine Journal、SQ Magazine、Stackmatix、Built In、Superlines、Blockchain News


