
“iPhone 16e”に、あなたは納得していますか?
「新しいiPhoneは高すぎるけど、Androidには乗り換えたくない」——そんなジレンマを抱えるiPhoneユーザーにとって、iPhone SEはまさに”救いの一台”でした。手のひらにすっぽり収まるサイズ感、押し心地のいいホームボタン、そして何より5万円台で買える手頃な価格。iPhoneの世界への入口として、あるいは「これで十分」という賢い選択として、SEは多くの人に愛されてきました。
ところが、2025年に登場したiPhone 16eは、その信頼を大きく揺るがすモデルとなりました。そして今、後継機とされるiPhone 17eが2026年中に発売されると噂されています。しかし、海外の大手テックメディア「Tom’s Guide」の編集者は、ある大胆な主張を展開しています。「Appleは17eを出すのをやめて、iPhone SEを復活させるべきだ」と。
今回は、この主張の背景にある理由を深掘りしながら、私たち日本のユーザーにとっての影響を考えてみます。
iPhone SEが愛された「3つの理由」を振り返る
理由1:圧倒的な”安さ”
iPhone SEの最大の武器は、何と言っても価格でした。歴代モデルの価格を振り返ると、そのポジションの明確さがよく分かります。
・iPhone SE 第2世代(2020年):44,800円(税込)〜
・iPhone SE 第3世代(2022年):62,800円(税込)〜
・iPhone 16e(2025年):約90,000円前後(米国では599ドル)
第2世代は4万円台という衝撃的な価格で登場し、「とりあえずiPhoneが欲しい」というユーザーの受け皿になりました。第3世代で少し値上がりしたものの、それでも6万円台。ところがiPhone 16eでは約9万円と、実質50%もの値上げになっています。
海外メディアでは一般的に「500ドル以下が格安スマホ」とされていますが、iPhone 16eはその基準を大幅に超えています。「最も安いiPhone」であることは事実でも、「格安iPhone」とは呼べない——これが多くのレビュアーの本音です。
理由2:「このサイズがいい」という根強い支持
SEが支持されたもう一つの理由は、4.7インチのコンパクトなボディです。最近のスマートフォンは6インチ超が当たり前。片手で操作しにくく、ポケットからはみ出るサイズ感に不満を感じている方も少なくないでしょう。
興味深いのは、SEユーザーの中には「お金がないから」ではなく、「このデザインが好きだから」使い続けている層が一定数存在するという点です。物理ホームボタンの安心感、角ばったフレームの持ちやすさ、画面が小さいからこそ感じる”道具としてのちょうどよさ”。これらは数字では測れない、ユーザー体験の根幹にある価値です。
理由3:「変わらない」という安心感
iPhoneユーザーは、他のスマートフォンユーザーと比べて機種変更のサイクルが長い傾向があります。慣れた操作感を重視し、新しいものより「今と同じもの」を求める。だからこそ、AppleはiPhone 8由来のデザインを2017年から2025年まで、実に8年間も使い続けることができたのです。
これは決して手抜きではなく、ユーザーの本質的なニーズに応えていた結果です。
iPhone 16eは「良い端末」だけど「良い後継機」ではない
誤解のないように言えば、iPhone 16eはスペック的には優れた端末です。Apple Intelligenceに対応したA18チップ、Face ID、48MPカメラなど、上位モデルに迫る性能を備えています。
しかし問題は、SEが愛された理由のほとんどを切り捨てたことにあります。

こうして並べると、16eは「SEの後継」というより「iPhone 14の廉価版」と呼んだ方が正確です。名前に「e」を付けても、SEユーザーが求めていたものとは別の製品になってしまいました。
iPodが証明した「同じデザインを長く使う」という正解
初代iPodから数えて12年間、基本デザインを継承し続けた「iPod Classic」。そしてiPhoneの”弟分”とも言えるiPod Touchは、ほぼ同じ筐体を最大15年間にわたって使い続けました。中身のチップだけを世代ごとにアップデートし、外側はそのまま。それでもユーザーは満足し、製品として成立していたのです。
これは現代のiPhone SEにもそのまま当てはまる考え方です。外側は4.7インチのおなじみボディ、中身には最新のAシリーズチップとiOS対応を詰め込む。仮に「iPhone Classic」とでも名付ければ、ノスタルジーとプレミアム感を両立したブランディングさえ可能でしょう。
技術的に実現可能かという疑問もありますが、M1チップをあのMacBook Airの薄さに収めたAppleの設計力を考えれば、不可能とは言い切れません。
「買い」か「待ち」か
iPhone 17eについては、MagSafeへの完全対応や、さらなるカメラ性能の向上が予想されています。もしこれらが実現すれば、600ドル前後の価格に対する納得感は16eよりも増すかもしれません。
ただし、コンパクトなiPhoneを求めている方には、17eは答えにはなりません。大型ディスプレイ路線は継続される見込みで、ホームボタンの復活もまずあり得ないでしょう。
もし現在iPhone SE(第2世代・第3世代)をお使いで、「できるだけ長く使いたい」と考えているなら、iOSのサポート状況に注目してください。第2世代はiOS 16で、第3世代はiOS 18でサポートが終了する可能性が取り沙汰されています。サポートが切れる前に、自分にとっての「次の一台」を考えておくことが大切です。
一方で、「コンパクトさにこだわらない」「Apple Intelligenceを使ってみたい」という方にとっては、iPhone 17eの発表を待って、16eとの比較検討をするのが賢い選択になるでしょう。
まとめ
AppleがSEを復活させる可能性は、正直なところ高くはありません。企業としては、より高単価のモデルへユーザーを誘導する方が利益につながるからです。
しかし、Pixel aシリーズやGalaxy Aシリーズが4〜5万円台で着実にシェアを伸ばしている現実を見ると、Appleの「格安帯の空白」はいずれ無視できない課題になるはずです。
今できるアクションは明確です。まず、iPhone 17eの正式発表(2026年春と予想)を待つこと。そして発表されたスペックと価格を見て、自分が求めているのが「安さ」なのか「コンパクトさ」なのか「最新機能」なのかを改めて整理すること。その軸さえ定まれば、iPhone 17eであれ、型落ちの15であれ、あるいは思い切ってAndroidであれ、後悔しない選択ができるはずです。
出典:【tom’s guide】
※サムネイル画像はスマホライフPLUS編集部が作成しています。


