社会人なら誰しも、職場の人間関係や仕事の悩みなど、つい弱音や愚痴をはきたくなるときがあるだろう。キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ Town(ジョブキュータウン)」を運営するパーソルキャリアの調査によると、3割以上の社会人が「SNSに職場の愚痴を投稿した経験がある」という。社会人の本音を明らかにするため、詳しい内容を見てみよう。
職場の愚痴をSNSに投稿した経験のある社会人は3割以上
調査は2025年2月3日～10日、現在職を持つ20代から50代のJobQ Town登録者228人を対象に実施された。職場の愚痴をSNSに投稿した経験の有無について尋ねたところ、「ある」と回答した人は34.0％と、3割以上いることがわかった。
回答者の賛否は二分し、「Facebookに鍵かけて文句言ったことあります。 一応、特定不可能な状態まではぼかしている。」と、特定できない状態ならOKと捉える人もいれば、「したいところだが今の時代、コンテンツが誰に見られるかわからないので、愚痴をSNSでは上げたことはない」と投稿を見送る人、「ネットに投稿しても何も生まれないので、直接無能な上司に、はっきり言う」といった強気な発言をする人など、さまざまな意見が飛び交った。
企業の内部情報や職場の事情をSNSで投稿すると、場合によっては情報漏洩や企業のマイナスイメージなどのリスクを伴うが、個人にとってはストレス発散になる側面があるため、一概に否定するわけにもいかないようだ。
注目を集める「初任給30万円以上」の企業、既存社員からは疑問や不満の声が
続いて、人々の関心が高いであろう給与に関して見ていこう。
物価高への対応や企業の人材不足などを背景に、新卒社員でも「初任給30万円以上」にする企業が出てきているが、人々はどう思っているのだろうか。
現在働いている社会人に初任給30万の印象を尋ねたところ、「高いと思う」と答えた人が72.0%と、7割以上の社会人が初任給30万を高いと感じていることが明らかになった。
回答者からは、「戦力になるのに時間がかかる、周りが面倒を見る必要のある若手に、この金額はありえないと思ってしまいます」といった厳しい意見や、「企業にとってはかなりリスキーな投資になるのでは。採用した新人を確実に育てる仕組みが必要になりそう」と企業の財政を憂慮する声が挙がっていた。
また、既存社員の給与を先に上げるべきだと考える人も多く、「既存社員の賃上げ幅が据え置きで新卒初任給のみ大幅に引き上げられているなら高いと感じる」「初任給より勤務数年経っている社員を優先して上げるべきだと思う」といった声も。
初任給を高く設定することは、新卒社員を獲得するためのひとつの手だ。しかし、新卒社員を優遇し、既存社員の待遇が改善されないままでは、既存社員の不満が溜まり、ひいては大事な戦力を失う事態にもなりかねない。この回答結果を踏まえると、企業は新卒社員だけではなく、長年貢献してきた社員にも目を向ける必要があると言えそうだ。
出典:【Job総研】
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