
空港で搭乗口の変更に気づかず焦った経験、飛行中に「あと何分で着くんだろう」とソワソワした経験——飛行機に乗る日は、スマホを何度も開いては閉じるの繰り返しになりがちです。Google Walletに追加された「Live Updates」機能は、そんな搭乗日の情報確認ストレスを大きく減らしてくれるかもしれません。
Google Wallet「Live Updates」で何が変わるのか
Google Wallet for Androidに新たに搭載されたLive Updates機能は、搭乗券をWalletに登録しておくだけで、フライトのリアルタイム情報をスマホのロック画面や常時表示ディスプレイ(AOD)に映し出してくれる機能です。9to5Googleが2026年4月21日に最初に確認しました。
具体的には、離陸の少し前からLive Updateが自動でアクティブになり、以下の情報が表示されます。
・ステータスバーにWalletアイコンとともに到着予定時刻と航空会社名
・ロック画面・AODにフライトの進行状況を示すプログレスバー(飛行機アイコン付き)
スマホを取り出してロック画面をちらっと見るだけで、「今どのあたりを飛んでいて、あとどれくらいで着くのか」が直感的にわかる仕組みです。通知をタップすればWallet内のチケットページが開き、そこからGoogle Flightsの詳細情報にもアクセスできます。
従来の搭乗券機能との違い——「通知」から「常時表示」へ
「搭乗券をWalletに入れるのは前からできたのでは?」と思った方もいるでしょう。その通りです。従来もGoogle Walletに搭乗券を追加すれば、搭乗時刻の変更通知やゲートでのQRコード即表示といった便利機能は利用できました。Gmailとの連携によりチェックインのリマインドが届く機能もあります。
今回のLive Updatesは、こうした「通知ベース」の体験をさらに一段引き上げたものです。通知は他のメッセージに埋もれて見逃すことがありますが、ロック画面やAODに常駐する情報は、いわば空港の出発案内ボードをポケットに入れて持ち歩く感覚に近いものがあります。
すでに同様の常時表示の仕組みはGoogle Mapsのナビゲーションでも採用されており、Walletへの拡張は自然な流れといえます。さらに、今後は電車の乗車券やイベントチケットへの対応も予定されているとのことで、Live Updatesの活躍の場は広がりそうです。
利用するための条件——Android 16以上が必須
最大のハードルがOSの要件です。Live Updatesの利用にはAndroid 16以上が必須となっています。gHacks Tech Newsの報道によれば、最新版のGoogle WalletアプリとGoogle Play Servicesも合わせて必要です。
Live Updatesはステータスバーや常時表示ディスプレイとの連携にAndroid 16で導入されたシステムレベルのAPI(Google I/O 2025で発表)を使用しているため、OS側の対応が不可欠というわけです。
なお、Android 16の普及は2025年6月のPixel向けリリース以降、徐々に拡大しています。SamsungはGalaxy S25シリーズを皮切りに2025年9月からOne UI 8を展開、現在はS22〜S25、Z Fold/Flip 4〜7、A・Mシリーズ等まで対象が広がっています。OnePlus(OxygenOS 16)、OPPO(ColorOS 16)、Xiaomi(HyperOS 3)、Motorolaなども順次対応済み。9to5Googleによれば、2025年12月時点でAndroid 16のシェアは全Android端末の7.5%でしたが、2026年4月時点ではさらに増加しています。手元のスマホがAndroid 16に対応しているか、設定アプリから確認してみるとよいでしょう。
搭乗券の追加方法
搭乗券をGoogle Walletに追加する方法は比較的シンプルです。Android Authorityによると、Gmailに届いた予約確認メールから搭乗券が自動インポートされるケースが多く、特別な操作なしでWalletに搭乗券が入ります。空港に近づくとNearby Pass機能で通知が届く仕組みもあります。手動での追加方法など詳しい手順はGoogle Walletの公式サイトで確認してください。
Apple・Samsungも参戦——「スマホ×旅行」競争が過熱中
この領域で動いているのはGoogleだけではありません。
Appleは2025年9月リリースのiOS 26で、Apple WalletにフライトのLive Activitiesを実装しました(MacRumors報)。空港ナビ用のApple Maps連携、AirTagやFind Myと連携した荷物追跡(Find My Baggage)まで搭載しており、Live Activitiesの共有機能で家族や友人と到着状況を共有することも可能です。Apple自身が2025年6月のWWDCで対応航空会社として、American Airlines、Air Canada、Delta、JetBlue、Jetstar、Lufthansa Group、Qantas、Southwest、United、Virgin Australiaの10社を発表。実装はUnited Airlinesが最も早く、American Airlinesも2026年4月にアプリ更新で対応を開始するなど、徐々に拡大している段階です(mactrast報)。
一方、Samsungは2026年4月27日にSamsung Walletへ「Trips」機能を追加することを発表しました(Samsung Newsroom)。フライト・ホテル・レンタカー・各種チケットを時間と位置情報に基づいてタイムライン形式で一元管理でき、米国・英国・韓国で先行提供が始まっています。SamMobileやSammy Fansによれば、One UI 8の「Now Bar」がGoogle Walletのフライト情報と連携する動きも報じられており、AndroidエコシステムとSamsung独自機能の融合も進みそうです。
Google・Apple・Samsungの3社がそろって「旅行体験のスマホ統合」に注力している構図は明らかで、2026年はモバイルウォレットの”旅行機能元年”と呼べるかもしれません。
まとめ
Googleがこの機能を最初に予告したのは2025年10月のこと。そこから約半年を経ての正式提供です。電車やイベントへの拡大も予定されていることを考えると、Google Walletは明確に「決済+チケット管理アプリ」から「生活のコンテキストを理解するアプリ」へとシフトしようとしています。
Apple・Samsungも同じ方向を向いている以上、この流れは一時的なトレンドではなく、スマホの基本機能として定着していくと編集部は見ています。
夏の旅行シーズンを前に展開された今回のアップデートは、まさに絶好のタイミング。「搭乗券も、フライト状況も、全部ロック画面で」が当たり前になる日も、もうすぐそこです。次の旅行前に、OSバージョンとWalletアプリの更新状況を確認しておいて損はありません。
出典:9to5Google
参考:9to5Google(2025年10月の初出報道)、gHacks Tech News、Android Central、Android Authority、Pocket-lint、XDA Developers、MacRumors、mactrast、Samsung Newsroom(グローバル)、Samsung Newsroom(米国)、SamMobile、Sammy Fans、9to5Google(Android 16普及データ)、Tom’s Guide


